ひねもすのたりにて

阿蘇に過ごす日々は良きかな。
旅の空の下にて過ごす日々もまた良きかな。

Hola(オラ)! CUBA(キューバ) 3

2017年02月28日 | キューバの旅2017
キューバ3日目、2月12日です。
今日はハバナから南海岸のトリニダーにバス移動です。

その前にキューバの両替事情といいますか、見た範囲で。
ハバナのカデカも朝からかなり長い列ができています。
窓口がたくさんあるのでそんなに混まないという事前情報だったのですが、イヤイヤそんなことはありません。
文庫本を持って並ぶと退屈しない程度には時間がかかります。

トリニダーでは銀行にも多くの人が並んであふれかえっていました。
銀行でも両替をするそうですが、あんなに人が多くてはいつのことやら。
まるで取り付け騒ぎのような状況です。
その銀行にATMが2台あったので、利用してみました。
こちらはまるで混んでいません。

まず、今時珍しい国際キャッシュカードを使って操作しました。
ところが最後の最後に、このカードでは利用できませんと2度断られました。
そこでVISAカードで再チャレンジです。画面はスペイン語と英語を選択できます。
英語画面で、100クック引き出したところ、今回は問題なく現金が出て参りました。
クレジットカードのキャッシングでないと駄目なんですねぇ。


トリニダーの銀行ATM機でキャッシング中

ちなみに、アメリカ系のクレジットカードは使用できません。
いまだ国交回復の御陰は及んでいないのです。

朝食を済ませ、朝9時に宿に頼んでいた車が迎えに来ました。


ハバナの宿の朝食が一番貧弱でした

一応クラッシックカーです。我々は普通のタクシーで十分だったのですが、
宿スタッフの個人的な知人でしょうね、タクシーの表示はありませんでしたから。
「いいカモがいるから稼がないか?」という電話を受けたドライバーが「ラッキー!」と飛びついたという構図です。
新市街にあるビアスールのバスターミナルまで送ってもらって、オフイス前の駐車場で記念撮影。
ドライバーはルンルンで帰って行きました。


こんな車がたくさん走っています。

中はこんな感じです。取っ手が壊れるかと思うと、怖くて窓は開けられません。

駐車場から建物に入って階段を上がると、待合室があります。
そこにチケットカウンターがあり、予約や予約書から本チケットへの交換などを受け付けています。
ビアスールのシステムでは、予約書を当日発車30前にはチケットに交換しないと、キャンセルと見なされるそうです。
後で分かったのですが、当日30分前からチケットの交換に応じるようで、
30分前までに交換するという事前情報を信じていた我々は、
英語の達者なT氏が約1時間前に窓口に行き、「スペイン語でなにやらいろいろ聞かれたけれどやっとチケットをくれました」と早めにゲット。
しかし本当は30分早く行ったので、まだ受け付けてないのにみたいなことだったのでしょうね。
イケメン強面のT氏の「な~んも分からん」態度に業を煮やしてチケットを発券したというのが真実ではないかと、
これは全くの私見でありまして、T氏と根負けしたスタッフに感謝!


ハバナのビアスール発券窓口。同じバスに日本人が女性2人組と男一人旅の青年がいました。

10:30を若干遅れて発車します。バスは中国製ですが、シートピッチは東南アジアのバスより広くて快適です。
事前情報通りに車内は昼間にもかかわらずよく冷えています。
途中、洒落たレストランでビュッフェのランチです。


洒落たレストラン。ビアスールのバスが観光客御用達ですからね。

そこでバスが一緒の青年と同じテーブルに座り、「飯代はただなんやろか」「まさかね」
などと話しながら食事を摂っていると、きっちり集金に来ました、10クックです。高い!
それじゃあということで追加の皿で料理を取りに行きます。「取りもどさんといかん」


マンゴージュースは付いてます。アルコールは別料金です。


右が一人旅の青年。「今のキューバ」を今のうちに見ておきたいと、結構タイトなスケジュールで休暇を取ってキューバ旅行に来たようです。

昼食も終わって、さあ一路トリニダーへ。
と思いきや、途中シエンフエスゴという、これも世界遺産の街に寄り、
ここで乗客が3分の1程入れ替わりました。

さあもうすぐだぜ!と出発するが、しばし走った後、バスの後方で、「オラ、オラ!」という大声が。
何事かとバスは停車。
どうやら車酔いした客が車内で食べ物を戻したらしい。
バスは少し走って、数件家のあるところで停車しました。
その家のおばちゃんに、モップや水を持ってきてもらって、車内の床に水を流して清掃が始まったのです。
30分程の車内清掃の後、やっとバスは発車したのであります。


この家のご主人でしょうか、奥さんの方が清掃してくれました。隣は、往年の名優テリー=サバラス風(と言ってもほとんど知らないでしょう)の運転手。

キューバの田舎の方の民家は質素です。
それに、プランテーションのようなサトウキビの広大な畑もありますが、
トリニダーへ行く途中はほとんど荒れ地というか雑草地という状況でした。
トリニダーのビアスールオフィスに着いたのは、日暮れ始めた6時前後でした。
予定では夕方5時には着くはずでしたが、途中の車内清掃が響いて遅れました。

バスターミナル前には、宿の客引きなどがいるようでしたが、
一人の男が、私の名前のネームボードをかざしています。
T氏と二人、なんでやろと言う思いです。迎えがあるとはハバナでレクチャーされたガイドからは聞いていません。
もしかして宿が差し向けたのかも、ということで、誘われるままに人力車のドライバーに付いていきます。
日本人女性の2人組も同じように怪訝な顔をしながら、別の運ちゃんに誘われて人力車に乗ります。

もともと宿までは歩くつもりでしたので、あっという間に宿に着き、
二組とも、付いた途端に5クックと言われ、「やっぱ料金とるんや」とガックリ。
彼女たちとは、同じツアー会社を利用したので、同じ宿だったのです。
しかしどこから我々の名前が漏れたのか、しかもあのバスで到着することが分かっていたとは。
いろいろ(でなくても)推理すると、やはり宿から漏れる以外にはないでしょう。

しかし終わったことを悩んでも詮無きこと。
取り敢えず、「オスタル・エル・シェフ」にチェックインし、7:30からの夕食を頼みました。
トリニダーは1泊2食付きの宿なのです。
夕食は大きなロブスターのガーリック風グリルです。
ビールは色も味もクリスタルより少し濃いめのブカネロです。満足の夕食となりました。


夕方のテラスでの食事は少し冷えます。

その後、マヨール広場近くのサンティシマ教会の階段に設置されたライブ会場に行きました。
ウキウキする音楽が流れてきて、観光客で一杯です。
バーカウンターでハバナクラブの7年ものをストレートで飲みながら、
音楽を聞き、ダンスを見て初めてのナイトライフを経験しました。


生バンドの前は少し広くなっていて、ダンスを楽しみます。

老若男女、皆楽しそうに身体をくゆらしてダンスをする様はとても楽しいものです。
思わず身体が揺れるのです。
しばらく居て、7時間程の移動で疲れた身体を癒しに帰ります。
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Hola(オラ)! CUBA(キューバ) 2

2017年02月25日 | キューバの旅2017
さてさて、キューバ2日目の2月11日になりますが、その前に旅行に関する概要を。
○キューバのお金の事情
 キューバは2重貨幣の国でありまして、観光客用にはCUC(クック)という単位の札があります。
 クックのレートは、ユーロとほぼ同じです。このとき117円=1クックでした。
 地元の人が使うのはCUP(モネダ)という札で、これは1クック=25モネダですから、約5円=1モネダになります。
 クックとモネダの両替は、両替所や銀行で可能です。どちらも札の他にコインもあります。再両替も可能です。
 観光客もモネダは使えますが、使える店は自分で探すことが必要です。クックで払えば、モネダでおつりをもらえます。
 モネダで旅行すれば経費は相当安く上がります。
 クックで旅行する限り、物価は日本とほとんど変わらないでしょう。
○ネット事情
 概ね諦めた方がストレスがなくていいです。wifiカードを買って、電波のある場所で繋ぐというのが一般的ですが、
 まず、ETECSAというカードを購入するのに、30分以上並ぶのは当たり前で、買った後接続しても遅い、切れる。
 トリニダーで1時間繋ぐのに2クックのカードを買って、実質繋がったのは20分でした。
 帰るまで世界のニュースから隔離されておりました。正男氏の御逝去に関してもです。こういう状況もまたいいものです。


エテクサのwifiカードとクックの札とコイン

○長距離移動バス
 一般的な長距離移動のバスはビアスールというバス会社が独占状態です。
 ただ、Hotel to Hotelのツーリストバスも多発していて、これを利用する観光伽も沢山います。これの大手は、TransTourという会社のようです。
 ビアスールはその町のオフィスで予約し、当日30分前にチケットに交換してもらいます。
 ツーリストバスは旅行会社やホテルで予約できます。
○タクシー
 交渉制です。最低でも倍の金額を提示しますので、粘ることで正常価格に値引きできます。(だいたい根負けしますけどね)
 クラッシックカーのタクシーは割高のようです。


ホテルに頼んだら白タクのクラッシックカーが来ました。ハバナのビアスールオフィス前にて記念撮影。
 
以上を踏まえた上で、観光を始めましょう。
今日はハバナを1日観光です。
宿が観光客定番のオビスポ通りの南にある、ビエハ広場というやはり観光客で賑わうスポットの西に位置していたので、
まずは、西の方向にある旧国会議事堂を目指します。
壮麗な建物です。モデルがアメリカの国会議事堂というのはかなり皮肉が効いています。



その右手には、ガルシア・ロルカ劇場があります。
スペインバロック建築のスタイルだそうで、これも素晴らしい外観ですね。



近くには観光客目当てのクラッシックカーが沢山駐まっています。


クラッシックカーのドライブは30分30クック(約3500円)が相場だそうです


相方のT氏がまだ両替していないのでオビスポ通りの両替屋、カデカを目指します。
噂通りに長蛇の列です。しかし事前の情報と違って、オビスポのカデカはここ1件しかないので仕方なくT氏が並び、
わたしはアルマス広場で待つことにします。
途中、ヘミングウェイが常宿にしていたホテル・アンボス・ムンドの前を通ります。


オビスポ通りにあるホテル・アンボス・ムンド(薄茶色の建物)と路上ライブの熟年ミュージシャンたち

その交差点付近で、ストリートミュージシャンの路上ライブを聴いていると、一人の青年が声をかけてきました。
日本語を少し話せるそうで、しばし話をしました。仕事は道路の清掃員のようで、
特に下心があって近づいたようではありませんでした。きっと日本語を話したかったのでしょう。


日本語は若干貧弱でしたが、話したい気持ちは伝わりました。

アルマス広場の近くには、旧総督官邸の市立博物館もあり、多くの人がいます。


市立博物館


観光客に広場でダンスを披露している警官(本物です)

約1時間後にやっと両替できたT氏と合流しました。
海岸の方に出て、南下します。目的はハバナクラブ博物館です。
ハバナクラブはラム酒の名門中の名門であります。T氏の熱望する場所でもあります。
途中、サンフランシスコ広場を通り、修道院の前の道なんかを通っていると、
石畳に石造りの建物と、ヨーロッパの町並みを歩いているような気になります。


サンフランシスコ広場


修道院

さて、ハバナクラブ博物館に着きましたが、ここは製造も販売もしているところで、
1階にいる分にはただですが、2階から上に行くには、7クックの入場料を取られます。
夕食1回分です。飲むことだけが目的のオジサンには些か高い。
1階パテオで屋台を出して作っているラムのカクテルを買って飲みました。
サトウキビの絞り汁を混ぜたオレンジ風味のカクテルです。
ラム酒の7年もので作ってもらったのですが、甘くてラム酒の香りもしません。失敗です。


勘弁してよ、ってくらいに甘いです

その後ビエハ広場に戻って、ファクトリア・プラザ・ビエハという生ビールを作っているレストランで昼食です。
生ビールの後は、そう国民的カクテル、モヒートです。
T氏は焼き鳥セットで、私は魚のグリル。全部込みで、34クック(約4000円)です。結構なお値段でしょう。
クック使用の店で食べる限り、どこもこんなものです。


ビエハ広場。観光客用レストランやカフェが並ぶ

焼き鳥セット。塩味で美味しかった。

魚のグリルプレートとモヒート

些か疲れてホテルに帰ります。日本は真夜中です。眠いです。
夕方、プエルサ要塞やカテドラルを見に行きますが、既に門が閉じていました。
海岸には多くの人がいて、現地の人々のようです。
夕方涼みに来ているわけではないですよね。昼間でも木陰に入ると涼しいくらいの気温と湿度ですから。
夕方以降は上着が欲しくなるくらいの絶好の季節なのです。

ハバナの通り









夕食は、ホテル間近のビエハ広場の一角にあるテラスレストランで、
私はポークステーキで、T氏は牛ヒレ肉のステーキ、それにビアクリスタルであります。
T氏には2種類のナイフが付いてきまして、普通のナイフで切れなかったら、より鋭利な刃のナイフを勧められました。


鋭利なナイフでも苦労したフィレステーキ

私はといえば、まさかこれ程に堅い豚肉があるとは、これまでの経験上なかったのでポークにしたのですが、
ナイフで切るのも一苦労、弱った歯で噛むのはそれ以上に苦労、ということで、
半分以上はテーブルの脇に控えていたワンちゃんの口に入ったのです。
カンボジアのわらじステーキ以来、久しぶりにティラノサウルスの歯を借りたくなりました。


食品サンプルのポークかと思う程に手強かった豚テキ

キューバでは食に期待してはいけないことを早々に思い知らされて、宿に帰りました。
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Hola(オラ)! CUBA(キューバ) 1

2017年02月21日 | キューバの旅2017
オラはご存じのように、スペイン語で最も多用される挨拶語です。
日本語で言えば、「どーもー」が最も近いかな。
英語で言えば、「Hai」に当たりましょうか。
朝昼晩、「オラ」で済ませます。「ブエノス・ディアス」なんかはもうほとんど使いません。
と言うことで、「やあ、キューバ」という軽い乗りでこの旅を始めます。

時は、2017年2月10日、極寒の中、常夏の島キューバを長年の旅友、T氏と二人で目指します。
熊本ー羽田-トロント-ハバナと、乗り継ぎも含めて約20時間の行程です。
そんだけかかっても、ハバナに着いたのは、やはり2月10日であります。
と言っても、トロント出発が雪の影響で1時間以上遅れたので、ハバナ着は午後11時を回っておりました。


トロント空港の待合室
※トロント空港では、トランスファーでも事前にETAという入国許可書のようなものをネットで申請しておかねばなりません。
また、機内で配られる税関申告書を記入して提出する必要があります。意外と面倒なのです。

今回の旅行はフリープランのツアーでしたので、空港には迎えがきています。
覚束無い日本語ガイドのラウルさんの勧めで、空港で両替をしておきます。
たった1カ所の両替所で、窓口は2つのみ。長蛇の列です。
それでも結構前の方だったので、30分弱で両替できました。


両替所。窓口は3つですが、一人は長蛇の客を見捨てて、途中で退席しました。


両替所の列には日本人旅行者もかなりいたのです。

ガイドさんが待たせておいたタクシーに乗って宿に向かいます。
待たされたタクシーの運ちゃんがちょっと機嫌が悪いんだと、我々に日本語で告げ口します。
その割には、革命広場の方を回って行ってくれなどと注文を付けたりして、
全く空気を読まないのか、読めないのか、こちらのお尻の方がもぞもぞして参ります。
ということで、革命広場にある内務省壁のチェ・ゲバラの顔のモニュメントは、
行きがけの駄賃でもう見てしまったのです。

今夜からの二晩は、旧市街の結構便利のいい場所にある、オスタル・ハバナ612と言う宿です。
今後のことをガイドからレクチャーされて、バスチケット等を受け取り部屋に入ります。
この時点で既に午前0時を回っております。
しかし、日本では午後2時(時差-14時間)でありますので、
そんなに眠くはないが、ともかく長時間の移動で疲れています。
シャワーも浴びずにとっとと寝ました。


ハバナ612(612は番地です)

そうそう忘れていましたが、旅行会社から確保してもらった航空券は、
熊本空港からの国内線も含まれていて、そのため熊本空港のANAで手続きしたところ、
当日羽田乗り継ぎのチケットだったからでしょうが、
羽田-トロント間、トロント-ハバナ間のチケット(エアカナダ)ももらいまして、
荷物も熊本からハバナまで運んでくれたのです。
ロストバゲッジもなく、ハバナ空港で無事荷物は受け取れましたよ。
これは非常に楽でしたね。
多分、同じスターアライアンスグループの航空会社で、かつ羽田経由だったからではないかと思います。
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