【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

春の序曲

2009-02-05 16:16:16 | 心の宝石箱


   “寒い!” と思って目覚めましたら・・
  今朝の起床時の居間の温度は10度。

   10度で寒いなんて言っていましたら、
  北国の人に笑われてしまいますね。

   でも、今年はまだ10度を下回る事は
  ありません。

   今朝も、薄い絹のヴェールのかかる
  朝となりました。

   雲一つ、ありませんので、
  冷えた筈ですね。でも日中は、今日もぽかぽか陽気。

   これが夏の朝でしたら、まず朝顔に朝の挨拶・・というのが定番ですが、今の季節は三色菫。
  その三色菫にも、冒頭の写真のように笑顔が多く見られるようになりました。

   “・・・しかし東屋あずまやの段々に座り、ジミーさんが育てた
  大輪の紫色の 三色すみれ をじっと見つめて5分もしたら、
  腹立たしさがすっかり消えてしまった。
   誰でも、ほんのしばら三色すみれ を眺めていれば、
  怒ってはいられなくなる。・・・”
               【「エミリーはのぼる」 第2章】

   本当に三色菫のあどけない笑顔は、天真爛漫と言うか・・眺めていますと、
  こちらの心までパッと明るくなります。
  花に癒されるって、こういう事を言うのでしょうね。


 
   ところで、先日来から読んでいました、夏樹静子著 『量刑』
  一昨日読了しました。さすがに面白く、最後まで堪能したものです。

   それにしても、彼女の文体は品性に溢れています。
  おまけに、推理小説と一言では片付けられないような、社会性に富んだ、
  問題提起させてくれる、数多くの作品を世に送り出しています。

   今回の作品が、いい例ですね。裁判官が 『量刑』 を決める事の難しさ・・。
  本職の裁判官さえそうなのですから、素人の裁判員でしたなら・・。
  ~なんて。色々、考えさせられる小説です。

   その他に・・。今、サッと思い付くものでは、『白愁のとき』 、
  『家路の果て』
でしょうか。

   『白愁のとき』 は、働き盛りを襲った、アルツハイマー病を描き、
  『家路の果て』 では、折角求めたマイホームが欠陥住宅。
  住宅ローンに喘(あえ)ぐ家族の悲劇を描いたものでした。

   とは言え、最近の私は十八番(オハコ)の推理小説でさえ、
  ほとんど手にした事などない始末。

   と言うか・・怖いものに対して、敬遠気味だった事は事実です。
  最近では、なぜか、のんびり・・癒し系ばかり。そして、最後はハッピーエンド。

   そんな私が又々、取り出したのは同じ夏樹静子著 『クロイツェル・ソナタ』 です。
  音大を目指し、バイオリンの練習に日々、励んでいた少女が拉致され・・。

   かなり戦慄的な内容ですが、旧知の地名などが出て来て懐かしさもほんの少し・・。
  これからどんな展開になるか楽しみです。