松岡 圭祐氏の作品。 オリジナル千里眼の後の新シリイズの4作目。
3作目の「千里眼の水晶体」もよかつたが、今回の作品は外国を相手に岬 美由紀が闘うものである。その闘う相手先の国が、フィクションであるこの作品にかなり現実感を持たせる国であるので、フィクションであつてフィクションでないと思ひながら読んだ。その国に滞在経験のある複数人に訊くと「+国人は何でもする」といふ見解で一致するので、フィクションぢやない可能性が否定できない。
オリジナル千里眼シリイズを読んでゐないので、新シリイズに限定の感想なのだが、主人公の岬美由紀といふ人物設定に元自衛官空軍パイロットを設定したのは、物語に幅を持たせかなり面白い。 最初からかうした幅広い物語を想定して人物設定するのであらうから、作家といふのは発想力が問はれる職業だなと思ひまた、松岡氏の発想力に感嘆するのであつた・・・・
この後のシリイズ、そして他の作品も読むのが楽しみになる。