世界変動展望

私の日々思うことを書いたブログです。

心の瞳、今日から明日へ 、夏の幻、みなさんに実行してほしいこと- 楽曲の紹介など

2013-08-31 05:18:21 | 合唱・音楽


心の瞳 - 合唱曲その1


心の瞳 - 合唱曲その2

「心の瞳」(坂本九の楽曲、作詞 荒木とよひさ、作曲 三木たかし-1985年発表)です[1]。その1、その2は違うバージョンです。私はその1の方が好きです。その1を最初に聴いた時はとてもきれいな曲で気に入り、何度も聴きました。最後の「心の瞳で君を見つめれば・・・」のピアノ伴奏はきらきらした小さく美しい宝石をちりばめているようなきれいな感じがします。

音楽っていいですね。誰とでも友達になれそうな気がして。


混声三部合唱曲、今日から明日へ (仲里幸広 作詞・作曲 / 富澤裕 編曲 )

--
ようこそはるばる ありがとう あなたが来るのを待っていた
楽しい仲間が集まれば どんなことでも できるのさ
肌の違いや 言葉の違いも
みんなかきまぜ そうさ 心通わすのさ
元気出して 笑い飛ばして 手を叩いて 歌おう
君がいれば心は躍る 今日から明日へと 動き始めてる

"今日から明日へ" の歌詞より
--

肌、言葉、宗教、思想、どんな違いがあっても音楽でみんな友達になれる。この曲を聴くと詞のとおりに元気出して、笑い飛ばして、手を叩いて、一緒に歌ってしまいそうです。

トヨタ自動車と住友銀行関連1関連2)のように長い間憎しみあって敵同士・絶縁関係にあった人たちだって合併しなくても音楽があれば仲良くなれるでしょ?

大人になるとそういうことはできなくなるんでしょうか?


夏の幻 (作詞:AZUKI七、作曲:中村由利、演奏:GARNET CROW)

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部屋の窓の向こうに
飛行機雲を なぞって
今日ケンカした君の事ばかり
考えてた

些細な事で戸惑って
不安定で無防備な
あの頃のように すぐに電話して
笑い合えたらいいのにね

"夏の幻" の歌詞より
--

子供の頃はケンカしてもすぐに電話して笑い合うことが誰でもできました。

どんな違いも関係なく音楽でみんな一緒に楽しく歌ったり、ケンカしてもすぐに仲直りすることが子供の頃はみんなできたはず。

なぜそれが今はできないのか?

できないのではなくみんなやろうとしないだけ。このような気持ちをみんな忘れているだけ。

私は音楽を聴くと上のような気持ちを思い出します。

音楽好きのそこのあなた!

このことを心にとめて実行してください!

時は十分に流れました。

あなたがやろうとすれば必ず実現できるはずです!

大概の問題はコーヒー一杯飲んでいる間に心の中で解決するものだ。あとはそれを実行できるかどうかだ。

動画 ガンダムX テクスの名言集- 該当部分は11分20秒頃から

参考
[1]世界変動展望 著者:"心の瞳" 世界変動展望 2009.1.29


68.9%が外部中立研究不正取締機関を設置すべきと回答-分子生物学会の研究不正に関するアンケート結果

2013-08-28 22:05:01 | 社会

28日に日本分子生物学会が研究不正に関するアンケート結果を公表した[1]。






全体集計結果 - [1]

アンケートの結果を見るとライフサイエンスにおいて研究不正は稀なケースではなく、不正が発展等に悪影響を与えると思う人が多いが、現行の取締り対策は不十分なものだと考えている人が多いようだ。

「研究不正に現行システムで十分対応できるか?-対応できない、あまり対応できない。71.2%」
「研究不正の調査はどこが対応すべき?- 第三者の中立機関51.6%、研究費の出資機関 19.9% (合計71.5%)」
「研究不正を取り締まる外部中立機関の設置が望ましいか? - そう思う、おおむねそう思う。 68.9%」
「研究不正に対する研究機関の対応は十分だったか? - 十分でなかった、あまり十分でなかった 55%」

特に研究不正を取り締まる外部中立機関の設置が望ましいかという質問に"そう思う、おおむねそう思う。"と答えた学部学生・大学院生は81.3%にもなった[1]。研究公正に関しては何度も主張してきた。現在研究不正への対策が文科省等で検討されているが、こうしたアンケート結果等がきちんと新しい対策に反映されるとよい。

参考
[1]日本分子生物学会 "第36回年会企画に関するアンケート集計結果報告" 2013.8.28

トップ写し
全体集計結果写し
学部学生・大学院生
 、写し
ポスドク
写し
大学・研究所等の研究者(助教、助手)
写し
大学・研究所等の研究者(講師、准教授)
写し
大学・研究所等の研究者(教授)
写し
企業研究者
写し
その他
写し


日本分子生物学会が加藤事件の調査内容公表を東大に再度要望!

2013-08-28 21:15:37 | 社会

8月7日で日本分子生物学会が東大に対して加藤茂明事件の調査内容公表を再度要望した[1]。過去に2度要望したが東大は無視している。加藤事件は先月予備調査で43編の論文を捏造等により撤回の必要があると認定され、報道された。しかし調査内容の詳細は公表されていない。日本分子生物学会は報道はあるものの正式な公表がないのでまだ要望を満たしていないと判断したようだ。要望書を見ると加藤が不正を実行しておらず責任は監督の不備に留まるという言及等を疑問視しているようだ[1]。

時間の問題で公表されると思うが、時間がかかりすぎる。先週のフライデーの報道によると予備調査では不正の実行者も認定されているようだ。群馬大のH.K.などの不正の責任は免れない。

それにしても今回を含めて3度も学会が公式に調査結果の開示等を要求し、何度も大学がそれを無視するのも珍しい。基本的にだんまりというのは日本流かもしれないが、よくないと思う。

参考
[1]日本分子生物学会の要望書写し 2013.8.7


倫理教育や指針見直しだけでは研究不正は防げない!

2013-08-23 00:05:05 | 社会

文科省、不正調査の職員増員へ 倫理教育強化

 東京大の研究費詐取事件や論文改ざんなどを受け、文部科学省は20日、研究費の不正調査を担当する部署を増員し、研究者の倫理教育を強化する事業を始める方針を明らかにした。

 同日開かれた不正防止策の検討会でこの方針を確認、2014年度予算の概算要求に盛り込む。

 文科省によると、研究費の競争的資金を管轄する部署に、不正の調査を担当する職員が2人いるのを4人に増員。不正防止の指針を徹底させる。

 倫理教育の強化では、大学や研究機関で統一的に使用できるような教材開発を支援する。実際に使う際には、インターネットで講義を受ける方式も想定している。

47NEWS 2013.8.20

写し

[1]
--

研究不正の続発を受け、文科省等で研究不正の防止策が検討されている[1]。しかし、検討されている対策は指針の見直しや倫理教育の強化だけ報じられ、強制調査権を持つ第三者機関が客観的、積極的に不正を調査する学術警察や拘束力のある実効的な規定の作成などは全く出てこない。

指針の見直しや倫理教育を強化するのはいいが、それだけでは不十分だ。今までも文科省のガイドラインがあり、倫理教育も行われた。それでも不正は防げなかった。ガイドラインは指針にすぎず恣意的に運用され、文科省等に不当さを訴えても「研究機関が決めることですから。」といって何もしなかった。

倫理教育でも、例えば先月論文43編で捏造・改ざんが認定された加藤茂明元教授らは日本分子生物学会で研究不正防止の倫理教育を行っていた。そんな研究者たちですら悪質な不正を大量に行ったのに、倫理教育の強化だけで不正が防げるはずがない。

例えば大規模捏造を行ったと考えられている金美善は「今こそ示そう科学者の良心2008 -みんなで考える科学的不正問題-」で次のように語っている。

「今こそ示そう科学者の良心2008 -みんなで考える科学的不正問題-」での金美善の発言-[2] 2008.12

金は韓国で行われた倫理教育の講演を「非常に面白かった」と述べているので、受講したのだろうか?少なくとも「今こそ示そう科学者の良心2008 -みんなで考える科学的不正問題-」という題の会で「やはりいい研究をやるというのは、正しいルールでやったほうがカッコいい」『「魂を捨てたら、もう研究者の生命は終わりよ」という話もしますが、そういうだめな魂は絶対つくってはいけないと思わないと、長い間、研究は楽しくやっていけないと思います。』と述べた者が、このような大量かつ明白かつ悪質な捏造を実行したことは、いくら倫理教育を強化しても研究者は業績向上等の誘惑に負けて不正を犯すことを端的に示している。

倫理教育は結局研究者に不正はいけないという意識を持たせ不正を防ぐもので、誘惑に負けて故意に不正を行う者を止めることはできない。業績向上等のために悪いとわかっていても不正をするのが不正行為者だ。それは過去も将来も変らない。

文科省のガイドラインや各研究機関の規定、従来の倫理教育で不正を防げなかった原因は不正防止を研究者や研究機関の任意性に任せるために、恣意的に物事を扱い実効性がなかったからだ。実効的な取り締まりや厳罰がないために研究者は悪いとわかっていても自己の利益のために不正を犯す。さらに研究機関等の任意性に任せると不正の責任をとりたくない、裁判リスクを回避したい等様々な理由のために不正問題を恣意的に取り扱い、それが"不正をしても見逃される"という意識を生み、不正を助長する。それが井上明久東北大前総長事件や藤井善隆の世界記録捏造に代表されるような研究不正を発生させた。

文科省等は倫理教育を受けることを条件に競争的資金申請を認めるという方針を検討しているようだが、それだけやっても予算獲得のために仕方なく倫理教育を受けるだけではないか。ほとんどの研究者は本気で受講しないだろう。中には居眠りしながら受講する者もいるに違いない。本気でない受講は無意味だ。何のインセンティブもない教育を熱心に受ける研究者がたくさんいると本気で思いますか?

研究不正対処の指針にしろ、これまで任意性に任せたために恣意的に扱われてきたことは明白である。内容を見直しても拘束力がなければ全く意味がない。また恣意的に扱うだけで、同じ事の繰り返しだ。「指針を守っていない。」と文科省等に抗議しても「研究機関が決めることですから。」といって何もしないのだろうし。こういう無責任な対策は認められない。

結局、指針の見直しや倫理教育の強化だけでは同じことの繰り返しで自浄作用は保障されない。

AERA([3])では文科省の職員が「これまで対策は打ってきた。これ以上どうしろというのか。」と頭を抱える様が言及されたが、どうすべきかはネイチャーやJSTの第三者委員会、専門家などいろいろな人が何度も提言してきた。"第三者調査機関を作れ"という趣旨の提言は何度もなされている。

それでも、どうすべきか頭を抱える、倫理教育の強化や指針の見直しくらいしか思いつかないというのは、単にこれらの提言や研究不正を防げなかった原因を無視しているだけで、本気で不正を改善するつもりがないという印象を持つ。文科省等が考える方法は実効性を無視して、とにかく面倒でない方法や金のかからない方法ばかり検討するから失敗する。

本気で研究不正を防止したければ文科省等は自分たちの消極的な態度が根本原因の一つだということを認識しなければならない。

参考
[1]47NEWS 写し 2013.8.20
[2]2008年12月 日本分子生物学会 若手教育シンポジウム
『今こそ示そう科学者の良心2008 -みんなで考える科学的不正問題-』
議事録の写し
[3]"急増する大学論文不正と研究者の競争激化" AERA 8.26号 目次の写し 2013.8.19 発売

(本来の発表日 2013-08-23 00:05:05)

日本学術会議や文科省では倫理教育で研究不正を防ぐことを検討していますが、倫理教育の必要性を指摘しつつも、これだけでは研究不正を防げないことを武市正人(大学評価・学位授与機構教授、前日本学術会議副会長、同会員)が言及しました(写し)。

 


ノ社元社員の所属不記載は故意の隠蔽!組織ぐるみか?

2013-08-23 00:00:29 | 社会

バルサルタン疑惑:大阪市大の肩書「都合良かった」

毎日新聞 2013年08月22日 23時42分(最終更新 08月23日 00時54分)

 降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験疑惑で、大阪市立大は22日、製薬会社ノバルティスファーマの社員(5月に退職)が同大医学部の非常勤講師として5大学の試験に参加していたことに関する調査結果を公表した。元社員は大学の調査に対し「大阪市大の肩書を使うことはノ社にとって都合が良かったと思う」と証言した。

 ノ社はこれまで、元社員について「統計の世界では有名な人物だ」と強調し、大阪市大の非常勤講師を兼務して臨床試験に参加したことの正当性を主張していた。

 発表によると、元社員が非常勤講師だったのは2002年4月~13年3月だが、大学での講義は1回だけで、無給だった。元社員は疑惑の発覚後、大学側の調査に応じ「大阪市大の所属を使うことは、試験をした各大学の研究者やノ社にとって都合が良かったと思う。自分自身も便利だった」と述べたという。講師就任の経緯については「以前から親交のあった大阪市大の教員を通じて大阪市大側から要請された」と説明。この教員には、ノ社から02年度、400万円の奨学寄付金が提供されていた。

 元社員は非常勤講師の1年ごとの任期更新時、自社製品を使った試験に非常勤講師の肩書で参加したことを報告しておらず、調査報告は「意図的に不利なことを隠した。極めて悪質だ」と指摘した。また、一部の試験の論文では、元社員の肩書として、実際は大学に存在しない部署名が記されていたことも分かった。

 大阪市大は、ノ社について「自社の利益を優先するあまり、元社員の試験への関与を会社ぐるみで支援していたと判断せざるを得ない。ノ社は発覚当初、元社員の関与を否定していた。このような企業姿勢は社会的に許されない」と非難した。ノ社に抗議して謝罪を求める意向を示した。

 一方、「大学としては試験に関わっていない。われわれは被害者」としたが、勤務実態を確認せず、元社員を非常勤講師として認め続けてきた自らの責任も認めた。

 バルサルタンの臨床試験は、京都府立医、東京慈恵会医、滋賀医、千葉、名古屋の5大学で行われ、血圧を下げる以外の効果を確かめた。元社員は外部に社員であることを伏せ、統計解析などを担当。府立医と慈恵医は、元社員によってデータ操作されたことを疑う調査結果をまとめている。【斎藤広子、河内敏康、八田浩輔】

写し

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やはり臨床試験の論文でノ社所属を隠したのは利益相反の隠蔽だった。ノ社元社員の講師就任を仲介した大阪市立大の教員はノ社から400万円の奨学奨励金が提供された。将来的にノ社所属を隠して臨床試験にノ社元社員を参加させるための手段として、組織ぐるみかつ計画的にノ社元社員を大阪市立大に所属させた。仲介した見返りに教員には奨学奨励金を提供した。そういうことだろうか?大阪市立大は会社ぐるみと断じている。

奨学奨励金は合法だが事実上の賄賂として機能しているのかもしれない。400万円程度なら中堅幹部の決済で提供できるかもしれないが、ノ社として奨学奨励金を提供し、それが臨床試験の利益相反隠蔽に役立ったことを考えると、組織的かつ計画的に一連の行為を実行しているように見える。だから大阪市立大は会社ぐるみと断じたのだろう。

闇は深い。

参考
[1]大阪市立大学の発表の写し調査報告書の写し 2013.8.22


ノ社元社員、大阪市立大での勤務実態ほとんどなし! 大阪市大が元社員らに抗議!

2013-08-22 22:17:38 | 社会

京都府立医科大学などで行われた薬の臨床研究のデータに、改ざんがあった問題。この問題の渦中にいた製薬会社の元社員は、大阪市立大学の非常勤講師の肩書きでこの研究に関わっていましたが、大阪市大によると、非常勤講師としての勤務実態はほとんどなかったということです。

 大阪市立大学によりますと、製薬会社ノバルティスファーマの元社員は、2002年からの11年間、医学部で無償の非常勤講師を勤めていましたが、この間、講義をしたのはわずか1回で、ほとんど勤務実態がなかったということです。

 元社員は、京都府立医科大学などで行われた、ノバルティスファーマ社が販売する血圧降下剤バルサルタンの臨床研究に参加していましたが、統計データの論文は、本来見込めない効果があったかのように改ざんされていました。

 元社員は論文上、大阪市立大学の非常勤講師の肩書きで記載されていて、社名は伏せられていたということで、大阪市大側は元社員らに抗議し、謝罪を求めていくということです。

MBS NEWS 2013.8.22

写し

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ノ社元社員は大阪市立大での勤務実態がほぼ皆無だった。利益相反を隠蔽するために臨床試験の論文で大阪市立大の肩書きを使ったと多くの人が考えている。不公正だ。これは計画的に行ったことだろうか?いろいろな文献を見るとそう思う。

もともと医学系の研究者には統計解析の専門家が少ない。ノ社が臨床研究を持ちかけるときに自社の専門家を紹介し、有利な結果が出るように仕向ける。利益相反を隠蔽するために形式的に大阪市立大に勤務させ、論文ではそれを隠れ蓑にする。

すべてはそういうノ社の計画だったのかもしれない。明白な故意犯だ。

みんさんはどう思いますか?


大阪大学等の研究機関はなぜ外部告発を規定対象としていないのか?

2013-08-22 22:12:30 | 社会

大阪大学等の研究機関はなぜか外部からの研究不正の告発に関して何も規定していない。大阪大学の規定によると、告発権限が規定されているのは次の者。

--

(不正行為の疑いの申立て)
第6条 不正行為の疑いが存在すると思料する研究者等は、申立書(別紙様式)により、第13条に基づいて設置される窓口に対し、調査を申し立てることができる。

第2条2項

この規程において「研究者等」とは、本学において研究活動に従事する教職員、学生その他本学の施設設備を利用するすべての者をいう。

[1]

--

要するに阪大は内部者の告発しか規定していない。外部者の告発は無規定。なぜこんな規定になっているのだろうか?告発が外部からあり得るのは十分想定できる。規定がないのはおかしい。まさか内部の告発は懲戒処分パワハラ等のために捨て身の覚悟が必要だから告発権限や対処をきちんと規定しておくが、外部告発はその抑止が働かないから、何も規定せず恣意的に対処できるようにしているのだろうか?こういう規定の仕方は告発されたくないという思惑の表れなのかもしれない。

真相は不明だが、内部告発だけを規定しているのはおかしいと思いませんか?

近いうちに阪大某教授らに対する告発をしようと外部の誰かが思った時に不公正に扱われなければよい。そういえば小室一成が阪大に在籍していたので阪大にも告発をしようとした者が外部者の告発が規定されていないといって困っていた。

不合理・不十分な規定をせず、きちんと公正かつ拘束力のある実効的な規定にしないといけない。

参考
[1]大阪大学研究公正委員会等に関する規程 2013.8.22 閲覧


大阪大学のある研究者の不適切さについて

2013-08-22 21:51:11 | 社会

大阪大学のM教授は論文盗用、多重投稿、捏造疑惑といろいろな疑惑がある。盗用に関してネットで情報を載せた人に尋ねたところ、まだ疑惑のネタが出るかもしれないから告発しないといっていたが、これまでの疑惑を全部あわせるとある程度の量はたまったように思う。

告発する!

と思うにしろ、大阪大学の不正への対応規定はなぜか外部を対象外にしている。次稿で論じる。


第3回電王戦、A級棋士の屋敷らが出場!

2013-08-21 21:08:59 | 囲碁・将棋

21日記者会見で第3回電王戦の開催決定が発表された。またコンピューター対プロ棋士5名の対戦になるようだ。タイトルホルダーは出ず、A級棋士の屋敷伸之が出場する。他の4名が誰かは発表されていない。開催は2014年3~4月の予定[1]。

第2回でプロ棋士が1勝3敗1分で敗北。A級棋士の三浦も敗北した。ゆえに次回はタイトルホルダーが登場するかもしれないと思っていたが、もしタイトルホルダーが負けると将棋界に重大なダメージが生じるかもしれないので出場を避けたのだろう。ある文献では前回のプロ棋士の敗北を受けてプロのイメージを損ねるので、もうコンピューターとの対戦はやめるべきだという意見もあったらしい。コンピューターとの対戦を見たいというファンの要望に応えて第3回は実現したと思う。私は嬉しい。

次回でコンピューターが勝てば、A級棋士らに勝った実力は本物で、かなり強い実力を証明できる。一方棋士らは雪辱戦になる。今度は十分準備して見事に勝ってほしいと思う。

参考
[1]毎日新聞 写し 2013.8.21


マスメディアは研究機関の業績リストを調べて業績水増しを報じよ!

2013-08-21 01:10:00 | 社会

研究機関の杜撰な調査や業績や予算のための不正行為が明らかになっている。マスメディアは大学・研究所評価や研究者の予算審査の際の業績リストを調査すべきである。おそらくいくつかの機関で二重投稿等による業績水増しがわかるだろう。研究機関は妙な言い分でクロをシロとするかもしれないが、国民目線で不当な評価をきちんと報じ、不正を改善すべきである。


文科省はもっと実効的な研究不正防止策を作れ!もっと本気で取り組め!!

2013-08-21 01:06:56 | 社会

文科省、不正調査の職員増員へ 倫理教育強化

 東京大の研究費詐取事件や論文改ざんなどを受け、文部科学省は20日、研究費の不正調査を担当する部署を増員し、研究者の倫理教育を強化する事業を始める方針を明らかにした。

 同日開かれた不正防止策の検討会でこの方針を確認、2014年度予算の概算要求に盛り込む。

 文科省によると、研究費の競争的資金を管轄する部署に、不正の調査を担当する職員が2人いるのを4人に増員。不正防止の指針を徹底させる。

 倫理教育の強化では、大学や研究機関で統一的に使用できるような教材開発を支援する。実際に使う際には、インターネットで講義を受ける方式も想定している。

47NEWS 2013.8.20

写し

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研究費の不正調査担当を2名から4名に増員し、研究者の倫理教育をさせる程度では不正防止策として全く不十分。全くといっていいほど意味がない。文科省は対策を検討するといってもこんな程度しかできないのか。本当にやる気がない。それが研究不正の問題が改善しない原因のひとつだ。強制調査権を持ち、客観的、積極的に調査できる学術警察を作ったり、拘束力のある実効的な規定を作るなどもっと実効的な防止策でないと意味がない。

こんな対策では同じことの繰り返しになる。きちんと対策を作らないと現状の不正調査制度の問題点は改善しない。


大西隆日本学術会議会長の業績紹介の不適切さについて

2013-08-21 00:03:55 | 社会

大西隆日本学術会議会長(東京大学教授、日本計画行政学会会長)の学術会議HP上での業績紹介(英語)に以下のような変更があったと武市正人(大学評価・学位授与機構教授、元日本学術会議副会長)のブログで言及された。

--

折しも、それはまったく意外でしたが、8月6日に日本学術会議の大西隆会長から会員・連携会員に向けて、「英文プロフィールについて」というメッセージが送られてきました。

日本学術会議の英文ホームページにある Profile of Prof. Onishi のファイル内のプロフィールのなかの記述を、以下のように修正したということでした。

having been publishing more than 1,000 scientific papers and books.

とあるのは、

having been publishing more than 1,000 scientific works, including about 100 refereed papers, 540 other papers, 35 books and 330 presentation materials of his lectures during nearly 40 years of his research career.

だということです。現在は、新たなものになっています。

[1]

--

[1]ではさらに

--

以前からこうした英文プロフィールが公開されていたということですから、4月初めまで大西会長のもとで副会長を務めた者として、気づかなかったとは いえ、責任の一端を感じています。”1,000 scientific papers” がどういう「論文」を指すのか、”1,000 scientific works” というのがここに示された内容を表現する適切な表現であるのかどうかは、私には分かりません。率直な気持ちとして、日本の科学者を代表する日本学術会議の長のこうした情報が国際的にどう理解されたのかという危惧は残ります。

7月23日の日本学術会議の会長談話「科学研究における不正行為の防止と利益相反への適切な対処について」の公表について、新聞報道では

「すでに海外の科学誌では『日本人の論文だから注意して読まないといけない』と
いわれている」。日本学術会議の大西隆会長は相次ぐ論文不正が与える影響をこう
指摘する。

とされていますが、

「すでに海外の科学者からは『日本人の業績については注意しないといけない』と
いわれている」

ということになっていないことを願っています。

[1]

--

武市のこうした言及をみると、以前の大西の業績紹介は不適切だったと判断したのだろう。この件は以前に本ブログに情報提供があった。情報提供ではマスコミが動いているとあった。3名の副会長も知っているとも。どういう経緯で変更があったのだろう?

武市は「研究者としての評価を高めようとして、一般社会に向けて論文数を誇大に表示するようなことがあるとすると、それは研究者の資質に関わることといえるでしょう。[2]」と言及している。

論文数水増しによる業績評価の問題も必ず改善してほしい。

参考
[1]"科学者倫理に思うこと" 写し 武市正人のBlog 2013.8.16
[2]"「生涯論文数」について" 写し 武市正人のBlog 2013.7.29

ーー
(2020.10.14追記)
大西隆氏は日本計画行政学会会長在任時に計画行政誌の捏造等の指摘を受け、トップとして適切に対応する義務があったが、捏造問題を放置。その後、計画行政誌では捏造隠蔽のために不正な全面大量訂正が出された

元日本計画行政学会会長・日本学術会議会長として内閣の学術会議会員の任命拒否について文章改ざん、法律違反などと批判しているが、自分が会長在任時学者の代表として誰よりも研究倫理や出版倫理を遵守しなければならかったのに、倫理規範に違反して捏造事件を放置し、更なる不正や被害を誘発させたにも関わらず、それを改善しないまま、内閣に対して同様の行為をした事を批判するのは筋が通らない。

大西隆氏は内閣に批判をするなら、計画行政誌の捏造不正な全面大量訂正を改善してからにせよ。


堀内正嗣、森下竜一らの論文への指摘

2013-08-21 00:00:26 | 社会

最近堀内正嗣(愛媛大学医学系教授、日本高血圧学会理事長)が責任著者を務める論文にある指摘があった。指摘というのは・・・。わかる人はわかると思います。

指摘のあった論文は

Effect of Azelnidipine on Angiotensin II-Mediated Growth-Promoting Signaling in Vascular Smooth Muscle Cells

    Jian-Mei Li,
    Masaru Iwai,
    Tai-Xing Cui,
    Li-Juan Min,
    Masahiro Tsuda,
    Jun Iwanami,
    Jun Suzuki,
    Masaki Mogi and
    Masatsugu Horiuchi (責任著者)

Molecular Pharmacology May 2005 vol. 67 no. 5 1666-1673

doi: 10.1124/mol.104.008144

写し

日本高血圧学会というと最近話題のディオバン(バルサルタン)の宣伝を堀内や小室一成(東大医学系教授)、森下竜一(阪大医学系教授)ら同学会理事らがよく行っていたことがフライデーで報じられました関連1関連2関連3)。

森下竜一らの論文についても指摘がありました。全部で3編ですが、一つは

Hypertension. 2006; 48:628-636.
Hypertension Accelerated Experimental Abdominal Aortic Aneurysm Through Upregulation of Nuclear Factor κB and Ets

    Suguru Shiraya,
    Ken Miwa,
    Motokuni Aoki,
    Takashi Miyake,
    Masako Oishi,
    Kazusaburo Kataoka,
    Shigetsugu Ohgi,
    Toshio Ogihara,
    Yasufumi Kaneda,
    Ryuichi Morishita (責任著者)

写し

みなさんはこれらのことをどう思いますか?


未解決研究不正事件 - 2013年8月18日時点

2013-08-18 01:37:15 | 社会

私の知る限り未解決の研究不正事件は以下のとおり。未解決の研究不正はたくさんある。まだ告発されていないもの、大学が組織的に隠蔽してきたもの、被疑者が沈黙しているものなどいろいろある。きちんと解決しないとまずい。現在研究不正を防ぐために文科省や日本学術会議などで新しい不正防止策が検討されているが、現在進行中の事件も含めて過去の事例を分析し、不正調査制度の問題点を考慮して不正防止策を作ってほしい

(1)群馬大、筑波大、国立環境研究所などの事件 - 加藤茂明(元東大)の関連事件

先月加藤茂明元東大教授らのグループの論文43編で捏造・改ざんの不正があったとの予備調査結果が公表された。加藤は直接捏造などは実行しておらず、他の研究者が実行したと東大の調査委員会は考えている様子。

この事件をめぐってはH.K.(群馬大)、A.M.(筑波大)、J.Y.(筑波大)、Y.T.(国立環境研究所、2012年3月時点)、M.K.(東京医科歯科大学、2009年度時点)などの研究者にも疑惑がある。筆頭著者のリストはこちらを参照。端的にいって、H.K.A.M.らは捏造の実行者として疑われている。

彼らは現在沈黙したままで、東大も最終的な調査結果を公表していないし、処分もしていない。私は加藤だけが犠牲になって他が逃げ延びることがなければよいと思っている。加藤事件に関する告発は2012年1月に行われ、現在も調査が続いている。

(2)井上明久前東北大総長事件

もともと匿名(2007年)、顕名(2008~)で何度も告発されていたが、規定を無視し続けた東北大今年の3月頃にようやく告発の一部に対して第三者調査委員会を作って調査している。今月29日に名誉毀損裁判の判決が出る。裁判で井上の不正がどれだけ認定されるのか注目されている。

(3)M.E.群馬大学教授の不正疑惑

このサイトでM.E.の不正に関して告発したことやその内容を公表している。告発が2012年2月27日の消印で送付されているので、調査が行われているとすれば約1年半経過している。しかし、未だに調査結果は公表されていない。そもそも調査をやっているのか不明。

(4)九州大学の事件

このサイトで九州大学の研究者に対して不正疑惑の告発とその内容が公表されている。告発は2011年3月に行われ受理された。しかし、約2年5ヶ月以上経過した現在でも告発者に何の連絡もないという(関連)。

(5)大分大学医学部元学部長らの論文捏造疑惑

T.N.大分大学医学部元学部長やS.O.同大講師らの論文約20編で捏造疑惑が浮上し告発された。昨年3月30日付けで文科省が同大に調査を依頼、5月15日に調査委員会の設置が決定された。しかし、告発から約1年5ヶ月以上経過した現在でも何の公表もない。

(6)高井教行元大分大学医学部講師らの論文捏造疑惑

高井らの論文7編に画像の重複使用及び画像操作の疑惑が浮上し、大分大が調査委員会を設置したことが昨年12月の報道で発覚。高井らの論文は撤回され、高井は辞職した。現在調査結果の公表はない。

(7)R.M.大阪大医学系教授の盗用疑惑とその他

写し1写し2でR.M.大阪大医学系教授の盗用疑惑が指摘されている。ただ、これはまだ告発されておらず、指摘者に尋ねたところ他にもネタが見つかるかもしれないから今はまだ告発しないとのこと。これは2011年1月頃に論文撤回ウォッチ(2012年1月閉鎖)が最初に指摘したので、発覚から2年7ヶ月以上経過している。

その他R.M.は肝細胞増殖因子(HGF)遺伝子治療薬の主要特許を持ち、アンジェスMG関連)を設立。2004年にこの薬の臨床試験を実施した阪大病院の教授2名と医師3名が臨床試験の前に同社から未公開株を取得。「製薬会社の株式保有者が臨床試験をすることは違法ではないが、上場時、保有株の半数を売った教授もおり、大阪大は、倫理上の問題があるとして、ガイドライン作りを検討する委員会を設置することにした[1]」という。

2006年4月4日付けの朝日新聞によるとHGF遺伝子治療薬を組み込んだ薬を阪大病院の臨床研究で閉塞性動脈硬化症(ASO)の患者に使用[2]。22例中、約6割の患者で血管が新生され、病状が軽減されたという[2]。

しかし、2006年4月27日の朝日新聞で「血管再生の働きがある肝細胞増殖因子(HGF)を使い、足の動脈が詰まる患者を治療する臨床研究について、大阪大学病院の遺伝子治療臨床研究審査委員会(委員長・堀正二教授)は26日、効果の確証が得られなかったとする最終報告書案をまとめた。5月に文部科学、厚生労働両省に提出する。[3]」と報じられた。この臨床研究ではなぜかプラセボ効果を考慮していなかった。

この臨床研究はいったい何だったのだろう?まさか・・・。私見だが、臨床試験をやるプロがプラセボ効果を考慮し忘れることは通常ないと思う。違いますか?報告書p54によると臨床研究の統括責任者は(8)のT.O.で、R.M.も臨床研究に関与していた。

R.M.は他にバイオ・サイト・キャピタル株式会社創業

(8)T.O.大阪大医学系教授の論文多重投稿疑惑

写し3写し4写し5写し6写し7でT.O.大阪大医学系教授らの論文多重投稿が指摘されている。これは2011年2月頃に論文撤回ウォッチが最初に指摘した。なぜ告発されないかは不明。

(9)VART、SMART、Nagoya Heart Study - バルサルタン事件

バルサルタン臨床試験である上の3つはまだ調査結果が出ていない。KyotoやJikeiでは改ざんがあったと判明したが、誰が改ざんしたのかはまだわかっていない。上の3つは今年5月から調査を開始。噂ではもうすぐ調査結果が出るらしい。研究機関はやろうと思えばはやく調査結果を出せるのでは?

(10)小室一成東大医学系教授らの基礎研究の捏造疑惑

小室一成東大医学系教授らの画像捏造に関する疑惑が告発され、小室の旧所属機関の千葉大学で調査されている。告発サイトはこちらフォーブスでも報じられた。告発は2013年5月頃行われた。小室はVARTの代表者だが、この事件はそれとは別件。この件は日本の新聞・テレビはまだ報じていない。

(11)S.M.熊本大学教授らの基礎研究の捏造疑惑

Kyoto Heart Studyでエンドポイント委員を務めたS.M.にも捏造疑惑が指摘され告発された。告発サイトはこちら。昨年ノーベル賞を受賞した山中伸弥も疑惑論文の共著者になっている。私の記憶では2013年5月頃に告発された。この件はマスメディアはまだ報じていない。S.M.は2013年8月4日に高血圧学会学術誌Hypertension Researchの編集長を辞任し、(7)のR.M.阪大医学系教授が新編集長が決まるまで暫定的に編集長を務めることが公表された。S.M.がなぜ辞任したかは不明。

(12)H.T.東大医学系教授の捏造疑惑

H.T.東大医学系教授の論文に捏造疑惑が指摘されている。まだ告発されていないし、マスメディアも報じていない。2013年2月頃に2chへの書き込みで発覚。H.T.の妻はバイオリニストのI.K.。

(13)H.M.東北大加齢医学研究所教授の捏造疑惑

写し1写し2写し3H.M.の捏造疑惑が指摘されている。M.Y.東北大東北メディカル・メガバンク機構長も共著者。H.M.は准教授だったが2013年4月1日付けで教授に昇進。ネットの世界では容姿からアラレちゃんと呼ばれている。

・Molecular and Cellular Biology Vol.31 (1): 151. の訂正公告
・Molecular and Cellular Biology Vol.25 (21): 9360. の訂正公告

上の2つの訂正公告から不正疑惑が発覚した。告発されているかは不明。マスメディアの報道はない。

(14)国立循環器病センター、大阪大学、新潟大学の論文に関する指摘

写し1写し2写し3写し4で国立循環器病センター、大阪大学、新潟大学の論文にある事が指摘されている。写しの運営者が2012年12月から2013年1月にかけて指摘。告発されているのかは不明。日本のメディアでの報道はない。

(15)富山県立大学工学部のある研究者の論文への指摘

写しであることが指摘されています。これは昨年7月の指摘です。被疑者はでRetraction Watchでも報じられました同サイトが指摘したのは論文の訂正に関してです。指摘は2013年1月です。告発されているのかは不明。日本のメディアでの報道はない。

(16)山中伸弥への指摘

写しでノーベル賞受賞者山中伸弥が筆頭・責任著者を務める論文で不適切さが指摘されている。2013年3月頃に2chの指摘で発覚。告発されているのかは不明。メディアでの報道はない。

(17)慶應義塾大学血液内科への指摘

写しである事が指摘されています。特に写し1の青枠のものはなぜ8つ細胞が増えたのでしょうか?2011年9月に論文撤回ウォッチの指摘で発覚。告発されているかは不明。メディアの報道はありません。

(18)筑波大Y研究室への指摘

筑波大Y研究室の論文についてある事写し)が指摘されている。加藤茂明が著者になっていないものもあり、先月発表された予備調査結果に含まれていない可能性がある。加藤事件の告発者はこの件を告発していない。しかし2012年2月に情報提供写し)が筑波大にあったらしい。本調査が行われているのか不明。


著者の質問と加藤茂明事件告発者の回答(2013.8.26) 
(注) 日付は著者が都合により削除

(19)その他の研究機関

他にも告発されながら未解決の研究不正事件があるが、ネット上でのソースがないので紹介は控える。

参考
[1]読売新聞 2004.6.12
[2]朝日新聞  2006.4.4
[2]朝日新聞  2006.4.27