世界変動展望

私の日々思うことを書いたブログです。

元若ノ鵬、八百長を告発!

2008-09-30 21:04:03 | 社会
 大麻所持容疑で逮捕され、解雇された元若ノ鵬が八百長告発の発表を行った。動機は『大相撲会をきれいにしたいため。』としている。さらに、大相撲会に復帰する希望もあるという。
 復帰しようと思っているなら、大相撲会を敵にまわす告発など普通しないと思うが・・・。大麻所持で解雇、大相撲会の信用を落としたのが元若ノ鵬なのだから、もともと敵といえば、敵なのだが、今回の告発でさらに関係を悪くした。大相撲会をきれいにしたいというのが理由らしいが、私には解雇された報復で告発しているようにしか見えない。大相撲会にケンカを売って、さらに大相撲会に戻りたいという神経がわからない。まったく、あきれた話である。

麻生政権、最短政権となるか?

2008-09-30 21:03:46 | 政治・行政
 11月2日での衆議院選挙が実現した場合、自民党が勝利できる可能性はどれほどあるのだろうか。衆議院選を前にした大事な時期に、裏切り行為ともとれる中山前国交相の愚かな発言のせいで、出だしから麻生政権は苦しい展開だ。はっきりいって、次の衆議院選までミスは許されないというのに、このような展開になるのだから、あきれてしまう。自民党はたぶん負けるだろう。麻生内閣は最短政権となろう。

日米、同時特許付与制度で合意

2008-09-30 21:03:31 | 知的財産
 日本と米国の両国政府はジュネーブで政府間協議を開き、日米に出願された特許は両国ほぼ同時に審査を終了し、特許を与える新制度を創設することで合意した[1]。
 日本と米国で事実上共同で特許を与えることになるわけだが、そんなことが実現するとは驚いた。国際的にはとても重要なことなんだろう。特許制度はどんどん進んでいく感がある。

参考
[1]日米の同時特許付与については"NIKKEI NET(2008.9.26)"によった。

逆関数の積分問題の定跡

2008-09-29 21:54:20 | 物理学・数学

[1998年度 東北大学理系前期 第1問]

逆関数の積分問題はたまに出題されるので、受験生には一度解いてもらいたい。また本問の難易度は標準的である。それらの意味で本問は推奨問題である。解答作成者は著者であるが、正解であることを確認している。

逆関数の積分は上図の関係を利用し、

『(逆関数g(x)の[f(a),f(b)]での積分)=bf(b)-af(a)-(f(x)の[a,b]での積分)』

として求めることが定跡である。本問(2)はその関係式の証明に他ならないが、さすがに上図を描いて、『図の関係から明らか。』で終わるのは証明したことにならない。

左辺の第2式の定義域をみると、いかにも「y=g(x)とおいて置換積分せよ」といいたげだ。解答では、そのように置換積分して解いている。

私は本問を最初に解いたときは、上記の定跡を知らなかった。(1)は基本問題なので誰でも解けるが、最初は(2)を解くための誘導だと思っていた。つまり、(2)の左辺のg(x)に(1)の結果を代入し、左辺を具体的に計算することで右辺に導くのが出題者の意図なのかと思っていた。

それに従い(1)で求めたg(x)を代入して計算を進めたが、うまく進まなかった。そこで考えを見直してみることにした。与式の右辺『bf(b)-af(a)』を眺めていると、「これって[xf(x)](上b, 下a){解答の一番下の式のうち、一番左の数式のこと}そのものじゃないか!」と気がついた。そこで、与式左辺の原始関数がxf(x)になると予想し、左辺の被積分関数がxf(x)の微分に等しいことを示す方針に切り替えた。そうしたら、案の定うまくいったのである。これらの考えをまとめると、解答のようになる。

後でわかったが、g(x)を具体的に代入して左辺の計算を粘り強く進めても、計算は煩雑だが右辺に行き着いただろう。具体的に被積分関数の原始関数を求めることができるからだ。最初の方針で解答が得られなかったのは、著者の計算力不足のせいだが、最初の方針断念によって新しく効率的な解法に至ったのは不幸中の幸いだった。

要するに本問を解く際も、試行錯誤の末に解答に至ったのである。解答ではいかにもすんなりと最終的結論まで解いているが、背後には7割程度途中過程の計算があるのである。問題を解く際は、最初の方針でうまくいかなくても諦めずに、別な角度から問題を見直して、いろいろ試行錯誤して考える粘り強さを忘れてはならない。本問に関しては、試行錯誤を考慮しても20分程度で解答できた。

本問の疑問点は出題者がどのような意図で(1)(2)を出したかだ。解答を見る限り、(1)と(2)は関連性がなく独立した問いに思える。そうすると、(1)の出題意図はなんだったのか疑問だ。出題するにしては、あまりにも簡単すぎる問題だからだ。単なるサービス問題ということだろうか。

私が最初に考えたように与式の左辺に(1)の結果を代入して計算させるのが出題者の狙いだとすれば、(1)(2)の関連性はある。その場合は、受験者の計算力をためしたいのだろう。しかし、計算力にものをいわせて強引に解答する方法よりも、解答例の解法の方がよほど思考力を使っていると思える。出題者としては計算力よりも思考力を試したいと考えるだろうから、解答例のような解法を想定して出題したのではないかとも思える。結局のところ、出題意図はわからない。

最初にも述べたが、本問は難度も標準的であり、受験数学の定跡を吸収する上でも良い問題なので、受験生に一度は解いてもらいたい推奨問題である。著者は定跡を知らずに解いたので20分と時間がかかったが、定跡を知っている人にはもっとすんなりと短時間で解答することができるだろう。


sin1°, cos1°は無理数か?

2008-09-29 21:54:01 | 物理学・数学

『sin1°, cos1°が無理数であることを示せ。』 

tan1°が無理数であることの証明を記事として掲載したが、調べてみるとsin1°cos1°についても問題として出されていたり、疑問に思っている人がいたので、参考として本題の証明を行った[1]。本題の解答例は以下のとおりである。解答作成者は著者である。

自分で何度か確認したので、解答例は正解だと思う。もっとも、他者によるチェックは受けていないので参考程度にしてほしい。

解答例では補足としてルート3が無理数であることの証明も行っているが、実際の出題では証明を行わなかったとしても構わないと考える。『tan1°は有理数か.』(06年京都大)の大手予備校、大学への数学シリーズによる解答例でもルート3が無理数であることの証明は別途行っていなかった[2]。また、他の問題で、ルート3が無理数であることを証明に必要とする場合でも、同証明が出題趣旨と関連が薄い場合は無証明でルート3が無理数であることを用いて解答している。

tan1°が無理数であることの証明は、tanの加法定理がtanだけで構成されるためtan1°を有理数と仮定すると参考[2]のように、1°,2°~89°の範囲でtanが有理数と示すことができる。しかし、sin1°、cos1°の場合は加法定理がsin,cosで構成されるため、tanのようにはいかない。そこで、解答例のような証明法を用いた。おそらく他にも証明法があるだろう。

問題の難度だが、同種の問題を全く解いたことのない人にはやや難しい問題だと思う。『tan1°が有理数か.』という問題を解いたことのある人には、簡単な応用問題だ。

2006年度の京都大学入試を見て『sin1°、cos1°はどうなの?』と疑問に思った人等は参考にしてほしい。『sin1°、cos1°、tan1°は有理数か?』と問われれば、なんとなく無理数だと思う人が多いだろう。それは自然な感覚だが、あくまで感覚にすぎないので、きちんと数学的に証明してはじめて確信を持てるものだ。直感はあくまで直感にすぎない、確かめて初めて確信できるという考えも学問的には重要だ。

参考
[1]世界変動展望 著者:"tan1°は有理数か." 世界変動展望  2008.9.27
[2]2006年度京都大理系後期数学6問の解答 河合塾HP 2006


中山国交相辞任へ!

2008-09-29 21:53:42 | 政治・行政
 中山成彬国交相は「日本の教育の『がん』である日教組をぶっ壊すために私が頭になる決意を示した」等と述べ、問題発言の責任をとり辞任する意向を固めた。任命されてからわずか4日での辞任とは驚いた。自民党にとっては次の衆議院選に向けて大事な時だろうに、このような発言をするとは。愚かとさえ思える。自民党はなげいているだろう。首相の任命責任追及も必至だ。

入試史上最も難しい問題

2008-09-29 21:53:26 | 物理学・数学
 大学受験史上最も難しい問題は何か。意見はいろいろあるが、私は「1998年度、東京大学理系後期数学 第3問(2)」であると思う[1]。解答例は参考[2]である。参考[3]のコメントにもあるが、かなりの難問である。「大学への数学」シリーズの同問への記述によると、「史上最難の入試問題!」「10時間かけても解ける人は100人に1人もいないでしょう。」と同問の難度の高さを評している。

 こういう問題は全く差がつかないので入試問題として出題する意味がない。私は同問の難度の高さを聞いて、解くのをやめた。入試問題として、このような問題が出ないとよい。それにしても、よくこんな問題を考えついた。そちらの方がよほど難しい。

参考
[1]東京大学理系後期数学の入試問題(1998年度)
[2][1]の解答例
[3][1]へのコメント

続、tan1°は有理数か.

2008-09-28 23:15:53 | 物理学・数学
『tan1°は有理数か.』 (2006年度京大理系後期数学)

この問題は調べてみると話題性が高く、いくつかのブログや質問HPなどで取り上げられていた。アンサイクロペディアで専用ページが設けられている[1]。アンサイクロペディアはユーモラスな記事を集めており、wikipedia以上に内容がどこまで適切か疑問だが、本問が話題になっていることだけは確かだろう。参考[1]の内容を読む限り、かなりウソくさい。ウケ狙いのデタラメ記事という色彩が強い。

 解答は参考[2]等に示したが、ウェブ上の記事を調査すると、なかなか受験生には難しかったようだ。伝聞的な記事なので信憑性にかけるかもしれないが、本問の受験生平均点は2.9点(満点30点)だったらしい[3]。平均点が低いという意味で、難しい問題だったといえる。

 「大学への数学」シリーズの出版本(08年出版、この問題が合否を分けたというような題の本)にも記述があったが、世界で最も短い入試問題としての話題性もあったので注目度が増した。

 本問は極めて短い問題文などの理由で大きな話題を獲得したため、受験史に残る出題となり得るだろう。

参考
[1]"Tan1°は有理数か。" アンサイクロペディア 2008.9.27
[2]世界変動展望 著者:"tan1°は有理数か." 世界変動展望 2008.9.27
[3]"鉄緑会数学講師のひとりごと" 2006.5.25

tan1°は有理数か.

2008-09-27 23:32:14 | 物理学・数学

『tan1°は有理数か.』 (2006年度、京都大学入試問題理系後期の数学第6問)

極めてシンプルな問題文で、気になったので解いてみた。著者が作成した解答は次のものである。独自の解答だが、正解と思われる。

もっとシンプルで効率のよい解き方が他のウェブ上にあったので、参照されたい[1]。「大学への数学」シリーズでも、参考[1]と同じ解法を紹介していた。本問はWikipediaの京大入試の解説で出ていた問題で、Wikipediaによるとこのレベルの問題が京大数学の標準レベルだという。「大学への数学」シリーズの出版本でも解説があり、それによると本問は標準問題で解答時間20分が目安だという。河合塾の分析によれば本問の難易度は「やや難」である[2]。

  正直なところ、私は本問をかなり試行錯誤しながら解いたので、解答を得るのに1時間程度かかった。京大入試の数学は1問あたり25分程度が標準解答時間だろうから、大幅に時間オーバーしてしまった。Wikiepdiaの記述者にとっては、このレベルが標準なのだから、京大の入試数学は難しいということになる。もっとも、私にとっては、京大数学に挑戦するともっと簡単に解ける問題も多いので、本問はやや難しい部類であり、京大数学はもっと簡単なレベルだと思う。私の主観難度は河合塾の難度評価に近い[2]。「大学への数学」で京大過去問の難度評価が同じ「B(標準)」の問題でも、もっと簡単で時間をかけずに解ける問題がたくさんある。他の問題の難易度評価も河合塾と「大学への数学」とでは違っている。難度評価はしょせん主観評価にすぎないということか。

 本問は「大学への数学」シリーズによると、「日本受験史上、又は世界受験史上最短の問題文」であると賞賛していた[3]。同シリーズの解説によると、本問のように短い文章の問題は難問になりがちだが、本問は適切な難度なのが良いとのこと。また、一度受験生に解いてほしい推奨問題としても取り上げられていた[3]。さらに、06年度京大後期数学の問題は6問中他の3題(第1問,2問,3問)が標準問題(難度評価はB)で解けて当たり前、他の2題(第4問,5問)は難度が高く解けなくても無理はないので、本問を解けたかどうかが、合否の分かれ目になったのではないかとのこと[3]。それらの意味において、本問は良問と評価される問題だ。

解いてみた感想として言えることは、本問は解法の手がかりや指針を見つけるのに、そこそこ時間がかかるということだ。最初は30°,45°、60°といった既知の三角関数値を加法定理や二倍角公式を用いることで組み合わせ、具体的にtan1°の値を出そうと思ったのだが、うまくいかなかった。

  tan1°が無理数であることを示そうとして、tan1°=p/qとして考える方法も思いついたが、すぐにこの方針は検討を打ち切った。うまくいかなさそうなのが直感的にわかるからだ。

 このような方針は例えば『ルート3が無理数であることを示せ。』という問題で背理法を用いた証明法として使う。具体的には、ルート3=p/qと仮定してし、両辺を2乗することで整数問題に帰着させて解く。しかし、『tan1°=p/q』と仮定しても整数はおろか、有理数さえ出てこず整数問題に帰着できないのは、直感的にわかるだろう。tan1°を何乗しても整数や有理数が見えてこなさそうだからだ。もっとも、特殊な方法で帰着できるのかもしれないが、おそらく容易に思いつくものではなく難しいものだろう。

 私の直感を説明すると上記のようなものになり長い印象があるが、問題処理では即座に上記の考えがぱっとわかり、検討打ち切りによる時間節約に役立つ。一種の数学的センスのようなものだろう。直感によって、解答の候補を絞るのも重要な能力だ。いちいち検討していたのでは、時間浪費が大きすぎ実践的でない。

 「大学への数学」で掲載された京大理系後期の受験報告によれば、多くの受験生がtan1°=p/qとして解答探索したようだが、やはりうまくいかなかったようだ。本問を完全に解答できなかった受験生も多く、そのような受験生でも合格はしているようだが。tan1°=p/qの指針がうまくいかないとすぐに打ち切れるかは、人にもよるだろうが、私の個人的意見としては、直感的に検討をすぐ打ち切るのが実践的だと思う。

 最終的には、試行錯誤の過程で、tan1°が有理数ならtan2°、tan4°・・・等も有理数であることに気づき、作成した解答に行き着いた。すんなりと、このことに気がつけば20分以内で解くことも可能だろう。しかし、この事実や参考[1]の解答のような事実に最初から気がつけるかどうかは怪しい。同種の問題を解いたことがある人なら、最初から著者の解答や参考[1]の解答の指針をとるだろうが、知らない人の場合は私のように試行錯誤しながら気がつくのが普通ではないか。

  過去に同様の問題を解いた経験なく、tanの加法定理など、問題を解くのに最小限度の知識だけ持って、本問を20分以内に解けたのなら、運がいいか、数学の学力が結構高いのではないかと思う。

  大学入試2次試験の数学の問題は解いてみてとても面白い。特に旧帝大系の数学は良問だと思う。出題者がよく考えて作問しているのがよくわかる。よくこんな問題を思いついたと感心する問題も多い。問題を解くよりも、作る方がよっぽど知恵がいる。

  本問に関しては残念ながら制限時間オーバーなので、解けたことにはならないが、受験生の方々はぜひとも20分以内で解けることを目指してほしい。

 参考 
[1]”京大理系後期数学第6問の別解”  数学って面白い!? 2006.3.27
[2]河合塾の分析 河合塾HP 2006
[3]「大学への数学シリーズ-この問題が合否を決める!04~06入試」 p168 東京出版
[4]世界変動展望 著者:"sin1°, cos1°は無理数か?" 世界変動展望 2008.9.29

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上が参考[1]や大学への数学に記載されている解答と同趣旨の解答です。こちらの方が私の解答よりかなり簡潔でよいと思います。模範解答といえるでしょう。この記事は長い間多くの人に読まれるので参考として掲載しました。sin1°やcos1°が無理数であることを示すには私の解答の方が応用できるでしょう。解答は参考[4]です。

(2011年7月30日 追加記載)


米史上最大の銀行破たん

2008-09-27 23:31:50 | 経済
 米金融監督当局は経営危機に陥っていた米貯蓄貸付組合(S&L)最大手のワシントン・ミューチュアルに業務停止を命じ、連邦預金保険公社(FDIC)の仲介で米大手銀行JPモルガン・チェースに銀行事業が引き継がれたと発表した[1]。ワシントン社の総資産は約3070億ドル(約32兆5000億円)で、1984年のコンチネンタル・イリノイ(総資産336億ドル)を抜いて米銀行として史上最大の破たんとなった[1]。
 サブプライムローンの混乱はまだ収まっていない。これほどすごいことになるとは。米金融は大丈夫だろうか。

参考
[1]ワシントン・ミューチュアルの破綻については"YOMIURI ONLINE(2008.9.26)"によった。


麻生内閣支持率48.6%

2008-09-27 23:31:39 | 政治・行政
 24~25日にかけて共同通信社によって行われた世論調査によると、麻生内閣の支持率は48.6%であった。不支持は32.9%。安倍、福田政権が誕生した直後の支持率がそれぞれ65.0%、57.8%なので、両者には及ばなかった。内閣の顔ぶれを一新することで政権浮揚を目指す方法も、2代続けての政権投げ出し、後期高齢者医療制度などの重なる政治不信で効果が薄い。
 次期衆議院選比例代表での投票先は、自民党が34.9%、民主党が34.8%とほぼ同じである。衆議院選は互角の勝負となりそうだ。

民主党政権奪取後の司法試験合格者数

2008-09-26 23:58:05 | 政治・行政
 年金問題や景気対策に比べると注目度が低いのか、選挙が近くなってもあまり取り上げられていないが、司法試験合格者数3000人問題についても議論がなされている事柄だ。
 
 自民党は党の主張としては、鳩山邦夫氏のように一部反対しているが、合格者数を3000人増やす方向だ。次期衆議院選後に自民党が勝利して、鳩山氏が再び法務大臣にでもならない限りは3000人という数値で進んでいくものと思われる。
 
 では、民主党が政権を獲得した場合はどうなるのか。民主党の主張を見る限り、司法試験合格者数3000人という方向には反対していない。つまり、民主党が政権を獲得しても司法試験合格者数3000人の方向性は変わらないだろう。民主党の司法試験向けの政策としては、ロースクールなどの法曹養成課程での制度見直しや法テラスへの斡旋などによる新人弁護士の就職難解決などを目指すらしい。

 いくつかの文献を調べてみると、司法試験合格者3000人に反対しているのは弁護士会と鳩山邦夫氏ら一部の政治家だけである。政党の方針や産業界などは3000人計画に賛成のようである。弁護士会が司法試験合格者数減少を唱えることに対する政府、産業界、報道機関の批判は「(弁護士らの本音である)弁護士の経営を守りたいという理由では、国民の理解は得られない。」というものが多い。

 報道機関や何人かの弁護士の意見を見る限り、3000人反対理由に経営の安泰を守りたいというものが少なからずあるのは真実だろう。一方で、弁護士の世界はすでに就職難が起きているし、新人弁護士の質の低下も懸念されている。経営がこれから厳しくなっていくのは間違いないと思う。

 3000人という人数がいいかどうかは今後の状況にもよるが、何年も議論した上で3000人と決めたのだから、少なくとも数年はその方向で進めるべきだ。