「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「水木とこけし」

2013-05-28 11:07:39 | 和歌

 昨年も「水木の花」とのタイトルでご紹介したが、今年も三浦半島の山々には水木が白い花を咲かせた。虚庵居士の散歩道にも数本の水木の巨木があるが、それぞれに見事な花を咲かせて愉しませて呉れている。

 嘗て家族で鳴子温泉に遊んだことがあった。「鳴子こけし」が有名な土地であるが、こけしの木地には水木がかなり使われるようだ。水木は枝や幹を切ると樹液が滴り落ちるというが、木材に湛えた水分を乾燥させるのは、想像だが大変なことであろう。

 水木材の木肌は癖のない白い木地で、比較的加工しやすいことから、「こけし」の
ロクロ作業には向いているのであろう。

 白い水木の花が「こけし」に昇華する、水木の思いが偲ばれる。

 


           清しくも香る水木に出逢うかな

           散歩の途上で枝葉は揺れて


           緑葉に淡雪積もるや水木花の

           清楚な景色に心うばわれ


           鳴子では水木の木地をロクロして

           こけしを生みぬ命を吹き込み


           しろたえの棚花こけしに姿替え

           昇華するかも思いを汲まなむ







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