「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「椎の樹の花」

2013-05-26 11:43:18 | 和歌

 日本中の何処の山も、多少の前後はあるが椎の樹の花が満開だ。

 遠くから眺めても、松などで覆われた山肌に、椎の樹の花がハッキリと浮き上がって見える。山々の中に椎の樹が自生する数は、並大抵ではあるまい。

 

 昨年も椎の樹の花を、「どんぐりの花・マテバシイ」とのタイトルでご紹介したので、併せてご覧頂きたい。       ↑クリックすれば、リンク先が開きます。

 「どんぐり」と親しまれている木の実だが、日本には二十種を超える種類があるらしい。「どんぐり」の実を拾って手に取ると、子供の頃に歌った「どんぐりころころ」を、何時しか口ずさんでいた。

 

     「どんぐりころころ」    作詞:青木存義

   1) どんぐりころころ どんぶりこ     2) どんぐりころころ よろこんで
      お池にはまってさあ大変          しばらく一緒に遊んだが
      どじょうが出てきてこんにちは       やっぱりお山が恋しいと
      ぼっちゃん一緒に遊びましょう♪     泣いてはどじょうを困らせた♪


 二番の歌詞が何とも可愛い。やっぱり「お山が恋しい」と泣いて、「どじょうを困らせた」のくだりは人情味たっぷりだ。子供のこころを見事に写し取って、歌う者の こころに迫ってくる名歌だ。

 


           山に入れば椎の樹の花迎えけり

           森一杯に香りを満たして


           仰ぎ観れば大樹を覆う花々の

           数の程にぞ愕かれぬる


           ふかふかの綿冠るらしどんぐりの

           花のどてらは見事なるかな


           どんぐりの落ち敷く頃に孫連れて

           再び訪ねむ落ち葉を踏んで





 


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