「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「うつろ庵の芍薬」

2013-05-22 09:52:33 | 和歌

 「うつろ庵の芍薬」に、喜ぶべき突然変異が発生した。

 白蔓薔薇に突然変異でピンクの花が咲いたのは、「うつろ庵の薔薇 その2」にてご紹介したが、よもや芍薬にも突然変異が発生するとは・・・。 「うつろ庵の芍薬」は純白だが、ごく淡いピンクの花を咲かせて、愕きつつ愉しませて貰った。

 

 純白の芍薬は、花芯に近い二・三枚の花弁に、ごく細い紅の縁取りがあって、これが純白の大輪を惹き立てている。純白とは云え、紅の色素を元来持っていたのが、この度の突然変異では「全体にほんのりと、ピンクが発色した」のであろう。

 それにしても、白蔓薔薇も芍薬も相次いで突然変異が発生したのは、自然条件の何かが変化した結果に違いあるまい。 「うつろ庵」の住民が鈍感なだけで、花達は敏感にその変化を感じ取って、造化の神の遊び心に応えたものであろう。

 虚庵夫妻の花達との毎朝の「ごあいさつ」は、そんなこともあって、この頃はたっぷりと時間が掛るようだ。

 


           蔓バラの突然変異を受け継ぐや

           芍薬までもがピンクに咲くとは


           一輪の芍薬だけが何故にまた

           淡きピンクにかんばせ染めるや


           乙女御は誰に恋ふるかほんのりと

           かんばせ染めて思ひを秘めにし


           純白の花芯のはなびら紅の

           縁取りするは口紅ならむか