「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「自然薯の黄葉」

2009-12-07 15:37:52 | 和歌
 
 散歩の途中で摘み取ってきた「零余子・むかご」を庭に蒔いたら、自然薯の蔓が伸びて白薔薇の枝に絡んでいたが、見事な黄葉に色付いた。

 昨年の秋には、ジャングル状に成長した蔓に沢山の零余子がなって、ご近所へもお裾分けをしたが、蔓が余りにもむさ苦しい姿であった。虚庵夫人からのクレームで、今年は総て刈り取った。にも拘らず、逞しく蔓を伸ばした一・二本がいとおしく、そのまま放置して自然の雰囲気を愉しんだ。

 秋が深まって、斯くも見事な黄葉を見せてくれようとは、思いもよらぬプレゼントを給わった思いだ。蔓が再び芽を伸ばした際に、刈り取られなかった感謝のお返しかもしれない。





               山採りのむかごは今年も蔓のべて

               庵の庭に風情を添えにし

               
               自然薯の黄金葉ゆれるは語らふや

               蔓絡ませる緑の木の葉と

  
               自然薯は己の刻を知るならむ

               散りゆく覚悟か黄金に染めるは