しばらく前になるが、米国NY/NJ州に住む孫から、思いもかけない写真が届いた。
湖の畔の、あちら流に云えばレイクハウスの庭に、小さな農場を開墾して、様々なお野菜を栽培している写真だ:コーン、ラディッシュ、エッグプラント、キャロット、キューカンバなどなどだ。ここまでは、万国共通の家庭菜園の写真で、驚くに値しないが・・・。
写真を拡大して、スライドショウで愉しんでいたら、小さな農場経営者が現れた。檻ならぬネット囲いの中で、嬉々として菜園作りをしているのは、何と八歳になったばかりの孫であった。小さな経営者の指図に従って、下働きの農夫と農婦は額に汗していた。
別荘の後背地は広大で豊かな自然林が維持されているので、時には別荘地内まで鹿などの野生動
物が跋扈する。家庭菜園の作物を彼らから守るに
は、柵などは役立たずで、かなり丈夫なネット囲いのお世話にならざるを得ない。
収穫したお野菜は、キッチンでママと一緒に調理も楽しんだであろう。或いはホームパーティーで、皆さんに振舞って話題をさらったのかもしれない。
小さな農場の小さな経営者の、誇らしげな笑顔が想像される。
ぼくとママ パパも一緒に耕すは
小さな菜園 幾つを作るや
庭芝にまろび遊びぬ孫はいま
小さな農場の 小さな経営者
鹿よけのネットの中の笑い声を
芝生に寝ころび聞かまほしけれ
ラディッシュを引き抜き高々掲げ持つ
孫の手のドロ惚れぼれと見ぬ