「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「小さな農場 - 小さな経営者」

2009-10-29 01:02:53 | 和歌

 しばらく前になるが、米国NY/NJ州に住む孫から、思いもかけない写真が届いた。

 湖の畔の、あちら流に云えばレイクハウスの庭に、小さな農場を開墾して、様々なお野菜を栽培している写真だ:コーン、ラディッシュ、エッグプラント、キャロット、キューカンバなどなどだ。ここまでは、万国共通の家庭菜園の写真で、驚くに値しないが・・・。

 写真を拡大して、スライドショウで愉しんでいたら、小さな農場経営者が現れた。檻ならぬネット囲いの中で、嬉々として菜園作りをしているのは、何と八歳になったばかりの孫であった。小さな経営者の指図に従って、下働きの農夫と農婦は額に汗していた。

 別荘の後背地は広大で豊かな自然林が維持されているので、時には別荘地内まで鹿などの野生動
                               物が跋扈する。家庭菜園の作物を彼らから守るに
は、柵などは役立たずで、かなり丈夫なネット囲いのお世話にならざるを得ない。

 収穫したお野菜は、キッチンでママと一緒に調理も楽しんだであろう。或いはホームパーティーで、皆さんに振舞って話題をさらったのかもしれない。
小さな農場の小さな経営者の、誇らしげな笑顔が想像される。


             ぼくとママ パパも一緒に耕すは 

             小さな菜園 幾つを作るや


             庭芝にまろび遊びぬ孫はいま           
             
             小さな農場の 小さな経営者


             鹿よけのネットの中の笑い声を

             芝生に寝ころび聞かまほしけれ
   

             ラディッシュを引き抜き高々掲げ持つ

             孫の手のドロ惚れぼれと見ぬ