「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「サクランボ」

2009-04-22 00:54:01 | 和歌

 「うつろ庵」の河津桜に、沢山の「サクランボ」が生った。

 かつてこの桜が、まだ鉢植えの頃、葉陰に赤い「サクランボ」を一つ見つけて、感激したことが思いだされる。若葉の緑に抱かれた赤い「サクランボ」は、孫娘の璃華ちゃんを連想させて、殊更にいとおしく思われたものだった。

             ただひとつ葉隠れに生る紅の

             さくらんぼかな 璃華ちゃん想ほゆ



 今年の河津桜は、樹高も虚庵居士の背丈の倍程の高さに育って、咲いた桜が全てさくらんぼに変身したかと思われる程の数だ。自然の中で生きる小鳥たちは、熟したサクランボを知っていて、選りすぐって啄んでいる。小鳥に食べられたサクランボの種は、また何処かで新たな芽を出して、子孫を残すのであろうか。





             未だあおいサクランボかなと思いしに
  
             朝日を浴びて輝く乙女は







             さくら桃は 乙女ごなるらし日を追いて

             色映えにけり つぶらに輝き