「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「柚子の大馬鹿 十八年」

2008-06-07 20:51:57 | 和歌

 今年は柚子に花が付き、実がなった。

 昔からの言い伝えでは、『桃栗 三年、柿 八年、柚子の大馬鹿 十八年』と言う。ことほど左様に、柚子は実がつくのが遅いので知られているが、「うつろ庵」の住人になってからでも既に5年余、今年は初めて花が咲いた。木丈の生育も殊のほか遅く、枝を剪定したこともあるが、5年でやっと5・60センチ程度か。




             
            幾とせを待ちにけるかな白妙の

            気高き五弁の柚子の花ぞも


            大馬鹿と人は勝手に云うならめ

            柚子の憶ひを はかり難くば
          





             
            子を守る思ひならむや 柚子の棘は

            いとど鋭く 誰から守るや


            黄柑に育つを待ちなむ孫たちを

            見守るじじの思ひに重ねて