川端裕人のブログ

旧・リヴァイアさん日々のわざ

「てのひらの中の宇宙」の見本が来る

2006-08-29 07:35:53 | 自分の書いたもの
R0012156昨晩、角川のGさんがとりあえず二冊持ってきてくれた。
これはひょっすとると、ぼくの本の中で一番文章が少ないかもしれない。余裕のあるつくりって悪くないなあと思う。

いつも行っているワイン屋さんが休みで、近所のスペイン料理屋でリオハの赤を飲んだ。

書店に行くと、思わず「うえっ」と吐き気がする話で盛り上がる。
本当にたくさんたくさんの本があって、その背後には著者がいて、編集者がいて、スペースの取り合いをしている。

本を書く行為は基本的に自己主張だ。
多くの人々の自己主張が、ぶつかりあい、競い合っている姿が、書店ではまさに「目に見える」わけで、しばしばげんなりにしてしまう。
なにより、そのぶつかり合いの中、競争の中に、自分もいることを感じることが、その「げんなり」の最大の要因なわけなのだけれど。

とにもかくにも新しい本。
そんなに競わなくてもいいから、静かに売れるべし。
届くべき人に届け。
それを祈るのみ。