川端裕人のブログ

旧・リヴァイアさん日々のわざ

買いましたから、PowerMac G5、ただし旧型

2005-04-29 14:15:36 | Macだし、親指シフトだし
22万5000円なり。
新型のほぼ同スペックより1万円、安い設定。
これはどこにいっても一緒で、「アップルからの指導なので、変えられない」ということでした。
しかし、ちょっとこれは高すぎるんじゃないか。とか、ぶーぶー言いつつも、買ってしまうのでした。

最新機種との大きな違いはふたつあって、ひとつはグラフィックカード。
新しい方が当然いいやつが搭載なのだけれど、DVIポートのみになってしまったので、当面ADCのモニタを使うつもりのぼくにとってはイマイチ。
もうひとつ、Surper Driveが16倍速になったのは、おいしいなあと思いつつ、あきらめました。

日曜日の午前中に来ます。
それからのんびりGW期間中、ゆっくり時間をかけて移行作業に取り組む予定。

最大の懸案は、 imate を買って、それ経由で親指シフトを実現させることだなあ。
Tigerへの移行のこともあるし、かなりの作業量なので、急がぬよう。しかし、着実にやりましょう。




「パンダの死体はよみがえる」(筑摩書房)、やっと遠藤さんの本が読めた

2005-04-29 04:56:15 | ひとが書いたもの
 国立科学博物館(元)の遠藤秀紀の文章は、自意識過剰だ。強烈な自負に支えられて、これでもかこれでもかというくらいに畳みかけてくる。

 解剖学者である彼は、遺体(動物の死体を彼はそう呼ぶ)を無条件に収集することが自らの責務だと言ってはばからない。選別を始めた瞬間に、「遺体科学」の堕落が始まる。自分が興味を持っているもの、論文になりそうな材料のみを選び、いまだ人智の及ばない動物の身体を解明する機会を失ってしまうことになるから。

 無目的、無条件に、動物園や野生の「遺体」を収集する中で、はじめて、豊かな遺体科学の発展が約束される、というのが、本書の主張の主要な部分だ。
 実際、遠藤秀紀がこの無目的、無条件な収集の成果として、過去数十年にわたって信じられてきた「パンダの親指」が実は「パンダの第二の親指」あってこそだったという発見(意味分からないですよね。でも、興味があったら読んでください)は、Natureに掲載されるほどのビッグニュースになった。そのくだりの記述は、筆が踊っているがごとし。大変楽しく、素敵だ。

 ちなみに、本書の中で遠藤は、パンダの研究がNature誌に掲載されたことは一言もふれていない。どうやから、彼の「自意識」「自負」にとって、そういうことはどうでもいいらしい。

 いつだったか、たぶん鯨類関係のシンポジウムで知り合って、彼の研究室を何度か訪ねたことがある。話をしてて、すごく面白い。勢いがある。ぼくは彼に本の一冊や二冊、書いて欲しいと思い、奇しくも本書と同じ筑摩書房の編集者を紹介しようとした。たまたまその編集者のドタキャンで、「本を出す」企画はその時は実現しなかったのだけれど、やっと読めたなー、という感覚が強く、感慨深い。

 そうそう、最後に研究室にお邪魔した時、彼は博物館分館に備え付けの小さなクレーンでキリンの解剖中で、とんでもなくスプラッターな状況で汗まみれになりつつ、仕事をしていた。
 そして、その後で、ぼくと焼き肉定食をモリモリ食べた。なんか懐かしい。

 追記
 ぼくがハニーポッサムの取材に行ったのは、遠藤さんのサジェスチョンがあったから。突然思い出した。

 さらに追記
 遠藤さんと話していて一番感動したこと。21世紀の今、解剖学と真剣に向き合うと、しばしば、「この問題を考えたのは自分の前にはキュビエだけ」というような事態に陥るのだそうだ。
 キュビエは知っている人は知っている18-19世紀に生きた比較解剖学者。博物学を支えた泰斗です。たとえば恐竜の「発見者」、ウィリアム・マンテルが鑑定を依頼したのがキュビエだったというのが、わかりやすいエピソードかな。
比較解剖学という学問自体は、生命をミクロに見ていく20世紀のトレンドの中で完全に廃れてしまい、だからこそ、遠藤さんはこういう本を書かなければならなかったということ。読んでもらえば、きっと「熱」は伝わる。我々の「学問」が見失ってきたものについて。
そして、 引用文献にキュビエの論文がでーんと出ている(かつ、その必然性がある)21世紀の論文って、最高にクールだと思うわけです。


スギからヒノキ

2005-04-29 04:28:19 | 日々のわざ
いつのまにか、飛んでる花粉がヒノキ・メインになってる。

ぼくはスギの方が感受性が高いことになっているのだけれど、不思議とヒノキに反応しやすい気がする。
スギの場合は、はながグズグスという分かりやすい症状。
一方ヒノキでは、グズグスする以前に、さらりとした液状の鼻水がたれる。
時々、困る。

しかし、こき違いはなんなんだ。

ちなみに、ぼくの場合最悪の時期は5月なかば。
ヒノキも通常収束するので、イネ科植物なのかと思うのだけれど、いまだ確証はなし、なのでした。