続いて二人の息子を授かったあと、
長い年を経ての3人目は、
どうしても娘が欲しかった。
そこで、
ワタシは、『男女産み分け法』なるものを買い込んだ。
ところが、
神様は、そんな浅はかな企みをお見通し?
子ができる気配すらなく、ワタシは不妊外来を訪れることに。
そこの医師曰く、
「産み分けをするのなら受けません」と。
そこで、
ようやくワタシは目が覚めた。
「いえ、いえ、どちらでもいいです。子どもが欲しいんです」と。
そうして、
生まれたのは・・・・
「女の子ですよ」と言われても、
どうしても信じられなく、
出産したばかりの開放感の中で、何度も何度もわが子の○間を確かめた。
分娩室に入る時、
看護師の方々が、みんななんだがニコニコしておられたのは、
分かっていたからだろうと、後に思った。
様々な喜怒哀楽を混ぜ込んで長じて、
今は都会で一人暮らしの娘。
時がたつのは早いものだ。
出かける時も
何かという際にも、
いつの間にか、頼りになる心強い存在になって・・・・
そうして、
「これ食べて元気を出して」と。
ありがとう。
ふと、思った。
果たして、
遠く離れた老母にとって、
ワタシは、
「持つべきものは、娘」になっているのだろうか。
大好きなとらやの羊羹の上に、
ぽとんと涙が落ちた。。