草の葉

高山村にある、緑に包まれたギャラリー

中之条ビエンナーレ

2007-09-24 12:42:10 | おでかけ
 昨日は、帰省した娘と隣町中之条で開催されている美術祭に、彼女の大学の助手が出品されているということもあり出かけた。

あいにくの雨で、震えるような寒さの中、11か所の会場を6時間かけてまわった。
ほとんどの会場は車がやっと1台通れるくらいの山道を行くようなところにあり、長靴、マフラーのいでたち、軽トラで正解だった。

美術祭の原点は____
都市が持つ利便性、生産性の代償として希薄になりつつある人間本来の感覚を、故郷に回帰し人間の営みと芸術とを共存させることで再生させるということらしい。

この意図が達成されたかどうかは、始まったばかりのコレに問うわけにはいかない。

が、面白い試みだとは思った。


会場の多くは、もう使われなくなった酒蔵、小中学校、そして、文化財になっている藁ぶき屋根の住宅やキャンプ場。
それらの建物や周りの自然からイメージして作り、それらをも包含して作品としている。

いわば、それらがあってこその作品。
融合させた作品。
そういうものが多かった。


芸術は常に人とともにある。

作る人がいてそれを見聞きする人がいる。
表現する側も受け取る側も、それぞれの人の営みに中にソレがある。


美術館という壁と床しかない特殊な場で見る眼と、人の生活の場で見る眼とは当然違ってくる。
画廊でみていいなと思って、自分の家に飾ると、、、、ということはままあることだ。


芸術は、人と切り離して存在するものではないし、大上段に構えるものでもない。
人の普段の生活の中にあるもの。
そうであってほしい。



 いいなと思うソレは何点かあったが、、、、
それにもまして、私の中に残ったものは___

長年の年月を経て朽ちながら少しずつ自然に還る建造物の、
ありのままの自然の
醸し出す空気や風景の美しさ、そして強さへ想いだった。