個性的な人って、非常に魅力的ですよね。
私自身、昔から個性的と呼ばれるのが好きでした。
しかし、その個性こそ、色々な失敗の要因になっているということを学びました。
物事には、「陰」と「陽」があります。
自分自身の強みは、時として弱みにもなります。
逆に、自分の欠点も、強みに変えることができるわけですが・・・
個性は、自分自身、自分の強みと信じている部分です。
ですから、それが、弱みになってしまっていることに、自分自身がなかなか気づいていないことがあるのです。
個性・・・自分自身の『自我』は、相手から認めてほしいと感じます。
他人を理解する前に、自分自身を理解してほしいと思います。
この気持ちから、衝突が生まれますよね。
人生における大半の失敗は、
スキルが足りないとかの問題ではなく、
ほとんど、「人間関係」の問題なのです。
私の父が生前、人間関係の重要性をよく説いていました。
おそらく、私と同様に、人間関係の構築が上手くなく、大きく衝突していたことでしょう。
その衝突が原因で、私が大学生であったころ、父が57歳の時、会社を辞めました。
もう少し勤めていれば、定年退職できたにも関わらず、あと3年が務まらなかったんですね。
退職後、父は、政治の道に入ろうとしました。
(と言っても、町会議員ですが。祖父が村会議員だったので、自分も同じ道を目指したくなったのでしょう。)
人間関係の構築ができないと、何歳になっても問題が解決しないんですね。
個性的は、時に、非常に問題を引き起こしてしまいます。
この話には続きがあります。
父が会社を辞めたとき、母から電話がありました。
『お父さんは、会社を辞めて選挙に出るそうだから・・・もし、落選したら、あなたも大学に行ける状況じゃなくなるかもしれないので・・・その時は覚悟してね。』
当時、21歳だったので、友達は選挙権を持っていました。
中学時代の友人を集めて、対策をとりました。
当時、一つの中学しかなかったので、地域別に顔の広いリーダー格の人間を集めました。
中学時代の卒業名簿を使って、家によんだり、同窓会を企画したりしました。みんな、非常に協力的で、大学には、いかず毎日、楽しく過ごすことができました。
そんな父も、その後11年、町会議員を務め、最後は病で倒れ現役のまま他界しました。本人も、『人生にやり残しはない。いつ死んでもいい」と言ってました。
言っていた通りの生きざまでした。とても幸せな生き方だったと思います。
個性が人間関係を悪くする。
しかし、個性がなければ生きられない。
そんな人生だったと思います。