久野康成公認会計士事務所/株式会社東京コンサルティングファーム(TCF)の 【国際化支援ブログ】

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東芝 不適切会計問題について

2015年06月12日 | 所長と熱く語ろう!(久野康成)
東芝ほどの企業であっても、なぜこのような問題が起きたのか?


これは、日本の企業が、IFRSの適用をおこない、工事完成基準から工事進行基準に変更したことに発端があります。



かつては、会計処理が面倒な、工事進行基準を適用するような企業は、殆どありませんでしたが、IFRSが、工事進行基準を原則としているため、
IFRSを先取りする多くの上場企業で、工事進行基準への変更がなされました。


工事進行基準は、もともと見積もりによって利益計上するため、利益操作しやすい性質がありましたが、東芝のケースは、意図的な利益計上というより
工事原価の管理が甘く、追加原価を見積もり原価に算入せずに利益を試算してしまったことに問題があります。


また、このような計算をしっかりチェックできなかった監査法人にも問題があるのかもしれません。



しかし、日本企業は、工事進行基準による会計慣習に乏しいため、管理方法も確立できていません。



つまり、東芝の問題は、東芝だけではなく、工事進行基準を採用しているすべての企業に起こりうる問題なのです。



今回の問題を踏まえて、工事進行基準にたいする監査手続の厳格化も要求されることになるかもしれません。

今、会社で自分らしく仕事ができているか?

2015年06月11日 | 所長と熱く語ろう!(久野康成)
今、あなたは、会社で自分らしくいられるか?



この質問、なかなか厳しいもので、自分らしくいられると回答できる人は、非常に優秀な社員で、おそらくどんな会社に入っても自分らしく働ける人だと思います。


自分らしくいられないと思う人は、会社に問題があり、自分らしさが発揮できないと思う人と思いますが、問題は、会社ではなく自分自身にある可能性があります。



組織の中で、自分らしさを保つためには、組織の目的を共有し、それに邁進する状態が理想です。


組織とは、常に、自分にとって制約条件になります。
家族も同じで、ある意味、自分の足枷になることがあります。


我々は、社会、コミュニティーのメンバーとして生きる以上、常に、そのコミュニティーが個人の志向性の制約になります。



この状態の中で、3つのタイプの人間に分かれると思います。


1.制約を理解しながら目標共有し、自分らしさを失わず、組織に貢献できる人。→もっとも優秀な人間とみなされ、出世も早いです。



2.自分らしさと組織が対立するときに、自分を優先させる人。→わがままなトラブル・メーカーとみなされ、排除されます


3.表面的には、トラブルを起こさないが、自分の殻に引きこもる人 → もっとも多くの人がここに入ります。




三番目の人は、普段、大きな不満は、抱えていませんが、あえて「あなたは、会社で自分らしくいられますか?」と質問されれば、常に、自分らしさを保てているとは回答できません。



対人能力・問題解決能力が高い人は、どんな組織であっても、自分らしさを失わずに生きられます。



当社でアンケートをとった結果、管理職ほど、自分らしさを失っていないと答えていました。




幸せな働き方ができるか否かは、会社ではなく、自分自身の捉え方の問題と思うべきです。