【会社が放り出したい人1億円積んでもほしい人】(ドリームインキュベータ社長 堀 紘一)
テーマは、同じなので2冊同時に読んでみました。
実のことをいうと・・・
久野事務所の行動指針である「できる人10か条」は、堀場会長のこの著書を参考にしました。といっても、中身は今読んだところです。
私自身、堀場会長が非常に好きで、というより、言っていることがまるで自分を見ているようです。
本の中身は読まずに、私なりのできる人を10条に解説もつけて書いてみました。自分がもっとも大切と思って仕事をしてきたテーマです。会長の本を先に読んでしまうと、中身が引きずられてしまうといけないので、当時は読みませんでした。
10か条を私が書いたのは、今から5年前ですが、昨日、古本屋でこの本を見つけたので、改めて買って読みました。
後輩を育てようとする情熱が伝わってきます。
もう一冊は、
元ボストン・コンサルティング東京支社長であった堀さんの本です。
堀さんも、人材育成に熱心です。
この本のエピローグにこんなことが書いてありました。
「ドリームインキュベーターに集えるのは、最低7年は修行する覚悟のある人、または、ベンチャーの社長に限られている。」
実に敷居が高い会社である。
少数精鋭で大変良いと思う。また、最低7年修行というのは、入ってくる社員に対して大いに期待しているということだ。
私の会社は、堀さんの会社とは、全く逆である。
入り口を広げ、より多くの人にチャンスを与える。しかし、与えられたチャンスを物にできるかいなかは本人次第である。
誤解を恐れずに言えば、私は「入ってくる社員に対して期待はしていない。」
なぜなら、顧客から期待されうる社員に育て上げることが私の使命と感じているからだ。
堀社長のように、厳選されたサラブレッドを育てる人もいるだろう。
それは大いに結構なことである。
裏を返せば、厳選されたサラブレッドに対しては、世の中にいくらでも育ててくれる場所があるのだ。
そうでない人には、ほとんどチャンスがないのが現実である。
しかしながら、今は、サラブレッドでなくても、大いに成長できるポテンシャルのある人材は世の中に沢山いると思う。
しかし、そのような人を育て上げようとする人は非常に少ない。
だからこそ、私が行う意義があるのである。
育てるためには、時間が必要である。堀さんの言うように7年とまではいわないが、3年は、我慢して欲しいものだ。
大手の監査法人に会計士補として入ると、公認会計士の受験資格を得るため、最低3年は働く必要がある。また、逆に3年以内で辞めようとする人間はいない。
私は、独立し初めて税理士業界に来たとき、税理士受験生が、まるで浮き草のように転職を繰り返すのは非常に閉口した。こんなことをやっていては、絶対に実力は付かない。
しかし、人間は弱いもので、『より安易にお金のもらえる会社』を探すために彷徨い続けるのだ。これでは、良い人材も腐っていくだけである。しかも、本人はそれに気づかない。
私は、そんな人間であっても1度はチャンスを与えたい。本人が気づき変われるかもしれないからだ。しかし、そのチャンスは1度きりである。当社は、非常に辞めやすい仕組みにしてある。給料も最初の3年間はかなり抑えている。
本当に変わりたい人しか、当社では残れない仕組みなのである。
絶対に成功できない人は、目先のお金にこだわる人である。
なぜなら、修行に耐えられない体質の人だからである。日本は、あまりにも平和すぎ、ストレス対抗性の弱い人があまりにも多くなりすぎた。
『期待はしない。しかし、期待される人に育って欲しい。』
今までは、如何に、自分が影響を与えられるような人間になれるかを追い求めていたように感じます。
しかし、最近は、如何に影響を与えられる人間を育てられるかが自分のテーマです。
私も今年の四月で40歳になります。後輩達にしっかりと伝えなければいけないという意識が自分の中で爆発したような気がしています。
後輩達の進んでいく道を照らしてあげることで、自分の足元も照らされて、よく見えるようになったと感じます。
まだまだ私も若輩者ゆえ、後輩達と共に成長していきたいと思います。
もっと良いサービスをいつも顧客は期待しています。
方向性を誤れば、自己中心的な会社に陥ってしまいます。
顧客の視点は、自分を客観的に評価できる方法です。
そして、会社が上げる利益は、顧客への貢献度が繁栄しているのです。
この発想を逸脱しない限り、努力が実る人間になれます。
がんばってください。
あとは、自分の心がけ、努力次第。
足元もたまには見るべきなのかも知れないが、遠くを見つめ、走って行こう!