染織工房豆ブログ

染織工房「豆」の日々の記録

環境展3 搬入始まりました。

2016年02月25日 19時46分44秒 | 富士山環境展
本日から環境展の搬入ですが、ほとんどの方が明日なので、本日は僕を含め2名の搬入がありました。

さて、明後日から環境展3始まります。よろしくお願いします。

山の中にある富士山環境交流プラザですが、近くには美味しいお蕎麦屋さんもあります。たどり着くのにもすこし難儀しますが、美味しいと思います。





生き物と活用と、富士山環境展3

2016年01月31日 21時22分29秒 | 富士山環境展
薪割りをすると出てきちゃうんですが、僕の薪割りが終わると鳥がついばみに来ます。申し訳ないんですが、鳥さんも大変なんだと思います。生き物の循環はここでも起きています。


富士山環境展が今年も行われます。
富士山麓の使われない資源の活用についての提言が主題となりますが、なかなかこれが知れば知るほど、難しい問題であります。

資源の循環と活用についてなんですが、人が介在しなくても循環は、ある意味成り立つんですよね。
骨や皮を頂いてくるんですが、先日の投稿のようにほっといても数日で骨になります。まあ皮を剥いてあげたからこそなんですが、時間をかければそのうち色々な動物たちの食事となるんですね。生物の多様性について考えると、森から大きなエネルギー源を持ち出すのはある意味マイナスではないかな?と思うことも多いです。ただ、現状は栄養過多ではあると思いますけど。

ただそこだけ見ると、生物の多様性は一見あるように見えますが、これは一定の強力なエネルギー源に頼った多様化がおこなわれる事が考えられます。
人間の生活同様一つのエネルギーに頼り過ぎると、それば無くなった場合代替するものがなく、一蓮托生ということも多く見られます。染織工業の世界で嫌というほど見てきました。そういったことが今後地球規模で起こらないとも言えない。
これはエネルギー問題だけでなく、農業の種子問題でも同様ですね。



絶妙な位置がズバッと存在するなんてことは無いでしょう。
こんな暮らしをしていると、森や環境は許容範囲の中を行ったり来たりするものだと実感するのですが、やじろべえがゆらゆら揺れているように、危ういけれど、持ちこたえつつあるような存在だと感じています。

このやじろべえの重りがね、左右違って来ている現代において、それを変えてしまった人間ではありますが、もとに戻すことが出来るのも人間であると思っていますよ。



富士山環境展 3

富士山の生物多様性への提案
2016年2月27日(土)~3月13日(日)

富士宮市富士山環境交流プラザ 9時~17時 火曜休館


出展作家 
あしざわまさひと / 石井秀史 / 伊藤千史 / 宇佐美和彦 / 木内正貴 / 木下琢朗 / 愚乱児 / 白砂勝敏
銭谷均 / 十時孝好 / ナガタトシヒロ / マンタム / 水島圭子 / 野網克美 / 井戸直樹 / 小野比呂志 / 遠藤和帆

富士宮市富士山環境交流プラザ
静岡県富士宮市粟倉1618-9 t/f 0544-59-0050
主催 富士山環境展実行委員会 (代表染織工房豆 遠藤和帆
協力 富士山鹿協同組合 / グランジ工房 / レストランKAWASAKI
共催 森のたね / 染織工房豆 後援 富士宮市 / アトリエパセリ



プラザ企画ワークショップ、他3月5日(土)  骨を染める
         ~カード立てとペン立てづくり~  10時~
3月13日(日) 鹿皮と富士ヒノキの間伐材で太鼓づくり 9時~
3月13日(日)           ギャラリートーク 16時~ 
                クロージング   17時~
              詳しくは富士山環境交流プラザへ

展示作品

2015年04月16日 07時51分28秒 | 富士山環境展
展示作品だったこの頭蓋骨。
これは後頭部の部分ですが、よくある角のオブジェを取るときに切り出されてしまう部分です。コレをね頂いて抹茶碗にするつもりだったんですが、どう見ても片口ですねって形をしているので、片口として使おうと思っているわけです。

環境展で展示をしていたので、自分にお疲れ様ってことで、ちょっと使ってみるかなと思っているところですが、中に入れるお酒を何にするか思案中。酒の味がわからんので、いいも何も無いのですが、めっちゃイケてるお酒がいいですなあ、、

ちなみに中を漆で塗ってあり、口の部分は金箔を貼っています。他のモノでも代用できるかもしれませんが、食品衛生法にのって制作しています。


ちょっと儀式的な世界に行ってしまいそうですが、全くそんな感じではないのですよ、全部使おうと思いましたら、ここまできました。という感じです。
世間の反応を見る限り、ちょっとやり過ぎかなと思うところもありますけれど、まあ取りあえずお猪口作りたい所です。

富士山環境展 2 終了しました。

2015年04月13日 17時56分10秒 | 富士山環境展
富士山環境展2 が昨日終了し、本日搬出、事務処理(後援申請の事後報告)などを行いほぼ終了しました。
ご高覧いただいた方々、及び関係者の皆様のおかげで賑やかな展示期間となりました。

今年は、骨だけでなく毛や、食害にあった木などを使って頂き、昨年とはまた違った展開を見せる事ができたかと思います。
更にこれまで通り骨を使っての新たな展開もでき、準備不足もありましたが、今後に期待できる内容となりました。
継続的に活動するためにも、様々な方にご協力、賛同をいただきましてこれからも少しずつですが、前進していくことが出来るかと思います。


メディアにも取り上げて頂き、多くのご意見も頂ける展示ではありました。でも、少々偏りが出てきたようにも感じており、自身の力不足を痛感しています。
上手い言い方が見つかりませんが、反対意見をあまりいただけないのが少し残念であります。
対処療法的に鹿の駆除が行われているので、それが兎に角よくない、狩猟も可哀想だっていうご意見を前回はいただけたのですが、今回は少なかったです。確かにご理解いただいている方もおられますが、全く反対する方にもご高覧いただき、お話を伺いたかったと思う次第です。

中には、そういう人はそうなんだと壁を作る人もいますが、僕らは出来るなら、反対意見の方も少しは納得できるような解決方法があればそれも実践したいと考えています。森林破壊も千年万年というスパンで考えれば今の森林破壊も自然ではないかということも聞きます。でも現状になったのはココ60年位のことですから、なんとかあと50年位でもとに戻すことはできなくとも、今より少しはマシな森林を100年後に残すのが今の世代の仕事ではないかと思うわけです。

もう少し現状を知っていただくことと、その活用を考えている人もいると知っていただきたいと思います。

そういった社会同様、作家の中にも野生動物を殺傷することに反対する方もいます。そういった方にも参加していただいていますし、狩猟はかっこいいからいいけど、駆除はダメという人もいるでしょうから、そういう色々な考えの人にも参加していただこうと思っています。あまりに政治的や内向的だとちょっと困るんですけれど、自分はこう思うって言える人に参加して頂けるとありがたいです。


第3回もやりたいねとか、やるべきだというご意見もいただきまして大変有り難いです。
今は少し他の(大変遅れている)仕事もあるので、しばらく間をおいて思案したいと思います。


兎に角、今回ご高覧頂きました方々、関係者各位、ありがとうございました。

富士山環境展2 開催中

2015年04月04日 02時07分16秒 | 富士山環境展
28日から、既に一週間が過ぎようとしていますが、環境展開催中です。
ことしも相変わらず、富士山の環境を、鹿と動植物、そして森を切り口に、人と生物の共生、多様性と循環型環境の提案をする展示。

表面的に見てしまうと鹿ばかりが目立つ展示ですが、富士山の環境は、ゴミや登山者の問題が取り沙汰される事が多いのでこの問題についてはご存じの方も多いと思います。でもこの人だけの問題は人が容易に解決できるはず。ですから、我々の展示は人のだけの問題ではない鹿等の生き物と人の関わりについて、多くの方が知らない事を知って頂き、これから、どうして行ったらよいか皆で考えていこうということが、基本的な趣旨で、

まず、知ること、そして理解すること、常に考えること、更に行動すること。

これらをより多くの方が実践して頂けると、悪い方向には行かないかと思います。
鹿が増える事は、何がどうなって、どういうことが起きるのか、どうしたら良いのか、これで良いのか、今のままで良いのか。

過去の人の歴史を踏まえて、今後100年後の未来を考えるきっかけになれば幸いです。


富士山環境展2
2015年 3月28日(土)~4月12日(日)9時~17時 火曜休館
富士山環境交流プラザ  ■所在地:418-0011 富士宮市粟倉1618-9
                 TEL/FAX 0544-59-0050
                 e-mail: wbs64660@mail.wbs.ne.jp

富士山環境展 2 搬入始まりました。

2015年03月26日 22時37分42秒 | 富士山環境展
富士山環境展の搬入が始まりました。本日と明日に分けて展示いたします。
もう既に移動できないものと、いつでも何処にでも移動が出来る代物が搬入されています。
28日から開催で、29日は16時よりギャラリートークが行われます。お時間の合う方は是非お越しください。

詳しくは環境展2Facebookへ

ちょっとした演奏もあります。
よろしくお願いします。




富士山麓の環境を、鹿と人との関わりから環境の永続的な営みについての提案をしていく。
インタープリターとクリエイターによる、環境保護と活用。これからの人と自然との関わりを理解し、考え始めるきっかけとなる企画展です。

富士山環境展2

2015年 3月28日(土)~4月12日(日)9時~17時 火曜休館

富士山環境交流プラザ  ■所在地:418-0011 富士宮市粟倉1618-9
                 TEL/FAX 0544-59-0050
                 e-mail: wbs64660@mail.wbs.ne.jp

川で革流し

2015年03月24日 19時36分34秒 | 富士山環境展
遅れておりますが、今日家の前の用水路に水が戻ったので、以前鞣したものを革流し。
この革は環境展の毛皮ハンティングチェア制作に使います。こちら

昨日までは用水の掃除などを行いました。まあうちの前の川は護岸工事とかされていないので、川に生えた草とかを取ったり草刈りをするくらいです。

それでまあ今日はいろいろ洗いましたが、スペース的に出来るのは半分くらいです。
まだまだ鹿3 鹿頭2 猪頭1 開けてみないとわからない物2 あります。 困りました。

そんな中で今日洗って広げて干しているものがこちら。




う~ん、、僕は猟師ではないので、あまりいいたくはないのですが、頭が付いている右の子、可愛そうなコトになっていますね。これは半分くらい茶色くなっていますが、ちょっと硬いんですね。なんで硬いのかというと、内出血で、皮膚に血が混じっているからです。見ても判るように革に穴が開いています。しかも一発ではないようです。
前に骨から色々なことがわかって面白いと書いたと思いますが、皮革は残念なことしか解らないので、本当に心痛いです。

実はこの子を仕留めた時のことを聞いてはいます。お尻貫通と胸も貫通している。お話ではあまり上手ではない方が射止めたのですが、これは苦しかったろうなあと思います。

肉もあまりいい所は取れなかったでしょう、そしてきっとこの皮も僕のところに来なければ、捨てられるだけだったから、まあこれも何かしらの繋がりであろうと思います。何が正しいかわかりませんが、鹿たちもただ殺されるだけではあまりにも理不尽であろうと思いますので、こうやって活用してあげることで、何かしらの供養となれば幸いです。


富士山麓の環境を、鹿と人との関わりから環境の永続的な営みについての提案をしていく。
インタープリターとクリエイターによる、環境保護と活用。これからの人と自然との関わりを理解し、考え始めるきっかけとなる企画展です。

富士山環境展2

2015年 3月28日(土)~4月12日(日)9時~17時 火曜休館
富士山環境交流プラザ  ■所在地:418-0011 富士宮市粟倉1618-9
                 TEL/FAX 0544-59-0050
                 e-mail: wbs64660@mail.wbs.ne.jp

草食系男子の骨肉の争い

2015年03月12日 21時05分41秒 | 富士山環境展
草食系男子を自他共に認めるところでありますが、今月末からの富士山環境展2 の準備の準備といった折、骨やっつけている所です。
あの水っぽい肉の香りと鹿の独特の芳香に参っています。気持ちもまいってきます。
明日は早朝からこの続きをしたいところですが、色々やらなくてはならないことがあって頭が痛い。明日は皮をやっつけなければなりません。

今回ラーメン用の出汁を取るイベント開催します。それ用の骨を物色中です。ほぼ確保できてきましたが、置いておく場所が無いという状況です。

鹿の骨で出汁を取る 講演
4月5日(日) 10:00~13:00 定員30名
参加費 1500円
鹿の骨でラーメンの出汁の取り方やその特徴について。
普段エゾシカで出汁を作る店主が特別に富士山麓の鹿で出汁を取ります。鹿のすべてを使い尽くしましょう。
試食、おみやげあり
参加申し込みは 富士山環境交流プラザ 0544-59-0050 まで

講師 川井貴 http://www.ramentaka.com
   井戸直樹

色々表現に規制がかかっていますが、出汁を取ってそれだけなんてことあるわけがねえ、、時間もちょうどいいしねえ、、と言った内容です!

富士山環境展2 フェイスブックのページが有ります。こちらでWORKSHOPの確認をお願いします。富士山環境展2
パンデイロはもういっぱいですが、後はまだまだ余裕があります。お時間のある方は是非ご参加ください

富士山環境展 2

2015年01月18日 09時29分27秒 | 富士山環境展
今年も 第二回 富士山環境展 を行います。

富士山麓の環境を、鹿と人との関わりから環境の永続的な営みについての提案。
インタープリターとクリエイターによる、環境保護と活用。これからの人と自然との関わりを理解し、考え始めるきっかけとなる企画展です。テーマはこれまで同様、人と環境の共存についての提言。
今回も鹿のさらなる活用、食害の有効活用などからもアピールしていきます。

造形作家は勿論、工芸家を含むクリエーターたちによる富士山麓の資源の様々な有効活用、永続的な活用を視野に入れた作品から、芸術作品までの展示と、富士山麓の現状のパネル展示、ワークショップなども充実して行います。昨年の様子


富士山環境展 2

2015年 3月28日(土)~4月12日(日)9時~17時 火曜休館

富士山環境交流プラザ  ■所在地:418-0011 富士宮市粟倉1618-9
                 TEL/FAX 0544-59-0050
                 e-mail: wbs64660@mail.wbs.ne.jp

主催 富士山環境展実行委員会
共催 森のたね  染織工房豆
後援 富士宮市

フェイスブックのページができました。こちら

ワークショップの開催  日程は決まりましたが、連絡先、料金などの詳細は後日お知らせします。

3月29日 鹿皮パンデイロ制作 13時~
4月4日  鹿の骨クラフト
  5日  鹿の骨で出汁を取るラーメンとは。 10時~
      猪脂でハンドクリーム 14時~
  11日 鹿革クラフト  13時~
  12日 鹿毛革椅子制作 13時~






富士山環境展 終了いたしました。

2014年03月24日 07時54分27秒 | 富士山環境展
昨日を持ちまして、富士山環境展終了いたしました。
ご高覧、ご参加いただいた方々、また暖かく見守り頂きました方々、ありがとうございました。

今回芸術関係者のみならず、自然環境保全に係る方とも交流することが出来、有意義な展示になりました。
普段芸術に触れることのない方がそういったものに触れ、自然や環境にあまり関心のない方も富士山の環境について知ることが出来る。そういった相互作用があったと感じています。




また、製作者側からすると、骨や死を作品に取り入れることは、タブーとまでは言わなくとも、遠慮しがちなものになります。
おそらく作品展のみでおこなわれると、単なる奇抜な、奇をてらった作品展と思われるだけであった事でしょう。

「どうだ!骨ってすげーだろ!」と見る人に押し付けるような展示にはしたくなかったですし、また、それだけでは生き物に対して申し訳がなさすぎます。

骨は機能美としても素晴らしいし、様式美と言っていいかわかりませんが、その形態も素晴らしいと思います。
ただ単に、この骨が欲しくってしょうがないから、生き物を殺して使ったという作品もかつてありましたが、それは個人的には生命に他する冒涜であろうと感じております。

それとは違って、森には鹿が増え、脆弱化しつつある森から多様化が失われ、保水力や資源などへの影響、農業被害等もあり、人の都合でもありますが、
「致し方ない状況で殺された鹿を無駄なく活用したい」という思いがあるんだと理解して頂いてから、展示作品を見て頂けるとより、骨を使った作品の意味合いが深まると思います。

だからこそ、この自然活動とリンクされた状態で展示される事で、より楽しめ、意味のあるものになったと自負しております。

もうちょっと都会でやったほうがいいんじゃないかというご意見を多々頂いておりますが、全くそのとおりでございます。
我々も探しておりますが、どこかお声をかけていただければ幸いです。



          

鏡界線 遠藤和帆
h1800×w250×d700 モルタル 富士山の石 富士山麓の鹿骨 鹿革 鉄