週末ではありますが、溜まった仕事を片付ける1日でありまして…
新規プロジェクトの事業計画であったり、既存クライアントの数値分析であったりと、朝からずっとパソコンと向き合っておりました
そんなお仕事を一日頑張ったご褒美として、行列を覚悟して美味しいモノをいただくことにいたします
月島もんじゃストリートにある「大衆酒場 岸田屋」
お酒を飲まないワタシにとって「酒場」へ伺うことは滅多にないことなのですが、ココは別格でありまして、お酒を飲まななくとも美味しい料理の数々で楽しめるお店なのであります
もっと気軽に伺いたいのでありますが、ココにはいつも行列が出来ていますので、それも中々儘ならず…
よし、今日は岸田屋へ行くぞ と行列に並ぶ気合を入れて訪ねなければならないのであります
ってことで、今日も90分待ちましてようやく入店することができました
お店は16人が座れるほどのコの字型のカウンター席と、6人ほどが壁に向かって座るカウンター席がありまして、そこに袖擦り合うほどにぎゅうぎゅうに詰めて…
袖振り合うも多生の縁ってことで、お隣に座ったお客さまと仲良くなったりすることもある楽しいお店であります
そんなお店の名物料理がコレ
「牛にこみ」と書かれたもつ煮は、東京三大煮込みと言われるほどに永くお客さまから愛され続けているモノなのでありまして、ココへ来店されるお客さまのほとんどは先ずこれを頼んでお酒を楽しみながら他の料理が提供されるのを待っているのであります
数種の牛もつがとろけるほどに柔らかく煮込まれていまして、そのトロリとした食感と甘めのお味噌味が見事に調和していまして、これをご飯に乗せていただくのも絶品でありましょう
これを注文しますと「ネギを乗せますか?」とお店の方に聞かれるのですが、コレは乗せるべきだとワタシは思います
切りたてさらしたてであろうことが感じられるみずみずしさは驚きの食感なのであります
そして肉豆腐
すき焼き風の味付けで煮込まれた豆腐は、芯までその旨みを吸収していまして…
フーフーしながらいただくソレは至極と言っても過言でないほどの旨みなのであります
使われているお肉は赤身でありますから、ちょっと硬く感じる要素もありますが、そこから出た旨みがあるからこそ、この味が出ているのでありましょう
最後の一滴までいただきたくなるほどのつゆはご飯との相性も抜群ですね
いわし煮付
その身は軽く箸で骨と外れるほどに見事に煮込まれたモノでありまして、小ぶりではありますが、2尾があっという間に無くなってしまうほどに箸が進む料理であります
ちょっと濃いめな味付けであるように思えますが、コレがお酒の供に最適なのでしょうし、ご飯のお供としても美味しくいただくことが出来ますね
濃いめと感じても後から喉がわかるって言うようなことも無いところから、変な化調は使われていないようですね
更にさらに… 金目の煮付
これまたふっくらと煮付けられていまして、注文が入ってらの調理でありますから少し待つことになるのですが、待ってでもいただくに値する料理であります
こんなに上手にお魚を煮付けてくれるお嫁さんがいたら幸せなんだろうなぁ なんてことを考えてみたりして…
汁物として“いわしつみれ”
スッキリとした飲み口の出汁に、ふっくらと握られたつみれ
このふっくら加減が上手く出汁を含むことになって、つみれの旨みと出汁の旨みが見事に重なるのであります
そこにネギのシャキッとした食感と風味が加わり更にスッキリとサッパリと…
何か一品が飛び抜けて美味しいお店と言うのはありますが、ココほどあれもこれもが美味しいお店ってそうそう無いのではないでしょうか
厨房を覗いてみますと、そこには調理人と言った風貌の方はおらず、パートさんであるかのような年配の女性ばかりなのでありますから、更に驚かされるのであります
なんでも、調理人だったご主人が亡くなり、今では女将とその娘さんを中心にやっているのだとか…
ご主人のレシピを見事に受け継ぎ、その味をみんなで守っておられるのでしょうね
更には女将さんの接客も素晴らしいもので、お客さまへの声掛けはもちろんのこと、違う種類のお酒を注文されると、猪口まで変えてくれると言う気遣いなのであります
これが高級店であるならば当たり前のことと思うところなのですが、「大衆酒場」と称するお店でココまでの気遣いをしていただけるとは… 頭が下がります
料理良し、接客良し
更にはこれだけいただいても2680円と言うお値打ち価格
となれば、これだけの行列が絶えないことも納得でありますね
並んででもお邪魔したい いや、その価値があるステキなお店であります
【岸田屋】
東京都中央区月島3-15-12
03-3531-1974