3月14日は真砂女忌

2006-03-10 18:25:54 | Weblog
    牡丹の芽

 日本人もいつしか「バレンタインデー」「ホワイトデー」とか製菓メーカーの
 術中にはまり、俳句歳時記でも「愛の日」まで登場する始末・・
 じゃあ「愛の日」以外はどうなってるの?って話です。
 
 本筋にもどります。2003年3月14日は鈴木真砂女の忌である。
 明治39年千葉鴨川生まれ、「春燈」の久保田万太郎、安住敦に師事。
 享年96歳 昭和32年より銀座一丁目に小料理屋「卯波」をはじめる。
 (店は現在もやってます)

 私は以前より他の女流俳人とは違う何かを感じていました。
 それは性別を超えた俳句の申し子のような気配かもしれません。
 と言っても真砂女の3000句全てを鑑賞したわけでもなく。
 実際読んだ句集は第二句集「卯波」第四句集「夕螢」だけで、
 全七句集はこれからゆっくりと鑑賞するつもりでいます。
 
 あるときは船より高き卯波かな
 手袋の手をつなぎあふ親子かな
 初凪やものゝこほらぬ国に住み
 羅や人悲します恋をして
 ゆく春や身に幸せの割烹着
 夏帯をきりゝと締めて病まぬなり
 極月や夜目にも白き波の牙
 夏帯や一途といふは美しく
 遠きとほき山ほど眠る容ちして
 春の雪切身にしても鱈は重し

 忌日の季語は沢山あるが、実朝忌や利休忌より身近に詠めるのではないかと思う。

    真砂女忌や泣いて笑ろふて酒みづく  ころころ
 
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