子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

やっと

2007-08-23 00:47:32 | 雑記
今までみなさんはあまり気にしていなかったかもしれませんが、小児期の定期予防接種としての混合ワクチン「DPT(ジフテリア・百日咳・破傷風)、DT(ジフテリア・破傷風)、MR(麻しん・風しん)の3種類」は、ワクチンの対象となる感染症の中の一つでも罹っていたら該当するワクチンの接種は定期接種としては認められず、定期接種としてワクチン接種を受けることはできませんでした。

医学的にはワクチンの対象となる感染症に罹っていても更にワクチン接種をすることで問題が起こる事はなく、それよりもいっしょになっているその他のワクチンの接種機会が行政の決まりにより失われる事が問題とされてきました。

しかしやっと厚生労働省は、混合ワクチンの対象となる感染症の一部に罹っていてもそれ以外のワクチンの接種機会を設けるために、混合ワクチンの接種を認める方針を決めたようです。

今さらと言う気もしますが、最近の予防接種行政の中では珍しく前進した決定であり、今後の方針にも期待が持たれます。