子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

日本脳炎予防?

2007-07-20 01:56:26 | 雑記
19日の朝日新聞夕刊に、「日本脳炎予防 ポスター作戦 (厚労省全国配布へ)」という見出しの記事が出ていました。

ポスターの内容は記事によると、「西日本地域(中国、四国、九州等)でブタの多い場所や、蚊が発生する水田、沼地の周辺では特に気をてけましょう」「長袖、長ズボンの着用」「防虫薬の使用」「蚊の活動が活発な夕方は注意する」などとなっているようです。

内容的に何か違和感を感じるのは私だけでしょうか・・・
何か実際には注意しようにもどうしようもないことを羅列しているだけで、「予防接種の積極的推奨の差し控え」の期間が長くなる中、患者が発生した時に厚生労働省に向けられる責任問題を回避する言い訳作りのようにも見えてしまいます。

日本脳炎は、日本脳炎ウイルスに感染したブタから蚊(コガタアカイエカ)が媒介して人に感染します。
日本脳炎や蚊・ブタの感染状況などについての情報は、国立感染症研究所ウイルス第一部HP国立感染症研究所感染症情報センターHPなどを参考にしてみてください。

厚生労働省は、日本脳炎予防に対しての現行ワクチンでの予防の必要性(有用性)に関して態度を明確にするべきだと思います。