子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

子育てについて(2)

2006-07-30 00:21:05 | 雑記
夏休みに子どもに読ませようと思い、今年95歳になる聖路加国際病院理事長の日野原重明先生の書いた「十歳のきみへ ー 九十五歳のわたしから」という本を買ってきました。

自分が10歳の頃にこのような本には興味を持たなかっただろうなと思っていましたが、案の定子どもは興味なく自分が読むことになりました。
おそらく著者はが託したメッセージは、子どもに対してであり、大人にはもう手遅れと思われているのかなと感じました。他人を思いやる持ち、家族の絆、自分のことだけでなく周りのことを知ろうとする想像力・・・など、今の大人達も改めて思い直さなければならないことが書かれています。

最近、親子の間での事件が多くなってきています。人間社会のなかの一番基本となる家族というもの自体が成り立たなくなってきているのかもしれません。事件は、その事件の当事者だけでなく今の日本社会全体に警鐘をならしているのではないでしょうか?

このような今、子育て・家族のことを考えるうえで参考になる本ではないかと思います。

ただいつも残念に思うのは、このような本に興味を持たない方にこそ読んで欲しいということです。