子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

こどもの救急

2006-04-02 19:07:19 | 雑記
小児の夜間・休日の時間外診療に対する社会的要望は小児科医療の重要な課題です。

私の診療している松戸市でも、松戸市立病院と医師会の協力で4月1日から松戸市夜間小児急病診療所が稼働し始めました。

小児科医と立場から現在の救急診療についてみなさんに考えてもらいたいことがあります。

救急と診療の違いを考えてみて下さい。
「救急は時間を問わず、病院の診察が必要な状態」
「診療は緊急性のない病気の診察」

時間外の小児救急の大半は、救急ではなく時間外診療になっているのが現状です。

緊急性のないものであれば、夜間などの時間に具合の悪いお子さんを病院へ連れて行くこと自体子どもも辛く、自宅でゆっくり休養していた方が良い場合が多いと思います。
また当たり前のことですが、時間外より病院の診療時間内の方が十分な体制で診療できます。

ただし最近感じることは、子どもが何か具合が悪くなった時に、その状態が様子を見れるのかそうでないかのある程度常識的な判断が出来ない親(大人)が増えてきたということです。
確かに知識は多いのですが、逆にそれが不適切な不安材料になっている場合があります。

そう考えると、判断を親に任せるのも小児科医として不安もあり、
救急ではなく時間外診療もしかたないことなのかとも思います。

日本小児科学会が「こどもの救急ホームページ(http://kodomo-qq.jp/)」を開設しています。
お子さんが具合が悪くなったときの参考してみるのもいいのではないかと思います