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プルトニウム

2013-07-06 06:04:38 | Weblog
プルトニウムを発見したグレン・シーボーグ博士は、元素周期表に刻まれている。原子番号106のシーボーギウムは、彼の功績をたたえて命名された。

この米国人科学者は、実にちゃめっ気のある人物だったらしい。プルトニウムは冥王星(プルート)にちなんで名付けた。その元素記号はPIが妥当なのに、Puにした。

英語でプーは幼児言葉で、うんち。臭い物の響きを、あえて元素記号に取り入れたのだ。さすがに非難の嵐を覚悟していたが、なぜかすんなり認められたという。

博士はプルトニウムを使った原子爆弾の開発でも、重要な役割を果たした。それが長崎にどれほどの惨劇をもたらしたかは、言うまでもない。そして今、危険なプルトニウムを核兵器の5大保有国以外で最も多く持っているのは、日本だ。

原発の使用済み核燃料を再利用し、プルトニウムを取り出して、再び燃料として使い続ける。そんな夢の「核燃料サイクル」計画は既にほころび、プルトニウムがたまるばかり。

国際社会の懸念は高まるばかりだ。プルトニウムとウランを混ぜてつくったMOX燃料が、関西電力高浜原発(福井県)に届くという。もやした後にどう処理するかも定かではない厄介なシロモノだ。

「トイレなきマンション」と言われる原発事業で、増え続けるPu。「臭いものにふた」をいつまで続けるのだろうか。