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ペスト

2013-07-22 07:16:39 | Weblog
日本で初めてのペスト患者が出た翌年の明治33年1月、当時の東京は「ネズミ券」の配布を始めた。ペスト菌を媒介するネズミの死骸1匹につき5銭で買い上げ、伝染病の広がりを未然に防ごうという狙いだ。

区役所や警察署、近くの交番にネズミを届けると、引き換えに切符をくれた。これがネズミ券。現在の50円ぐらいに相当するだろうか。区役所や銀行で換金することができた。

東京市の買い上げは10年ほどで打ち切られた。ネズミが減ってペスト対策が万全になったからではない。商売しようという連中が出てきて、ネズミが増えすぎてしまったためだ。

飼育して金に変えようと考える人間が出てくる。そんな想定をした役人はいなかったのではないか。よかれと考えた政策が思いもよらぬ反応を招き、逆効果になってしまうことは決して珍しくはない。

山梨県甲州市で39・1度を記録したのをはじめ、全国で猛暑だった、参院選の候補者や政党幹部は暑さにも負けず政策を訴えた。アベノミクス、憲法、原発政策、TPP・・・。

単純化された主張は有権者の耳になじみやすいが、想定外の要因が加われば、自信満々の公約もいつ骨抜きにされるか分からない。政党や候補者が訴えている政策の裏側にまで目を凝らしながら、大切な一票は自民党が圧勝した。