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ノーベル賞

2011-10-14 07:38:23 | Weblog
ノーベル賞の季節である。今年も有力な日本人のお名前が何人も報じられている。緊張して発表を待つ日が続く。

田中耕一さんの化学賞受賞に大興奮してから、もう9年がたつ。受賞決定直後に田中さんが富山に帰郷した折、会見場に滑り込んだことを思い出した。

「生体高分子の同定及び構造解析」という門外漢にチンプンカンプンの業績について、田中さんは平易な言葉で語った。

たんぱく質の分析技術を応用し、「血液を手掛かりに病気の状態がすぐに分かる機器を開発したいのです」。そんな小型の機器を薬局などに普及されるのが研究の目標だという。

最先端の仕事を語るのに、難解な専門語は一つも出てこなかった。難しい事柄をやさしい言葉を使って説く。たやすいことではないだろう。難解な専門用語を使って聞き手を煙に巻く方がよほど楽に違いない。

田中さんのまじめな会見が殊更印象に残る。「日本が元気になるといい」というのが、田中さんの控えめな受賞の弁だった。あれから何人も受賞者が出たのだが、まだまだ「元気」をもらいたい昨今である。