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下駄履き

2011-05-10 07:33:51 | Weblog
「下駄履きビル」と呼ばれる建物がある。1階が柱だけの空間で駐車場などになっている。阪神大震災の時に被害に目立った。

上の加重が1階の柱にかかって潰れるのだ。今回の震災で、その「下駄履きビル」が津波に強かったとの報告があった。波が空間を素通りして、建物は衝撃を受けにくいのだった。

一階を空白にして上層階を避難層にするビルが津波対策に効果ありとの意見も出ている。基礎部分を土盛りにした高速道路は堤防の代わりになるとの報告もあった。

津波をさえぎる役割が期待されえる。これまで盛り土式の高速道路は地域の一体感を長い線で分断する弊害があったが、津波対策から見ると評価できることになる。

従来から全国一律だった建物の強度や防災システムは地域によって方法が正反対になることを震災は示している。そろそろ本格化する復旧から復興作業はよほど気をつけないといけない。

おなじ東北でも津波の襲う場所と内陸部ではまた違う。地域主権、地域主義と簡単に言うが、中央と地方の比較の問題だけではない。行政がどこまで地域の実情に考えが及ぶかが問われる。