仏壇販売人、ぶつぶつ日記

山口県の隅っこから
仏壇販売人のたわ言、繰言、独り言。
ほぼワタクシごと、たまにお仕事。

リフトの操作

2007-10-30 13:38:53 | 本音

2週間前リフトが壊れました

2階の倉庫へ在庫の仏具を運ぶための命綱だったのに・・・。

以来、重い仏具をえっさか、ほっさか人力で2階まで運ぶ日々

しかーーーし、やっとのことで新しいリフトが設置されました。

ああ、これでやっと悪夢の階段昇降から開放される!!!

新しいリフトはこれまでのよりも昇降スピードが

早いらしい!!うーーん、今までまどろっこしかったのよね。

これで仏具の片付けもスピードアップ。やったーーーー!!!

さぁ、リフト降ろそ、仏具のせよ、

って、あれ????

リフトのコントローラー、上下の矢印はわかるけど、

「西」「東」って・・・・・。

商品の整理するのに、方角まで意識しなきゃいけないとは

夢にも思わなかった!!!!!

いつも建物の中で、せいぜい荷物の上げ下ろしくらいしか

働いていないと思っていたリフトが、

こんな広い空間概念で作られていたなんて!!!

リフト、あなどるなかれ!!!


新入荷のお仏壇、障子に注目

2007-10-28 13:36:55 | 商品のこと

またまた新入荷のお仏壇。

 ん??と思った貴方は

すでにかなりお仏壇を見慣れた人。

そうです、じつはこのお仏壇、

障子の部分に金蒔絵をほどこしたもの。

したがって、通常見えるはずの障子の桟が見えていないのです。

でも、ご心配なく、このとおり、

 蒔絵の裏側はちゃんと桟になってます。

大戸の裏に蒔絵、とか変った塗りや仕上げを使う、というのは

今までにも何点かあったのですが、

さすがに障子の桟を隠して蒔絵、というのはちょっと珍しい。

どの程度受け入れられるかはわからないけれど。

でも考えてみれば、この地方では仏壇の障子を閉めることは

ほどんどないし、

大戸の裏に細工をするのと違って、

障子の部分なら普段、お仏壇の扉を開けた状態でも

その意匠を楽しめるし、なかなかgoodな場所なんじゃないかと思ってます。

あえて言うなら、障子の桟が見えないと、

「面」ばっかりに見えてちょっと息苦しい感じがする恐れもあり。

ファッション誌的にコメントすれば

「もうちょっとヌケ感が欲しいかも」。

感じ方は人それぞれだろうけど。


戒名のこと、また。

2007-10-25 13:54:54 | 仏事のあれこれ

戒名の話が出たので、戒名についてのおさらいです。

AA院BBCC居士 という戒名があったとします。

このうち

AA院が「院号」、BBが「道号」CCが「法号(=戒名)」居士「位号」と

なります。

「位号」にはある程度の種類と決まりごとがあるのは前回話にでた通りです。

そして、「院」あるいは「院殿」といった院号は本来、お寺を建立するほど

貢献した人に与えられるものでした。

 

また、「道号」は元々仏道にはげみ、これを極めた者への出世の称号と言われます。

高僧を呼ぶとき、その実名を避けて諱号(替え名)で尊称したというのが始まり

という説もあります。例えば「一休宗純」の場合、「一休」が道号で

「宗純」が実名、というわけです。そして、尊称として「一休さん」と呼ばれたのでした。

 

また別の説では授戒の時に師から授与されるのが道号である、とも言われます。

さらに、道号には山や自然を表す文字を用いたり

生前のその人の性格・趣味・業績などを表す文字を組み入れたりすること

も多いようです。

 

例にあげた戒名の「CC」の部分には最近では生前の名前から

一文字使用することが多いようなので、道号の部分にこそ

その人となりが表現されているのかもしれませんねぇ。

 

そういえば、ご夫婦で彫られたお位牌で、

どちらの戒名にも「道号」の部分に「歌」という文字が入っていて、

カラオケ好きのご夫婦だったのかなぁ・・」などと

微笑ましく思ったことがあります。

 

 


戒名のこと

2007-10-23 13:48:24 | 仏事のあれこれ

先日、

「法名の最後に「信士」「居士」などとついていますが、

何だか差別的な気がするのですが詳しいことを教えてくれませんか?」

というコメントをいただきました。

本当はお寺さまに訊いていただくのがベストなのですが

ちょっと気が引ける・・とのことなので、ごく一般的なところで大雑把にご説明します。

 

例えば、春光院海徳明栄居士 という戒名があったとします。

あくまでも、フィクションです。

この「春光」の部分が「院号」、「海徳」が「道号」、「明栄」が「戒名」

「居士」が「位号」となります。

今、モンダイにされているのは「位号」の部分ですね。

「位号」=「位階」と解釈されることも多いようですが(だから誤解を招くのかな?)

「仏教に帰依した度合い」と解釈されることもあります。

そして、位号に関してはこういう考え方もあります。

居士(女性なら大姉):篤く仏教を信仰し、どちらかというと年齢的に老成し

              社会的に熟している人に用いる。

信士(信女):仏教信仰をもった人、の意味。

        仏教に親しみ、仏教に帰依しているという意味でつけます。

この他、清士・清女、善士・善女 などや

子供の場合は年齢別に 童子、孩子、嬰子、水子 なども使われます。

(大法輪閣『仏教べんり事典』より)

 

お坊さんにも位があるのと同じで、

「差別的」というよりも「仏教に親しんだ年月や深さを表す記号」

くらいに思ってもいいんじゃないでしょうか?

作家で僧侶の玄侑宗久氏は戒名のことを

「その人の人生につけるタイトル」とおっしゃってました。(うまい!!)

人生のタイトルならば、仏教に親しんだ年月がうかがえる文字が

あっても不思議ではないのではないでしょうか?

 

戒名の他の部分の詳しい話はいずれまた・・・。

 


職人技のおりん

2007-10-22 14:23:05 | 商品のこと

昨日ブログに書いたのはこんな感じの

 おりんです。

そして、「鎚起」の技法によって作られたおりんの上部の

「縁」というのが次の写真の矢印の部分。

おわかりいただけたでしょうか?

これが音色の「ミソ」。職人の「技」です。

 

ちなみに音楽経験の長い同僚女性はスルドイ音感の持ち主で

あのおりんは『レ』の音

「こっちの黒いのは『ラ』の音

「あのおりんの音とこのおりんの音はちょうど1オクターブ違うのよね~~

といった調子でおりんを音階で判別します。

おそるべし!!!


職人技のおりん

2007-10-21 14:07:55 | 商品のこと

あいにく写真がないのですが・・・・。

先日も書いた「おりん」のこと。

高価なものになると金属の板を表と裏から打って立体をつくる「鎚起」という

手法で作られます。

まさに職人さんの気の遠くなるような地味な作業の結果仕上がるものです。

そしてその音色はまろやかでブレがありません。

・・・というより、要するにそういう音に仕上げてしまうのが職人さんの「腕」

なのですが。

そして、その「鎚起」の技法によって作られたおりんの上部に

さらに7mm程度「縁」を継ぎ足してあるものもあります。

この「縁」によって音がやたらと広がらず、まぁるくおりんの中に共鳴し

よい音が長く続く、というわけです。

もちろん、継ぎ足し方が悪いと逆効果。かえって雑味を足すことになってしまいます。

これもまた、職人の技。

 

ところが・・・・メーカーさんによると、

この「継ぎ足す」という技術、今かなりピンチなようです。

いわゆる、「後継者不足」。あるいは「師」の老いに後継者の「成長」が

追いつかない、というべきか。

ともかく、この「継ぎ足し」を満足に施せる職人さんが減りつつあるようです。

とてもいい音色だけに、ぜひとも頑張っていただきたいと思います。

 

それにしても、この「職人の技術」とか「熟練」とかいうものも

なんとも数値化しにくいもの。

それだけに、伝えにくく教えにくいけれど

一度身につければどんどん深みを増し

身につけた人のバックボーンとなってくれるものなのでしょうね。

なんだか、今、流行の「品格」と共通点あり???


お約束の秋の味

2007-10-19 13:54:25 | 一般人のつぶやき

 

嫌いじゃないけど、特別好きでもない。

あれば食べるけど、なくても困らない。

わざわざ買おう、なんてことはカケラも思わない。

でもあればあったでダメにしてしまうのは忍びない。

私と栗とのお付き合いはその程度。

ほんとに、その程度。・・・・・その程度なのに・・・・・。

2kg以上の量の栗を貰うとほとんど条件反射のように、

「渋皮煮」に着手してしまう。

剥くのも、煮るのもすごく面倒。

取りかかったら最後、完成までにどうしても1週間はかかってしまう。

その間、煮かけの鍋が台所に「でん」と居座って邪魔になる。

なのに、なぜか、渋皮煮にしてしまう。

そして、そして、今だかつて満足のいくものが出来上がったことがない・・・・

思えば、この一筋縄ではいかないところが

私のチャレンジ精神を刺激してしまうのかも・・・・。

シャッバダーバ、シャバダバダバダァ~~~

 


おりん選びは叩いてみてから

2007-10-15 15:19:05 | 商品のこと

当店で扱っているおりんは実に様々。

小さな手のひらにのるサイズのものから時には寺院用の鍋?と見まごう

ばかりのものも。

大きさだけでなく色や形、素材も様々です。

そして、音色も様々。

「チーン」と表記するのがぴったりくるものから、

「ポォ~~ン」あるいは「ぼゎ~ん」

「ピーン」「くゎぉーん」という感じのものまで。

ただ、やはり「値段相応」というもので

値の貼るものほど叩いた時の音色にブレがないように思います。

 

音の好みは人それぞれなので、とりあえずは叩いてみて

好みの音のものを選んでいただきたいと思います。

ただし、余韻にご注意。

くれぐれも前に叩いたおりんの余韻におっかぶせて

次々とおりんを叩いてみることだけは避けてください。

どんな音かわからなくなる上、音が重なって雑音でしかなくなりますので・・・。

 


お慶びにもお線香

2007-10-11 14:06:23 | 商品のこと

黒塗に鶴と松の絵柄。朱色の房。

玉手箱?いいえ、お線香です。

実はこれ、慶事専用のお線香。

 

内側はしっかり朱色でおめでたさもひとしお。       

お嫁に行くとき、家族や親族への挨拶の品を持っていく習慣(婚家土産というらしい)

がありますが、

その中のご先祖様への挨拶の品が、この線香、というわけです。

表書きは「(左肩に)ご先祖様  (中央)御香 (下)○○子」という

パターンが多いようです。

柳井近辺では「御香」を省略して「ご先祖様」を中央に書くことが多いですね。

持って行く時期としては「荷物送りと一緒に」とか「新婚旅行から帰って」とか

いろいろに言われています。

また、お線香は相手方のご先祖様への礼として結納の品と一緒に渡す

こともあるようです。

ご先祖にまで気を配る、なかなか奥ゆかしい習慣です。

いずれにしても地方によっても違いがあるのでその点はご注意を。

 

 


座敷のテリヤ

2007-10-08 14:31:11 | 一般人のつぶやき

白洲正子といえば、当代きっての目利き、

美の理解者として、また、かの白洲次郎の奥様としても有名な方。

先日何かの雑誌でその白洲正子の修行時代、

師匠の青山二郎から「座敷のテリヤ」と評されたというエピソードが載っていました。

曰く「本人は精一杯吠え立てているつもりなのだが、

   脚は踏ん張りきれず、畳でズルズルすべっているのに気がつかない

(というようなことだったと思う)

あまりに見事な比喩だったので強く印象に残っています。

美に敏感な人は言葉の感覚も研ぎ澄まされていた、ということですかね。

 

あの、白洲正子でさえそうだったのだから、凡人ならなおさら。よくよく自戒せねば。

もっとも、彼女は立派に「テリヤ」を卒業したのは周知の事実。

最終的には風格と鋭い美意識を持ったのですから。

あえて言うなら「ボルゾイ」あたりか????

 

そういえば、「弱い犬ほどよく吠える」なんていうことわざもあったっけ。

犬の無駄吠えはよくよく嫌われるようです。

 

余談だけど、

番犬役のおじさんが「誰、誰、誰?」って吠えまくる、セコムのCM、好きだなぁ。

そういえば、あのおじさんもちょっぴり小心そうな感じだよね・・・・・。