仏壇販売人、ぶつぶつ日記

山口県の隅っこから
仏壇販売人のたわ言、繰言、独り言。
ほぼワタクシごと、たまにお仕事。

周防国分寺の薬師大法要

2008-10-31 13:43:12 | 本音

明日、11月1日は防府市の周防国分寺さんの薬師大法要です。

金堂前では柴燈護摩も行われ、護摩木に願い事を

書いておく護摩祈願も当日の申し込みもOK。

願い事を書いて、お薬師さんにお願いし、

さらにその火の上を自分でも渡っちゃう、というのはいかがでしょう?

 

初めのうち、炎が上がる中を修験者が歩くと「おぉ~~!!」なんて

どよめきが起こるのですが、

熱心な信者さんや好奇心旺盛な一般の人が渡りはじめると

ついつい自分も・・・・・となってしまうのが人の常。

結局、毎年200人前後(もっとかも・・・)の人が火を渡っています。

弊社スタッフもお手伝いを兼ねて毎年出店しているのですが

最終的には靴下を脱いで「渡る気満々」の姿勢になってしまいます。

 

周防国分寺さんのこの法要は

防府市の観光協会もバックアップしているだけに、

地元からの出店も多く、買い物も楽しめます。

寒くなり始めたこの季節。

あしたは周防国分寺さんでありがたい火にあたってみませんか???

 

 

 

 


位牌のこと、また。彫れない位牌

2008-10-27 13:34:27 | 仏事のあれこれ

またまた位牌のことですが。

時々、繰出し位牌に入れる、黒塗の板

戒名を彫ってほしい、と持ってこられることがあります。

これが曲者、なのです。

繰出し位牌(特に塗り物の場合)の板は「書く」ことを

前提にしてあるのか、黒塗でも薄い板の場合が多々あります。

それに文字を彫ると、

ごらんの通り。写真の通り。

板が彫刻の振動に耐えられず、文字の細部がボロボロと

欠けてしまう、いわゆる「はじいた」状態になってしまいます。

これではお位牌としての役割を果たしません。

 

そこで、弊社では黒板への文字彫りに関しては

各種サイズでやや厚め、塗りのしっかりしたものを

別に用意しています。

お客様が黒板を持ち込まれた場合は店にある黒板と比べて

もらい、「はじきそうな」板だった場合は

改めて黒板を買い換えていただきます

 

お客様には予定外の出費かもしれませんが、

彫ったあとで「ダメでした。そこで・・・・・」などとやるよりも

事前にきちんと説明したほうが

お互い気持ちよくことが運ぶ、というものです。

 

事前にしっかりチェック、はカードローンに限ったことではありません。


空飛ぶ位牌?

2008-10-23 13:54:16 | 本音

浮遊する位牌!!!!!

じゃなくて、実はこれ、位牌の実物大カラーコピーです。

それを店裏口のガラスに貼っております。

魔よけ、とかそういうのではありません。

むしろ、苦肉の策。

というのも・・・・・

 

弊社は位牌をコンピューターで彫っている、というのは

以前にも書いたことなのですが、

一筋縄ではいかないのが、写真にあるような

二人彫(夫婦彫)のお位牌で、後から一人分彫る」というもの。

 

コンピューターを導入したのは最近のことなので

それ以前に彫ったものに関してはデータがありません。

そういう以前のお位牌の片方を彫る、となると

 

既に彫ってある戒名に位置を合わせなければなりません。

縦横・文字の大きさ・空間・バランス・・・・全ての行のありとあらゆるところを

測り、何度も確認してこれでよし!となって初めて

彫る作業、となるわけです。

 

特に、今はまだ慣れない作業なので

測って位置あわせ、だけで2時間くらいかかります。

 

そして、その位置の確認はコンピューターで打ち込んだ文字を

プリントアウトして行います。

プリントアウトした原稿を冒頭の実物大コピーに重ねてみて

文字や位置のズレを確認するのです。

で、なぜ窓に貼ってるか?

その方が透かして確認しやすいから、です。

いわゆる「トレース台」の変りです。

当然、日が暮れると役に立ちません

位牌彫りは明るいうちが勝負です。

 

 

 

 

 


秘仏?

2008-10-18 13:48:21 | 本音

先日、とあるお寺さんが中国に旅行した際に

お求めになった、という像。

一見の価値アリ!!」なんて周りが囃し立てるものだから

お願いして見せていただきました。

 

 

金色に輝く身体の足下に敷き詰められているのは貨幣

衣も冠もアラビアンナイトの宮殿さながらに宝石(まがい)の

ものがちりばめられているし。

とにかく強烈な存在感!!!!

 

購入者であるご住職曰く、

「道教あたりの財運の神様」らしい。

なんという神様(?)かは今だにわかりませんが

この派手さはもう、笑うしかない!!!

失礼は承知で、でもやっぱり笑ってしまいました。

 

あまりにもあっけらかんとゴージャスなので

見た人は思わずこれまた、あっけらかんと笑ってしまう・・・・・

・・・・・ある意味福の神かも・・・・。

 

ただし、ご住職、皆さんの反応が心配で(?)

一般公開の日取りは未定だそうです。

このまま秘仏扱いになるかも・・・・

 


位牌製作中

2008-10-15 15:36:39 | 商品のこと

以前、オリエンタルラジオの経済番組(週刊 オリラジ経済白書)でも

取り上げられていましたが、

弊社でもお位牌はコンピューターを使って彫ります

(テレビに出ていたお店のように、位牌が売上の50%近く、

なんてべらぼーなことはありませんが・・・・)

 

で、「彫る」ことについては機械化できています。

でもその後の文字の色いれ、(金・白・青など)は手作業です。

 

写真は、まさに「文字彫り」が終わり、

文字の色入れ」作業の段階

弊社では、最高の仕上げ色となる、「本金色」を入れているところです。

本金色」=彫った文字の部分にホンモノの金箔を貼った、というか

埋めたものです。

 

金をなすりつけたように見えるのが金箔。

文字の部分が落着いたら余分な金箔をふき取ります。

 

・・・・・・なんとかふき取った金箔をリサイクルできないものか???

小市民は考えてしまうのでした・・・・


「筬(オサ)欄間」のこと

2008-10-13 13:33:30 | 商品のこと

お仏壇の「欄間」は正面にあることもあって

お仏壇の印象を決める重要な部分。

当然、あれこれと工夫を凝らし、さまざまな意匠が楽しめる部分です。

(実際の建築でも同じでしょうが・・・)

 

そんな欄間の意匠というかカタチの一つに、

写真のようなものがあります。

縦に細い木が並べられただけのいたってシンプルなもの。

筬欄間」(オサランマ)と名前がついています。

 

「筬」とは広辞苑によると、

「織機の付属具。

(たて)糸の位置を整え、緯(よこ)糸を織り込むのに用いる。

竹の薄い小片を櫛の歯のように列ね、長方形の框(わく)に入れたもの(竹筬)

であったが、今は鋼または真鍮製の扁平な針金で製したもの(金筬)を用いる。」

というものです。櫛の歯のような形も納得。

 

ネットで検索すると「筬製造販売」なんて会社がヒットするので

現在も「筬」という言葉は織物の世界にはしっかりと生きているようです。

 

ただ・・・・この「筬」という漢字、なぜか漢和辞典にのっていない

ことがあるようなのです。

ちなみに私の手元にある旺文社の漢和辞典にも載っていませんでした。

比較的単純な字だし、決して死語でもなさそうなのに?????

なんでだろう???


「商売繁盛の木」その後

2008-10-11 13:23:35 | 本音

昨年、9月の記事のなかで紹介した、

いただきものの「商売繁盛の木」こと「銀竜」。

この夏の暑さにもめげず、スタッフからの冷遇も

ものともせず、気がつけば、この成長ぶり。

よくぞここまで!!!!

健気なヤツ!!!!

一年前はこんなかった↓んだもんねぇ。

おかげさまで、

閏年にも負けず、この不景気にも負けず、

スタッフ一同、今日も元気に商売に励んでいます。

今月は決算だしなぁ・・・あとひとふんばり、です。


新入荷のお仏壇

2008-10-10 13:54:32 | 商品のこと

最近入荷したお仏壇。

人気の惣粉仕上げ(=つや消しのような落着いた光=高価)。

大戸裏(写真ではお仏壇の両端に見える赤っぽい部分)の

仕上げは「木出し・蒔絵入り」。

つまりは、こんな風に↓

 通常(本願寺派向きのお仏壇では)、

金箔あるいは金粉で仕上げる大戸の裏に

薄い欅材を張り、漆を掛けた上から蒔絵を施している、というもの。

 

通常の金仏壇より色数が増えて華やかになる上に、

渋めの赤と蒔絵が映えて個人的にとても気に入っているお仏壇です。

 

さらに、このお仏壇にはメリットが・・・。

通常の「惣粉仕上げ」とされるお仏壇よりも1~2割くらいお手ごろ価格、なのです。

 

・・・・・そのヒミツは・・・・

欄間とか天井の部分のつくりが簡素なこと。

白状してしまえば、「手間のかかっていないつくり」になっているのです。

職人の手間がどれだけかかっているか?が価格に大きく反映するのが

お仏壇という商品であるだけに、この造りの簡素さは

大きく価格を左右します。

 

そして、もう一つは・・・・

大戸が「木出し・蒔絵入り」であること。

この部分はこのお仏壇の大きなウリなのですが、

実は「金を使わずに済んでいる部分」でもあるのです。

大戸の裏、というかなりの面積の部分に金を使うか、使わないか

というのは、この金価格高騰の折、大きな差になってきます。

 

と、いうわけで安いなりの理由のあるこのお仏壇ですが、

「弱点を長所に見せる、逆転の発想」とも言えます。

その意気やよし。

今、イチオシの一品です。

 

蛇足ながら、「木目出し」という技法は欅などの木目の美しさを

生かした、伝統的技法のひとつです。

使われる欅が良い木目のものであることは言うまでもありません。

ゆめゆめ金節約策ではございません。

今回はたまたま、一石二鳥となっただけ・・・。念のため。