当店では掛軸(床軸)も扱っています。
「南無阿弥陀仏」とか「南無釈迦無尼佛」とか所謂名号というものです。
仏事の時に床の間にかけます。
当店で取り扱っているのは1万円以下の印刷ものから
10万円前後の若い書家、それよりも高くなるベテランの書家
それに、各地の僧侶の手による「墨蹟」など様々です。
そして、掛軸をお求めになるお客様はあれこれ吟味して「この一点」というものを
選ばれるわけです。
でも、選択の基準は様々。「字が好き」というのはまぁ一番の基準ですが、
「価格」はもちろん、「表装」とか「うちの床の間の壁の色に合いそうだから」
などという理由もあります。
さて、写真の掛軸。
立派なものなので「秘蔵っ子」として
しまいこまれていたこの掛軸。
浄土宗の本山、「知恩院」の中の「先求庵」というところのご住職、
奥瑞譽 師の手によるものです。
ごらんの通り、堂々たる書です。
これだけでも、浄土宗のお客様に喜ばれる、とおもうのですが
さらにすごいのがこの表装。
本金糸を使用した、中回し部分にはなんと
ほら、「月影杏葉」「三つ葉葵」の
浄土宗の宗紋が!!!
一般に「六字名号」の掛軸は浄土宗とともに浄土真宗本願寺派でも
使用されるので、六字名号であればどちらの宗派の方が購入されても
大丈夫、というものが多いのですが、
この軸は浄土宗オンリー。
熱心な門徒さんにはたまらない逸品です。