仏壇販売人、ぶつぶつ日記

山口県の隅っこから
仏壇販売人のたわ言、繰言、独り言。
ほぼワタクシごと、たまにお仕事。

習慣、ですから・・・

2011-12-11 17:07:14 | 仏事のあれこれ

浄土真宗以外の宗派でよく使われる、

お霊具膳。

 

宗派や地方によって、いろいろこまごま、違いはあれど、

「このお膳に精進料理を盛って、

 お箸を仏様の方にむけてお供えする」という大筋はほぼ一緒。

 

 

ところが・・・・・・

曹洞宗のお寺の法要では

お釈迦様のお膳にはお箸をつけない

という慣わしになっているらしい。(←不勉強でした。)

 

 

 

ふとしたことから

「何故、お釈迦様のお膳だけ箸をつけないのか?」

ということがお寺様どうしの間で議論に。

ああでもない、こうでもない、

と、諸説飛び交うことしばし・・・(つまりは退屈だったわけね)

 

ぐだぐだになりかけたところへ

するりと現れたお寺様が一言。

 

「お釈迦様はインド人だから

             

 

一件落着。

 

 

 

 


この冬流行のもの、流行とは無関係のもの

2011-12-02 15:18:32 | 仏事のあれこれ

去年あたり流行して、

今年も節電の必要に迫られて、

大人気、らしい(このあたりのことに、かなり疎い)

スヌード


 

要するに、筒状のだぼっとした

ネックウォーマー。

 

 

・・・・・・どこかで見たような・・・・という

 

落ち着かない既視感。

 

 

ああ!!!

あれだ!!!!

(ちなみにこの画像は鈴木法衣店さんのページからお借りしました。)

 

細かいことは諸説あり、また

宗派によっても違いがあるようですので省きます。

上の写真のようなスタイルの場合、

多くは

「羽二重などの布を袷にして、さらに輪に輪にする」

ようです。

宗派によっては輪にしないこともあります。

 

かつては防寒の意味もあったとか。

まさに、「スヌード」。

 

ただしこちらのほうの呼称は、

「帽子(ぼうし)」

「袖帽子(そでぼうし)」

「帽子(もうす)」

などとなっております。

 

仏事と現代とが思わぬところで

つながっています。

 

というか、

寒さ対策としてヒトが考えることは

昔も今もあまり変わらない、ということですね。

 

 


これってアリですか?な弁天様

2011-04-22 14:26:17 | 仏事のあれこれ

「七福神」とかでおなじみの弁天様は2本の手に琵琶を持っているお姿が

一般的ですが

 

 

この業界に入った頃、

弁財天に八臂の姿(=手が8本)のものもある、

 

と知ってたいそう驚いたことがあります。

 

その後、あちこちで八臂の弁天様を見かける機会があり

驚きも希薄になってきた昨今、

カタログで見かけた弁天様は

 

 

カタログには

「極彩色弁財天 墨入」

と、書いてあるけど。

 

「墨入」って、

 

 

そっち?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


痛恨の遅れ・・・・!?

2011-01-23 17:59:38 | 仏事のあれこれ

接客販売に携わる以上、


「お客様が何を求めているのか」を


しっかりヒアリングするのは基本中の基本。


 


とくに仏事に関するものは


名前やら使い方やらお客様自身にも


よくわからないことも多いので聞き取りには注意が必要です。


 


 


わかっちゃいるけど・・・・・・


 


しばらく前のこと。


来店されたお客様のご要望は


「香合(お香を入れておくこういうもの↓)の



が欲しい」というもの。


 


ところが・・・・通常香合に台は使わない・・・


一体どんなものを差していらっしゃるのか、皆目見当がつかない・・・


私の勉強不足?????


調べてお取り寄せ、ということにしようにも、


今日、これから必要、とのこと。


時間稼ぎは無理!!


 


 


まずは香合をお見せして、あれこれお尋ねして


「我が家では香合に蓋はなく、その台にのせていた」


「香合はあるのに、台だけ紛失してしまった」


「ほぼ同じ大きさの台だった」


というヒントから


当てはまりそうで、台、として使えそうなものをピックアップ。


 


結局、マルチに使える敷き台(青矢印)をお買い上げいただきました。



 


お客様が帰られてしばらく・・・・


本当のところ、どういうものだったのか???と悩むことしばし。


 


そして、はた、と思い当たる。


一般的に、香合を使うときはこんな感じ。



 


・・・・ひょっとして、お客様のお宅では



開けた香合の蓋をひっくり返して下に敷いていらっしゃったのでは?????


いつもこの状態だったために、


来店されたお客様は「香合」は上の部分で


下(実は蓋)は台、と思い込んでいらっしゃったのでは????


 


これですべての話のつじつまがぴったり合う!!!


コレだ!!


と気付いたときにはお客様の姿は見えず。


 


もう少し早くひらめいていたら・・・・・


 


痛恨のヒラメキ遅れ・・・・


頭の反射神経、なんとか上げられないものか・・・・


 


 


 


 


 


 






仏壇屋的、ビフォー&アフター

2010-10-25 14:22:59 | 仏事のあれこれ


阿弥陀如来立像。

約40㎝あまりの大きさ。

浄土宗の御本尊様です。


この阿弥陀様・・・ほんの数ヶ月前まではこんな感じ。





かなり悲惨な状況でした。


鼻は欠けてるし、

手も足先もない状態・・・・。

ちょっと傷みすぎ・・・

少々不安をいだきつつお預り。


この度、めでたく冒頭の写真のように

美しく修復相成ったのでした。


欠けていた鼻と手は????




見事復元完了


あっぱれ、日本の職人さん!!



あまりにもきらびやかになりすぎて

今までの阿弥陀様に慣れた目には

少々違和感もあるかもしれません・・。

でも、

「日本の国宝、最初はこんな色だった」なんて本もあるように

最初はこんな仏像だったんです。


また末永く、大事にお祀りしていただけることをお祈り申し上げます。

墨蹟展

2010-09-16 13:32:43 | 仏事のあれこれ
本日、9月16日から20日まで、

山口市の井筒屋にて
「現代名僧墨蹟展」が開催されます。


入場料は無料。
その場での頒布も催されます。

弊社でも何点かはお寺様の書かれた床軸を置いていますが

そこはやっぱり、スケールが違う。

揮毫しているのは
各宗派の管長をはじめ、
錚々たる顔ぶれ。

有名なお寺の方もたくさん。

書を眺めつつ、
そのお寺の風情や歴史に思いを馳せるもよし、

それぞれの書に
揮毫者の個性や息遣いを感じるもよし。


それに
この会の純益は青少年の健全な育成のために
使われることになっているとのこと。


立派な書を拝見して、
世のため、人のためになるんだったら、
いいことづくめ。

興味のある方はぜひ足を運んでみられてはいかがでしょう?





お待ち受け法要

2010-09-12 08:57:03 | 仏事のあれこれ
2011年といえば
「地デジ化」。


では、2012年といえば?


親鸞聖人750回大遠忌

平たく言えば親鸞聖人の「ご法事」なのですが、
そこは通常の「法事」とは異なり、一大事。

法要そのものは2011年から数回に分けて、何日間にもわたって行われます。

そして、
その「プレイベント」ともいえる


お待ち受け法要は既に各地で催されています。

そして今日は
アクティブ柳井を会場に

柳井市近郊のお寺様による「お待ち受け法要」が開催されます。

お寺での法要とはまた違った雰囲気になるかも。

お近くの方は足を運んでみられてはいかがでしょう?

「般若心経」ですYo!!

2010-08-15 13:23:17 | 仏事のあれこれ
暑さと忙しさで、「とても正気じゃやってられない!!」
状態になっている茶坊主です。

そんな私の変調にいち早く気付いたのか、

小坊主どんが見つけてきてくれたのがこちら!!





ラップの「般若心経」

バチアタリ!!

でもイケナイものほど魅力的!!

疲れもふっとぶバカバカしさ!!

調子にのってYou tubeで検索したら、

も少し壮麗な

ゴスペル「般若心経」


というのもありました。

聖書が不滅のベストセラーなら

「般若心経」って、永遠のミリオンヒットかも。



小さい、提灯

2010-07-19 13:18:02 | 仏事のあれこれ
梅雨明け3日目にして 夏に飽き飽きしている茶坊主です。



ところで、

写真の提灯は・・・・

そばのタバコと比べていただいてもわかるとおり、

かなり

小さい提灯。

直径は15㎝程度。長さも30㎝に満たないくらい。


小さいサイズが流行の昨今ではありますが

お盆提灯ではありません

でも、お盆の時期には必ず入荷

お盆にはこの提灯を下げて、

お墓へお迎えに行くためのもの。

ちゃんと、ローソクも立てられるようになっています。


紅丸(べにまる)と、言います。


お盆に関するしきたりや風習は様々なので、

同じように山口県東部、柳井市周辺でも
この「紅丸」が必要なところとそうでないところはバラバラです。

かといって、油断して仕入れが少ないと
お盆本番頃にはやっぱり品不足になる、というものです。

お墓に持っていくものですから
一人のお客様で、せいぜい1個か2個お求めになる程度なんですけどね。


そんなわけで、今年もお盆提灯と一緒に、この「紅丸」も20個ほど入荷。


そして先日、紅丸をお求めになるお客様第一号が・・・











「15個ちょうだい!!」






どうするのか、尋ねずにはいられませんでした。


曰く、



「お祭りのお神輿の飾りですよ」


なるほど。

そういう風にも使われる提灯なんですね。

一つ、勉強になりました。

表書、あれこれ、再び・・・・

2010-04-12 13:24:16 | 仏事のあれこれ
仏事に限らないのでしょうが
「表書」には一般に使われているものから
ごくローカルなものまで様々。


先日のお客様。

進物用の線香をお求めいただき、

「お通夜に持っていくんだけど、表書は???」


むむ・・・

金銭なら「御香典」とか「御香料」で間に合うだろうけど・・・モノだし・・・

「御霊前」が一般的だけど

浄土真宗ではいきなり「御仏前」だし・・

無難なところで「御供にしておきましょう。」とスタッフ。

・・・・ところがお客様、やや困惑気味。


お伺いすると、

以前住んでいらっしゃった地方では、

お通夜に近隣の人がお饅頭などの品物を持って行っていた

そして、その品物の表書を

お淋見舞い(おさびしみまい)

とするのが一般的だった、ということでした。

喪家への援助とか相互扶助の意味があったんだろうけど
柳井近辺ではあまり聞かない言葉&習慣だったのでびっくり。


以前岡山での49日の法事の際の表書が「水のみ料」というのにも驚いたけど。

日本全国、葬儀に関わる風習はまだまだありそうです。


ちなみに、ネットで調べてみると

「お淋見舞い」は名古屋あたりに多い習慣のようです。

香川県では葬儀の表書は「諷経料(フギリョウ)」と書く地域もあるようだし

熊本県ではお通夜の不祝儀袋の表書には「目覚(メザマシ)」なのだとか。


ますます、奥が深い!!

冠婚葬祭のローカルルールって

する~~と流される、「全国標準」的なマナーではなく
ぐぐっと濃いマナー、

言うなれば○○地方の人、のアイデンティティを形成しているもののような気がします。

ちゃんと調べると面白いだろうなぁ・・・。



こういうローカルルールあります、という方
ぜひメールお待ちしています。