仏壇販売人、ぶつぶつ日記

山口県の隅っこから
仏壇販売人のたわ言、繰言、独り言。
ほぼワタクシごと、たまにお仕事。

今夜は「うどん」で決まりか!?

2012-04-26 13:30:22 | 私の本棚から

「あーーー!!うどん食べたいっ!!」

 

と、思ってしまう本。

 

 

 

重松清 「峠うどん物語」(@図書館で借りた)

 

 

 

 

 

主な登場人物は

主人公の女子中学生

その両親(ともに小学校教諭)

父方の祖父母(市斎場前でうどん屋を営む)

という設定。

少々大人びた女の子と

いたって普通で健全な両親

そして頑固一徹、うどん職人のおじいちゃんと

そのおじいちゃんといいコンビの

世話好き、人好き、話好きのおばあちゃん

 

・・・と、一昔前のホームドラマによくありそうな

言うなればベタな人物像。

 

が・・・・

 

つかず離れず、突き放さず

人情の機微を細やかに、丁寧に描き出す

著者の筆力にぐいぐいひきこまれまして。

 

夢中で読んでいるうちに

「あーーーー!!うどん食べたいっ!!」って

思ってしまう物語でした。

 

 

ついでのことに、

ワタクシ、こういうひき込まれるような物語をよむと、

ついつい

「これ、映像化してほしい」と夢想し

勝手にキャスティングして物語を2度楽しんでしまう、

というアヤシイ性癖の持ち主です。

 

 

今度の場合は・・・・

 

やっぱりベタだけど(って、最近の俳優さんはあまり知らない)

主人公の女の子には 志田未来ちゃん

お父さんは 加藤浩次さんのイメージ

お母さんは・・・・・・本上まなみさん・・・・かな???

 

で、おじいちゃんとおばあちゃんを

「おくりびと」のコンビで 

 

笹野高志さんと

吉行和子さん

 

あたりか???

 

おばあちゃんのキャスティングが難しいところ。

もうちょっとトシとってたら

もたいまさこさんなんていいようなきがするんだけど・・。

 

 

ご意見をお待ちしております。

 

 

 

 

 

 

 

 


最近の、見たり、読んだり~オトナのおとぎ話~

2012-03-29 16:26:03 | 私の本棚から

昔々、そのまた昔、

まだまだ子供だった頃。

つまりは「3丁目の夕日」くらいの、

日本がそれほど豊かでなかった頃。

 

NHKの「きょうの料理」で

丸ごと一尾の鯛のさばき方だかなんだかを

放送したらしい。

男性の視聴者からは

「丸ごと一尾の鯛なんぞ誰が家庭で料理するのか?

 もっと実用的な放送内容にしてはどうか」

という意見が寄せられた。

 

ところが、女性からはおおむね好評。

それは

「鯛一尾、は現実的ではないけれど、『夢』があった」から。

実用一点張りではどこか疲れてくるのかも・・・

 

・・・・・・・・

図書館で借りてきて、

読んでいるうちに、

そんなエピソードをふと思い出してしまった本。

朝吹登水子 「豊かに生きる」

 

著者のようなあらゆる意味で「豊かな」暮らしは

まあおそらく、本を「借りて」読むワタクシようなモノには

マネできることも

参考になることも

ほとんどありません。

 

が・・・・

 

昭和30年代の鯛料理と同じで

なんとなく、夢のあるお話、

「オトナのおとぎ話」

なのであります。

 

 

 

 

 

 

 


最近の、見たり、読んだり~元気が出てくる本~

2012-03-29 14:59:55 | 私の本棚から

どうしても、しゃんとしなかったここ数日・・・・

気がつけばブログも10日間も放置。

 

やる気がないわけじゃない。

仕事がいやなわけでもない。

もちろん、体調は万全。

それなのに・・・・

言うなれば「アタマの中が汚部屋状態」。

 

 

そんな折も折、

図書館で見つけたのが、

こちら(画像はアマゾンから借用いたしました)

 

思い立ったら即行動、

無駄な時間は極力削り、

どんどん新しいことを吸収して・・・と

さほど目新しくはないにしても(失礼)

ほぼ50のワタクシにはちとしんどいと思われる箇所もちらほら。

 

著者は予備校の東進ハイスクールのベテラン講師。

日ごろの授業で生徒を上手く乗せて

やる気が出るようにすることに慣れているのか、

その文章も読んでるうちに元気が出るような気がします。

とりあえず

「やるか~~~!!」という気になります。(←単純)

 

目からウロコ、だったのは

「あえて空気は読まない」というくだり。

「つまらない自重をすれば、

 自分も、会社も、お客様も損をする」という部分。

すとん、と胸におさまりました。

 

そして、実はもう一つ、

私のモヤモヤを雲散霧消してくれる部分があったのですが

これはご想像にお任せするといたします。

 

今回のように、

「どうにも行き詰ってるな~~」と、

閉塞感がぎりぎりになってくると

ひょいと目の前が開けるような本に

行き会うことがちょくちょくあります。

 

求めよ、さらば与えられん、

ということかもしれませんが、

50も目前になって

まだうろうろ迷っているのもいかがなものか・・・とも思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


古典回帰しております

2012-02-17 16:03:24 | 私の本棚から

最近、図書館で借りた本。

 

「僧正殺人事件」

商売柄、とは無関係。

ここでいう「僧正」は西洋のお坊さん、「ビショップ」です。

 

ミステリ好きには大定番、のはず。

 

なのに、未読でした。

 

こんな本に手を出す気になったのは、これまた図書館で

「ミステリー最高傑作はこれだ」

と、いう本に出会ってしまったため。

 

この中に紹介されているのは

 

第1章では「不朽の名作」として

①「赤毛のレドメイン家」 イーデン・フィルポッツ  
②「黄色い部屋の謎」 ガストン・ルルー
③「僧正殺人事件」 ヴァン・ダイ  
④「Yの悲劇」 エラリー・クイーン   
⑤ 「トレント最後の事件」 E・C・ベントリー  
⑥「アクロイド殺し」 アガサ・クリスティー  
⑦「帽子収集狂事件」 ディクスン・カー  
⑧「赤い館の秘密」 A・A・ミルン  
⑨「樽」  
⑩「ナイン・ティラーズ」 ドロシー・L・セイヤーズ

 

 

などなど、本格推理小説からハードボイルド系まで約42作。

眺めているうちに、どっしりとしたミステリらしいミステリが読みたくなって

(最近のミステリに少々物足りなくなっていたので)

「僧正・・・・」に手を出した、という次第。

まだ途中だけれど読み応えは期待通り。

 

他の作品もせっせと探したくなりました。

 

 

って、上に挙げられた10冊のうち、

7冊くらいは子どもの頃、実家の本棚にあった覚えあり。

タイトルのそっけなさからなんとなく

「つまらなそう・・」と敬遠してるうちに読まずじまいになったもの。

 

今になって、

かなり遅れてきたマイブームに夢中になってます。

 


人生初、の珍本

2011-12-30 09:03:11 | 私の本棚から

何年も前に古本屋で買って、

読みかけのまま熟成させていた本。

辻静雄著 「料理人の休日」

 

思いついて、やっと読了。

・・・・・

・・・・・

本編が終わってからがやけに分厚い。

 

初出一覧

あとがき

解説

出版社の他の本の紹介

奥付

 

・・・・・が、

2回ある

 

ためつすがめつ眺めてみても、

やっぱり同じ内容の繰り返し。

 

驚くやらおかしいやら、

あとがき以降をこんなに何度も読んだのは人生初かも。

 

 

 


上がるのが楽しみなメーターもある

2011-11-22 17:03:30 | 私の本棚から

最近ネットで見つけた、

ちょっとうれしいモノ。

その名も「読書メーター」

早い話がネット上の読書メモ。

自分の読んだ本が読書量グラフとともに、記録できる、というもの。

もちろん、登録無料。

 

(最近読んだ本でも案外忘れているのは私だけ?)

 

さらに、これから読みたい本、や積読本リストもできるし

他のヒトのお勧めやレビューを見て、

読みたい本リストに加えるのも簡単。

読書傾向の似た「友達」を探すことも。

 

自分なりにセレクトした「本棚」も作成OK.

 

ついついあの本も、この本も、

あれ、なんていう本だっけ???とずるずるハマってしまいます。

本好きにはたまらないサービスです。

 

 


東野圭吾「マスカレード・ホテル」がはかどらない・・・

2011-10-18 13:17:43 | 私の本棚から

今、読んでいる本。

 

 

 

東野圭吾「マスカレード・ホテル」。

 

大好きなミステリー。

しかも東野圭吾と、くれば

460ページかそこらなら数時間で読了、

のはずが、一向に読みすすまない。

 

わずか数ページのところで立ち止まり、

行きつ戻りつ、問つ追いつ・・・・

その理由は

この小説が「超一流ホテル」を舞台にしていること。

 

のっけから

「ホテルマンらしい立ち居振る舞い」

「身だしなみ」

「話術」

がクローズアップされるがために、

私としてはそちらの方が気になって、気になって・・・。

 

残念ながらホテル業界には無縁ではあるものの、

ホテルマンの接客こそ接客業の理想ではないか、と

勝手に夢想しているので

話の本筋よりも「ホテルマンの有様」が気になって読みすすめない、というわけ。

 

 

とうとう小説は一時棚上げ。

ネットであれこれ検索してみると

こんなものを発見。

 

林實 著 「作法心得」

著者は東京YMCA国際ホテル専門学校の講師だった方。

語り口は少々堅苦しいし、

「ローブ・デコルテ」の約束事までは私には到底必要ない

けれど、きちんと読んでいくとこれが面白い。

 

とくに、

「立ち居振る舞い」や「姿勢」「表情」といった項目は

具体的で参考になることいっぱい。

 

「明るい真顔」であれ、という指導にははっとさせられるし、

「表情」についての指導では

「東洋人は、こころもち、まゆげと目のあいだを開き、すずしい目付きをしていること。
西洋人の真似をして、まゆげと目のあいだをせまくすると、西洋人に似ず、猿に似る。」

と、厳しいながらもユーモアも感じさせる。

 

 

こちらを読み込むほうに忙しくて

東野圭吾がお留守になってしまうという現状。

 

まぁ、それもいいか。

 


秋はここから・・・

2011-09-02 15:07:40 | 私の本棚から

山口県には大して影響がないはずだった

大型の台風は微妙に進路がずれて、今日は風雨の一日。

おかげで少々すごしやすくなり

季節に敏感なカラダは

俄然、「秋モード」突入。

 

(「食欲の秋」とどうして一言で言えないんでしょ。)

 

そして、図書館で手にとってしまったのが

 

嵐山光三郎著 

「文人悪食」

 

夏目漱石、森鴎外、樋口一葉、幸田露伴などなど37名。

取り上げられた作家を並べると「文学全集」と勘違いするほど。

作家本人の著作や周辺の人々の文章などを踏まえて

作家の好んだもの、あるいは好まなかったものを掘り起こし

作者なりの考察を加える。

膨大な資料にあたりながら

読み出したらとまらない面白さの

一冊に仕上げているところはさすが。

 

これを読んで、

改めて登場する文豪たちの作品を読んだら

また違った味わいがあるかも。

 

 

さらにもう一冊。

文春文庫では「作家のかくし味」

というものもありまして、私の愛蔵書。

こちらはカラー写真とレシピ付で

小説に出てくる料理を再現し、さらに

作家自身によるその料理に関する短いエッセイもついたもの。

 

気に入った小説やエッセイに料理の描写があると

どんなものか気になって気になって、

しまいには再現してみたくなる、

私のようなモノズキにはたまらない本です。

 

「秋の楽しみ」を「食欲」から始めるか?

「読書」から始めるか?

いずれにしても、お楽しみはこれから、です。

 

 

 

 


「コワ~イ」本

2011-08-09 13:26:19 | 私の本棚から

ここ最近読んだ中で、

最も怖くなった本。

塩野七生 「男たちへ」

初出は20数年前、だからまさに「今更」読んだのですが・・・。

 

サブタイトルにもあるとおり

「フツウの男をフツウでない男にするために」

「知識」から

「発する言葉」

「服装」

「人間関係」

ヒトの活動のあらゆる方面において、

女史なりの鋭く上質な意見が展開されています。

 

それのどこが怖いのか・・・

まず、「男たちへ」といいつつ、「女たち」にも共通する

愚かしさがさらりと指摘されていること。

    ここでドキリ。

 

そして、

かのアラン・ドロンを例に挙げ

「付け焼刃でマナーを習得したものは

 そのマナーが完璧であるがゆえに付け焼刃であることを露呈する」

(と、いうような意味)と、容赦なく

   ここでヒヤリ

 

さらに、

『「スタイル」(私は『品格』と解釈した)というものは

氏にも育ちにも貧富にも美醜にも関係なく

持っている人はもっていて、

持っていない人はもっていないもの』

さらには

『どういう環境にあってもゆるぎないもの』

とくる。

 

つまりは「スタイル」あるいは「品格」などというものは

あこがれたり目指したりして手に入る種類のものではなく、

また、持っているかどうかも自分では判断不可能ということ。

 

ここまでくると

もう冷汗だらだら、背中ゾクゾク・・・気分はもう崖っぷち。

 

鏡をのぞいて己の卑小さに

 

ってなりそうです。

 

小人は高望みせず、

せいぜい人様を不愉快にさせないようなあり様を

めざしましょう。

 

 

それはさておき、「品格」といえば

数年前、話題を呼んだ

「女性の品格」なる本の目次。

「礼状が書ける」「きちんとした挨拶ができる」

「姿勢を正しく保つ」・・・・・・。

 

 

「男たちへ」から20数年。

目指すべき「品格」も

随分お手軽になったようです。

 

それとも、

簡単なところから始めなきゃならないほど

ヒトの「品質」が下がった、ってことでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「旅の絵本」で至福の時に浸る

2011-07-16 15:44:56 | 私の本棚から

図書館で見つけて、

喜びいさんで借りてきた本

安野光雅さんの

旅の絵本Ⅴ

今回の旅はスペイン。

 

「旅の絵本Ⅰ~Ⅳ」から約20年ぶりに出された続編らしい。

 

この絵本のシリーズ、

美しいタッチでいろいろな国の風景や風物が

緻密に描かれていて、パノラマを見ているような楽しさ。

その上に、ちょいちょい差し挟まれた、

隠し絵やら、騙し絵やらの安野ワールド。

 

眺めているだけでも楽しいのに、

よくよく見ると、

いろんな物語や名画の場面が描きこまれていて

開くたびに新しい発見がある、

というオトナが楽しめる絵本なのです。

 

すっかりハマって、

「旅の絵本を遊ぼう」という

この絵本の謎解きをしているサイトもあるくらい。

そういうマニアをもってしても

「ここにこれが描かれている!!」という

明快な答えは出ていないみたい。

解答がないのがミソのようで。

 

みんなでワイワイ探しあうのも面白いかも。

 

 

で、今回のスペイン編。

表紙にいきなりエル・グレコの「受胎告知」が書き込まれ

 

ページを開けばコロンブスの船、「サンタ・マリア号」

 

有名なダリの「柔らかい時計(タイトル忘れた)」の絵。

 

・・・・・・・・

あるわ、あるわ、

期待を裏切らないワクワクの連続です。

 

残念ながら、

柳井図書館には2~4巻はないようで。

って、2~4巻が面白さクレッシェンドなのに。

ネットでオトナ買いするかどうか

思案中です。