仏壇販売人、ぶつぶつ日記

山口県の隅っこから
仏壇販売人のたわ言、繰言、独り言。
ほぼワタクシごと、たまにお仕事。

いよいよ盆提灯展示

2006-05-29 16:41:52 | 本音

毎年のことなのに、毎年同じような問題で
毎年同じようなせりふで大騒ぎするうちに

いよいよ、今晩、盆提灯の展示にむけて
店舗改装です。
(『店舗改装のため』って、一日店を閉めて一気にすっきりやればいいのに・・・・。
 これも毎年思うこと)

ま、それはさておき、
写真のような店内が明日の朝にはどうなっていますやら。


3人寄れば文殊の知恵

2006-05-27 16:36:43 | 本音

毎年のことながら盆提灯のプライスづくりは頭が痛い。
入社当時はすべて手作業でした。

写真のL判くらいのプライスカードに
品番と品名を手書きして、
黒インクと赤インクを使い分けて
定価と割引価格をスタンプして
商品に引っ掛けるための糸を針で通して・・・・・

全てのプライスを完成させるまでには
3日がかりくらいの作業でした。

何とか楽したい一心であれこれ工夫して
とりあえず文字の部分はすべてパソコンで印刷するようになったのが
数年前。

それでも、それでも最後の「糸を通す」作業だけは相変わらず
手作業でした。めんどうなんだ、これが
毎年悩みつつ、いい案が浮かばずじまい。

今年も嫌々やりはじめたものの、同僚の
「まぁ、いい方法はゆっくり考えましょ。
 あと20年くらいは(勤務する年数が)あるだろうから」の
一言に愕然

「もう嫌だ」「もうやりたくない」「嫌だったら嫌だ」の一念。
念ずれば通ず。

糸を針で通さないで、リボンをホッチキスで留めたらどう?」
「プライスをクリップでとめられないかな?」
輪ゴムをプライスの裏にテープで留めたら?」
「リボンじゃ取れやすいからこっちのはどう?」

プライスを留める条件は
*風で飛ばないこと
*お客様から見えやすいこと
*商品に傷をつけないこと
*プライスの裏にある店独自の商品番号を隠さないこと・
・・・

いや~~~さすが中年おばさん3人組。
3人寄れば文殊の知恵。
伊達にご飯は食べてない。

見事、条件クリア。
床置きタイプの大内行灯には輪ゴム式で、
住吉とかの吊り下げタイプには紐式で
プライス作りの作業が格段に簡単になりました。

必要は発明の母。というけれど
「絶対やりたくない!!」というネガティブパワーは
工夫の母、
というところでしょうか?




 

 


子供たちはお仏壇好き?

2006-05-26 15:27:04 | 本音

がたたいて折ってしまって・・・・」
そんな理由で木魚のバイを買いにこられるお客様。

がリン棒をなくしてしまって」
が触って・・・・」
あるいは
が触るから電気ローソクにしたい」
等々、お仏壇というのは子供たちの恰好の標的(?)のようです。

どのお客様も
「孫がお仏壇を触って・・・」と困ったような口調ながら
「でも、一番おまいりしてくれるのも孫なんですよ」と
それはそれは嬉しそうにされます。

お仏壇というのはなんだかやたらにキラキラしてるし
おいしそうなものは飾ってあるし、
ぽくぽく、チーン、なんて音はするし
そりゃ子供にすれば五感と好奇心を大いに刺激されることでしょう。

でも、成長するにつれておざなりに手を合わせるだけ、になってしまうのは残念なこと。

好奇心いっぱいのうちに、家族の方と一緒に敬虔に手を合わせる
習慣を身につけていってもらえたら、と思います。

せっかくお仏壇、というものがあるのですから、
小さいうちから一緒に手を合わせ、
代々のたくさんのご先祖さまがいて、あなたがいるのよ
(宗旨的に正しくない場合もありますがここは方便)
あなたはたくさんの人に望まれ、見守られてここにいるのよ
ということを繰り返し伝えてあげて欲しいと思います。

成績表を供え、お誕生日には特に丁寧にお参りし、
おこごともお仏壇の前で・・・
時にはお母さんの悪口だってお仏壇の前で言えるくらい。

とにかく子供たちを見守り導いてくれる人智を超えた存在を
意識させてあげて欲しいと思います。

絶対に見捨てられない」という安心感
何もかもお見通しの超越者がいる」という感覚(昔で言うお天道様ですね)を
持った子は「生きる力」を持つことができる、と私は思っています。

お仏壇ってつい「家に新仏が出てから」なんて考えがちですが
本当は親子のクッション役として
子育て真っ最中のお宅にこそ置いていただきたいですね。

少年の加害者と仏壇保有率の関係、気になってます。






名画の落とし穴

2006-05-23 16:45:44 | 私の本棚から

西岡文彦氏の「モナ・リザの罠」を読んでいました。

まあ、これほどまでにあれこれと取りざたされ、
賛美され、疎まれ、詩になり、小説になり・・・・・

ともかくもこれほど長きにわたって、世間を騒がせ続けている絵も
珍しいでしょう。

西岡氏はダ・ヴィンチの時代の絵画観、自然観を踏まえて
その先進性と普遍性を唱えておられましたが、
最後に、「いろいろな先入観を捨てて、モナ・リザを見たら
      その普遍性に驚くだろう」
(細かい言葉は忘れましたが)
(私はせっかく読んでも端から忘れてしまう)
と、結んでありました。

でも、でもです。
そりゃーないよ!!」と思いました。

だって、のっけからモナ・リザのさまざまな解釈を散々紹介しておいて
いまさら「真っ白の頭」なんぞになれるわけもない。

さまざまな解説を読みつつ、心の底から
ああ、本当になーーーーんにも知らずに、いきなりこの絵の前に立ったら
 いったいどんな印象を受けたのだろうか?」
と思うと、
この先、どんなにあがいても、そんなまっさらな気持ちで
モナ・リザと向き合うことはあり得ないだけに、
とってもとっても残念です。

物心ついたときにはすでに「モナ・リザ=謎の微笑」とか
「世界的名画」という言葉のイメージの方が先に刷り込まれて
いたもんね。ホントに残念。

これからは出来るだけ、「作者」とか「値段」とか「題名」を
見る前に、自分の感性でしっかりと作品を見たいと思いました。
でも、よほど意識しないと余計な情報に惑わされがちですよね。


せっかく馬齢を重ねているわけですから
それくらい、人の評価ではなく良くも悪くも「自分の感性」に
正直であってもいいと思います。

ひょっとして、ピカソが晩年「やっと子供のように絵が描けるようになった」と
言ったのも、こんな風にまっさらで新鮮な感性のことだったのかなぁ???



 


後悔しないお盆提灯選びのために 2

2006-05-22 10:15:50 | 仏事のあれこれ

*提灯はもういらない、と言われたら?
 
 「初盆だけど、前の盆提灯があるから提灯はもういらない」
 そんな方もいらっしゃいます。
 ただ、盆提灯は初盆の方の供養としておくるもの。
 以前のものの使いまわしはいかがなものか??と思います。

 とはいえ、当家の方が「どうしてもいらない」とおっしゃったら仕方ありません。
 夏用の座布団、打敷、床軸、お供え机などお仏壇周りで使えるものを
 差し上げるのもひとつの方法です。

 そうそう、防炎マットも喜ばれます。

 

*提灯のニューウェーブ
 
 せっかく好意でおくった盆提灯も相手の負担になっては元も子もありません。
 立派な大内行灯はすばらしいけれど、組み立てに力が必要なのも事実。

 組み立てていたら脚が折れた、片付けようとしたが固くて分解できない・
 などということもしばしば。
 特にお年寄りの一人暮らしの場合は立派な提灯が却って負担になることも。

 でも、昨年あたりから組み立ての楽なワンタッチタイプが多く出てきています。
 これは店で提灯を組み立てたりたたんだりすることの多い
 私たち、女性にも大好評。
 お年寄りに限らず、自信を持ってお勧めしています。

 また、一年中出しておける、インテリアタイプのものや
 ミニ仏壇の前にも置ける小さな盆提灯も種類が増えています。
 いずれにしても、ご当家の希望に沿うものをじっくり選んでいただきたいですね。

 夏の夕暮れ、お盆提灯のやさしい光は趣のあるもの。
 ひと手間かけて、日本の夏の風情を演出してみてはいかがでしょう?


後悔しないお盆提灯選びのために

2006-05-20 17:14:57 | 仏事のあれこれ

お盆提灯は初盆を迎えるお宅に親戚・知人などがおくる
という場合が多いようです。

毎年多くのお客様と接していて、気づいたお盆提灯選びの
ポイントをいくつか・・・。
ただし地方によっていろいろなしきたりがあるので
これが絶対、というわけではありません。

その1.とにかく一対が基本です。
     時々、「場所がないから1個でいい」とおっしゃる方もありますが
     下に置くタイプ(大内行灯など)は一対(2個)置くのが基本。
     1個だと間延びした感じになりかねません。


     お仏壇が壁際にある、というばあいは空間のあるほうに
     2個並べて置く、という方法もあります。

その2.とりあえずは置くタイプをおすすめします
     狭くなるから・・という理由で「吊るタイプ」を希望される方もありますが
     お仏壇の前がガランとしてもの足りない感じになります。
     初めての一対は置くタイプをお勧めします。

     仏間が6畳程度なら11号くらいのサイズ、
     8畳ていどなら12号くらいが適当でしょう。
     地方によってはどーーーんと大きなものを飾るところもあるので
     一概には言えませんが。


     大内行灯が大げさなら小ぶりで華やかなものなどいろいろなタイプがあります。
     一対置いてみて、なんだかさみしいな・・・と思ったら
    吊るすタイプ(壷型・御殿丸・住吉など)を吊ってみるとよいでしょう。

その3.白紋天にこだわらなくても・・・
     かつては初盆には白紋天(真っ白の火袋に家紋を入れたもの)の提灯を
     おくる、とされていたようですが、現在は柄入りを選ばれる方がほぼ9割です。
    「いいものを少しだけ、毎年お盆に飾る」という方が増えているようです。

    柄も気に入ったものを長く愛用したい、と思われるようです。
    家紋入れに適した柄の提灯も多くあります。

その4.どんな材質を選びますか???
    盆提灯の材質はプラスチックから欅・紫檀・黒檀・黒塗等々さまざまな材質があります。
    それぞれに長所、短所はありますが、できれば差し上げるお宅の
    仏間の雰囲気にあうものがいいでしょう。
    最近は当家の方がお求めになる場合も多いのですが、
    その方が気に入った提灯を選びやすくてよいでしょう。

    材質でいえば、お仏壇の前に飾るのであれば、お仏壇の材質と
    合わせると、統一感があって立派に見えます。

    欅等の明るい色なら圧迫感がなく涼しげです。

    火袋は絹と和紙との二重張が主流です。
    絹の透明感と艶は格を感じさせます。

まだまだあるのですが、このへんで

 

 


お盆提灯 いよいよ・・・・

2006-05-19 17:29:12 | 本音

梅雨入りか?というような天気が続きますが
わが社はお盆提灯の販売準備が本格化してます。

カタログを整えたり、プライスを作ったり。
今月末には店内のレイアウトをがらりと変えて盆提灯を
展示します。

本音でいうと梅雨時のまだ肌寒いようなときに
「盆提灯」といっても実感がわかないもの。

毎年、6月半ば頃まで
「今年こそ、大量に売れ残るのでは????」とたいそう不安になります。
お盆提灯はギフトセンターやおもちゃ屋さんでも扱うので
競合店も多いし。
でも、不思議なことにというかありがたいことにお盆が過ぎてみれば
ほとんど在庫のない状態になってます。

でも、やっぱり、それでも例年のごとく

今年もちょっぴり不安です。

何とかアピールすることを考えねば・・・・。


コミュニケーションの基本?

2006-05-17 21:10:39 | よろづ考察

1日のうちに2度までも
相手の言いたいことが全くわからない
「こちらの聞きたいこともどう伝えていいのかわからない」
という経験をしました。

一人はイタリアからの留学生。
英語なら単語の羅列とジェスチャーでなんとかなるとしても
イタリア語となるとろくに単語も思い浮かばない!!
しかも相手は日本に来てまだ1週間程度。
通訳してくれる人がいないと
「疲れてない?」の一言も伝わらない!!

相手もなんとかコミュニケーションをとろうと一言。
オンゲキデスカ?」
・・・・「お元気ですか?」だと気づくまでに
微妙な間が・・・。

もう一人は耳の不自由な方。
一生懸命手話で話して下さるのですが、
これまた手話のかけらもかじったことのない私には
ちんぷんかんぷん。
筆談でなんとかアウトラインは掴めたものの、
せっかく話してくださっているんだから
もっと理解して、楽しくやりとりしたかった。
自分の勉強不足が悔やまれました。

でも、なんとか少しでもわかりたい、と
思うあまり、
気がついたら相手の目を覗き込むようにして
前のめりになって聞いてました


普段接客などをしているときには少ないこと。
人見知りで、接客が少々苦手・・・と自分で思っていたのですが
「話す内容や技術」以前に
まずは「コミュニケーションをとろうとする姿勢

これが基本かな。