仏壇販売人、ぶつぶつ日記

山口県の隅っこから
仏壇販売人のたわ言、繰言、独り言。
ほぼワタクシごと、たまにお仕事。

葬儀の祭壇

2008-01-28 14:24:03 | 仏事のあれこれ

誰の言葉だったか、

葬儀は最大の衝動買い」などというものがありました。

身内の不幸という一種のパニック状態の中で、

やれ祭壇だ、香典返しだのと注文し、気がつけば数十万から数百万の支払い・・・

 

ところで、その葬儀の中心とも言うべき「祭壇」なのですが

ご当家が浄土真宗で、しかも自宅での葬儀の場合、

お仏壇を中心に荘厳をつくることがあります。

浄土真宗の場合、あくまでも阿弥陀様が中心なので

お仏壇があって、ご本尊さまが入っていれば、特別に「祭壇」は設けず、

お仏壇の周りを飾って「葬儀壇」とするのです。

 

一から祭壇を飾ってもらうよりは安くなるだろうし、

何より故人も家族も毎日手を合わせたお仏壇に見守られる、というのは

なかなか良い葬儀なのではないかと思います。

 

地方によって違いはあるでしょうが、

山口県東部(ただし浄土真宗)では

お仏壇を予約しておいて、「亡くなったので持ってきて下さい」ということも

しばしばです。

祭壇を組んで、片付けて、いずれは仏壇が必要になることを考えれば

賢い選択といえると思います。


正真正銘の、「お守り本尊様」です

2008-01-24 13:33:09 | 本音

この仏様は「観音様」です。

とはいえ、お顔は崩れ、手はなくなり、なんとも無残なお姿です。

この仏様、当店の入口にお祀りしてあります。

 

さかのぼること15年。

当店は柳井駅前の通りにありました。

店の前には金箔張りの大きな観音様がありました。

それが、平成4年の12月、類焼火災によって店舗は全焼

焼け跡に観音様だけが立っていたそうです。

 

その後、現在の国道188号線沿いに移転し、

仮店舗を改装して現在に至っています。

焼け跡に残った観音様は店の「お守り本尊様」として

ガラスケースに納めてお祀りしている、というわけです。

火事によって、駅前にあった店舗はなぁんにもなくなってしまいましたが、

この観音様だけは駅前時代からずっと店の全てを見守ってこられた

ということになります。

 

この観音様こそ、当店の本当のお守り本尊様なんですね。

もちろん、社員それぞれに、毎朝お線香をあげて

手を合わせています。

 

ところで、仮店舗を改装して現在の形の店舗になったのが

平成7年の2月。

で、毎年2月には「移転新装 ○周年 大感謝セール」と

銘打った売出しをします。

只今売り出しに向けて準備中、です。

 


プライスカードの悩み

2008-01-21 14:17:28 | 商品のこと

およそ商売をしている人であれば、大なり小なり

プライスカードには気をつかっていると思います。

わが社も例外ではなくオリジナルのプライスカードを用意しています。

商品にあわせて、大中小を使い分けます。

商売柄、年配のお客様が多いので読みやすさにも気を使います。

 

ところで、数ある商品の中でもお位牌はプライスカードをつけにくい

ものの一つ。

位牌の前にプライスカードを置いているお店もあるようですが、

数が多い上にあれこれ出してみることが多いので

商品とカードが離れ離れにならないほうが好都合です。

とは言え、金箔や金粉を使った漆塗りのものが多いので

商品を傷つけるような素材はNG.

苦肉の策、として以前は手縫い糸をカードに通してわっかをつくり、

お位牌に掛けていました。

糸が目立たなくて良かったのですが、細い糸のため

引っかかったり、方向が乱れやすいのが難点でした。

 

あれこれ悩んだ末、現在は写真矢印のように手芸用のヒモ(江戸打紐)に

カードを貼り付けています。

糸が太くなった分、安定してきました。

ただ、これもそれぞれの位牌に合わせて後ろで結んで・・・と結構な手間でした。

 

そして、今回は

 このように、紐をわっかにすることと、

カードに貼り付けることを同時にやることにしました

これでスピードアップ。

位牌のプライスはしばらくはこの方式で落ち着くでしょう。

 

でも、現状に満足せず、「もっと」「もっと」と考え続けることはとても大事。

仕事に対するマンネリを防ぐだけでなく、

着実により良い方向に進むはずですから。

 

「為せばなる、為さねばならぬ 何事も

        ならぬは人の為さぬなりけり」

とは米沢藩主 上杉鷹山の名言です。

 


煙も香りも少ないお線香

2008-01-20 13:43:53 | 商品のこと

以前、お線香に関することを書いたとき

「煙も匂いも少ないお線香」というのもある、と言いました。

それが、この写真のお線香です。

黒いほうがカメヤマの「葵の舞」

もう一方は尚林堂というメーカーの「閑雲」というものです。

これと、写真にはありませんが玉初堂の「大宮」もその類です。

「煙も匂いもない線香」というお客様の希望があった場合、

この3種の中からお勧めすることがほとんどです。

 

とはいえ、お線香のメーカーも種類も膨大なものなので

あくまでも、当店で扱っているお線香の中では、ということですが。

 

お線香メーカー玉初堂さんのHPの説明によると

普通、お線香はタブの木の樹皮を基に、そこに様々な香料を

混ぜ、練りこんだものを薄く、細くしてつくられます。

このタブの樹皮の変りに活性炭や木炭粉を使うと

煙の少ないお線香になる、ということです。

さらに、香料の配合によって香りに濃淡ができる、というわけです。

 

ところでこの「葵の舞」というお線香。

取り扱いを始めた頃のキャッチコピーは

「備長炭入り。マイナスイオンを発生し、

 地球にやさしいエコなお線香です」というようなものでした。

(この商品を勧めた担当者がそう言ったのです、確か・・・)

・・・・・しかし、売れない。

焚いてみても、煙も出なけりゃ、香りもない。

なんとも頼りない線香だな・・・という感じでした。

 

ところが!!

逆転の発想!!

展示していたパッケージに「煙も香りも少ないお線香」という

ポップをつけたところ、売れるようになりました。

予想以上に、「煙も香りもないお線香」へのニーズがあったようです。

 

それにしても「地球にやさしい」ことよりも

「自分が不愉快にならない」ことにより反応してしまうのは

人間の性ですかねぇ・・・。


くだらない質問だと思うけど・・・

2008-01-19 13:30:29 | 一般人のつぶやき

TVのワイドショーで

楽天の田中投手が上戸彩ととも出演したCMの

記者会見が取り上げられていました。

その中の、ある記者からの質問。

「○○王子が流行ってますが、自分だったら何王子?」

口ごもる田中投手に、上戸彩がすかさず

「ハツラツ王子ですよねぇ」ってフォロー入れてました。(上手い!!)

 

それにしても、くだらないというかお粗末な質問。

「○○王子」というニックネームは田中投手のライバル、

早稲田の斉藤選手から流行ったもの。

2人の厳しいライバル関係を慮れば、こんな失礼な質問は出ないはず。

ましてや本人に「何王子?」なんて尋ねるとは。

 

大人とは思えない浅はかさ。

マスコミと政治家は言葉が命、なんだから

よーく考えてから発して欲しいですね。

テンションの下がる朝、でした。


「知名度」のジレンマ

2008-01-17 14:07:08 | 本音

商売するものにとって、「お客様に認知してもらう」ということは

とても重要なこと。

我が社も例外ではなく、チラシをはじめ、TV・ラジオなど

各種メディアでのCMやCMソングを駆使して知名度を

あげることに腐心しています。

おかげさまで、山口県東部では「仏壇=ぶつだんの小林」と

認識してくださるお客様が着実に増えています。

大変ありがたいことです。

 

ありがたい・・・・のですが・・・・・・。

お宅で買ったんだけど、すぐ切れちゃったのよ!!」

持ち込まれる、全く見覚えのない色とカタチの数珠。

「お宅で買ったはずだけど、同じものありますか」と

問われる、初対面の形状の仏具

「お仏壇についてきた線香立の形が気に入らない!!」との

苦情をよくよく聞いてみると弊社では常備していないものだったり

「TVでおたくで売っている、とコマーシャルしていた」と

買いに来られたものが小林製薬のお部屋の消臭剤だったり・・・・・。

 

知名度が上がると、やっぱりそれなりに増えていく、

誤認」のリスク。

お客様の気分を損ねることなく、誤解を解き、できるだけご希望に

沿うようにする・・・・書くは易し、行うは難し、です。

 

そういえば、他店のチラシを見て、

弊社だと思って来店してくださるお客様もしばしば。

でも、これって逆もまたありうる、ということで・・・・これまた要注意、です。

 


「高砂」

2008-01-13 13:37:56 | 商品のこと

この掛軸は「高砂」です。

言わずと知れた、慶事用の掛軸です。

 「高砂」とは兵庫県の高砂。松の名所です。

 絵の中に描かれた松は「相生の松」。

 根が一緒で幹が二つに分かれている松で、睦まじさの象徴です。

 また、長寿をあらわす翁と媼(尉と姥)はそれぞれに

 熊手と箒を持っています。これらは「かき集める」ことから

 幸運をまねくものとされています。

 さらに、「鶴」だの「亀」だの「松竹梅」だのと

 この掛軸はこれでもか!!というくらい縁起のいいもののてんこ盛り。

めでたい時にこの軸を掛けなくてどうする!?というものです。

 

 ・・・・・・なのに、なんだか感じる違和感。

イマイチ自信を持ってお客様に勧められない・・・・・

 どうにも気になる翁のリーゼント。

 恬淡と年齢を重ねるのは難しいものです・・・。                   

 


福大根まつり

2008-01-12 19:32:27 | 本音

山口県は周南市の海印寺さんでは

あさって、1月14日「福大根まつり」が行われます。

このお祭り、お赤飯、お神酒、そして「ふろふき大根」の

三種のお接待があります。(三福、というそうです)

 

とくに圧巻なのが「ふろふき大根」。

一切れが大きい!!女性の拳ほどもあるでしょうか?

それが特製のだしで一昼夜以上煮込まれ

とろ~り、どっしり見事なベッコウ色。

そこにこれまた特製のゆず味噌が抜群の相性。

寒いこの時期、おなかの底から温まります。

何といっても大根だからしっかり食べてももたれない!!

女性にはかなりうれしいお祭りかも。

足を運ぶ価値あり、ですよ!!

 

 

 


週刊ダイヤモンドの気になる特集

2008-01-10 13:53:54 | 本音

今週号の「週刊 ダイヤモンド」。

「寺と墓の秘密  誰も知らない巨大ビジネス」という

タイトルに惹かれて思わず買ってしまいました。

 

記事によると

伝統仏教では教師(僧侶等)は増加しているのに信者は年々減少している。

 (*それにしても、各宗派の僧侶の数と寺院数を示した表で

   「浄土宗」と「浄土真宗」を『浄土系』とひとくくりにしてしまうのは

   乱暴なのでは????)

 

また、「檀家300軒がお寺としての業務だけでやっていける採算ライン」と

試算しているけれど、実際に300軒以上の檀家を抱える

お寺の割合は示されていません。

新しい方向を見つけて、進んで経営改革をすすめている」かのように

取り上げられている具体例も

地方都市の一等地だったり、有名観光地だったり

もともと恵まれた条件を持っているお寺じゃん、という感じだし。

やっぱり経済誌だけに、大きなお金が動く話でないと取り上げづらいのかなぁ???

 

圧巻!と思ったのは

この10年(くらいだったと思う)の信者数の増減割合ランキング」。

仏教系だけでこれだけの宗派があるのか!!と

思うくらいのすさまじい数。

・・・・・と、あれれ??

大きな宗派の一つ、「曹洞宗」の信者数の増減データがない!!

「データ不足のため表示できませんでした」って、そりゃないでしょう!!!

 

その後の墓石部門の特集ももうひとつ上滑りな感じがしたし。

かなり期待して買った号だけに「隔靴掻痒」の感を免れません。

どうせならもう少し、掘り下げて欲しかったなぁ・・・ダイヤモンドさん。

残念!!