仏壇販売人、ぶつぶつ日記

山口県の隅っこから
仏壇販売人のたわ言、繰言、独り言。
ほぼワタクシごと、たまにお仕事。

薬師寺の日光・月光

2008-04-29 13:32:37 | 本音

昨日、NHKスペシャルで薬師寺の日光菩薩・月光菩薩を特集していました。

確かに、光背をはずした仏様の「後姿」を見ることは稀かも。

それにしても・・・・・

正面からの姿の美しさにも定評のある両菩薩像ですが、

その後姿、背中のラインの美しいこと!!

優美にしてリアル。

今にも歩き出しそうな・・・・というよりも

キャットウォークを行くスーパーモデルの一瞬を切り取ったような

質感。

 

以前、興福寺の無著・世親像を見たときにも感じたことだけれど、

ルネサンスに先駆けてこれだけのリアリティを持った作品を

残せた、当時の日本の技術者たちの力量に頭が下がります。

 

 


古い仏具の供養

2008-04-27 13:33:45 | 本音

仏具を新調されたお客様から

「古いものはどうしたらいいですか?」と尋ねられることがよくあります。

古い仏具はご本尊様・お位牌などでなかったら

普通に棄ててOKです。

もちろん、地域の分別に従って。

 

ただ、やはりどうしても自分で棄てるのは気が引ける、という

場合は、持ち込みのものに限り、弊社で代わりに供養しています。

 

先日も、前の日に仏具を買い換えられたお客様が

供養してください」と紙袋に入った古い仏具を持ってこられました。

受け取って、中身をあらためると・・・・・

 

干からびたフナムシも・・・・・・・

一緒に供養しておきました。はい。


砂張、また

2008-04-26 13:48:14 | 仏事のあれこれ

「砂張」「砂張」と言っていたら、

お寺様から「さはり」のご注文がありました。

この場合の「さはり」は合金そのものではなく

写真のようなもの。要するにおりんの一種です。

浄土真宗(この近辺ではほとんど本願寺派)のお寺様で使われることが

多いようです。

「砂張」「沙張」「沙羅」などという字があてられ、

阿弥陀経を唱えるときに鳴らす」ものだそうです。

(ちなみに、他のお経の時は鏧子(けいす)を鳴らすそうです)

 

沙張の形状は

おりんを薄く、浅くしたようなものです。

手前のへらのようなもので叩くと「しゃら~~~ん」

いう感じの音がします。

「りん」というよりは「シンバル」に近い音・・・というのが正直な感想。

色といい、カタチといい

不届きにも「金たらい」を連想してしまったバチ当たりなワタクシ。

 

薄くて粘りのありそうな外見に反して、かなりデリケートで

衝撃に弱いそうです。

事実、「叩いているうちに割れて、音が変になった」という理由での

お買い替えがちょくちょくあります。

 

昨日は「砂張は『鳴りあがる』」という話が出たのに

今日は「割れやすい」。

ますます砂張がわからなくってきました。


錫製、の仏具です

2008-04-25 13:53:18 | 商品のこと

本日デビューしたのは100%、本錫製の仏具セット「ISI」です。

プロダクトデザイナーで、武蔵野美大の教授でもある

小泉誠氏のデザイン。

「錫」というとすぐに酒器などを思い浮かべてしまいますが、

これはちょっと厚みのある、ぽってりとした雰囲気。

古代の土器を連想させるような・・・・・。

どこかで見たことのあるようなデザインだけど・・・・・と

思っていたら、

あれあれ、こだまに似てるのよ。「もののけ姫」の。

ともあれ、錫という金属は不純物を浄化する性質があり、

水なども浄化するので花立として使うと

花のもちが良い、といわれます。

 

そしてまた、連想されるのが、その名も「杖」

山伏とかが持っている、シャラシャラ鳴る、あれ。

この先の金属部分に使われるのが「砂張(佐波理、とも)」と

言われる銅と錫の合金です。

砂張はキレの良い音が出せる、ということで

上質のおりんの材料としても定評があります。

「真鍮のおりんは長年すると音が悪くなってくるけれど

砂張のおりんは『鳴り上がる』といって音が良くなる」と言われています。

 

これほどまでに「錫」が持ち上げられると

この仏具「ISI]シリーズの線香立もひょっとしたら「おりん」のように

鳴るのじゃないか

どんな音がするのか

気になって、気になって・・・・・。

「叩きたい衝動」と葛藤する日々となりそうです。

 

 

 


仏壇の寸法、また

2008-04-24 14:47:38 | 商品のこと

仏壇の寸法の話が出たついでに、お仏間の寸法のことも。

お仏壇を気に入っていただいても、お客様のお宅の仏間に

入らなければなんにもなりません。

仏間のサイズはとても気になるところです。

 

だから

お客様があらかじめご自宅の仏間寸法をメモして来てくださっていると

正直ほっとします。

 

ところが、誤解を招きやすいのが店頭に表示してある

お仏壇のサイズと仏間サイズの関係。

例えば店頭には

紫檀二尺」「寸法 高さ172cm、 巾71cm 奥行き65cm」などというふうに

表示してあります。

この場合「紫檀二尺」はお仏壇の大きな分類、というかカテゴリーみたいなものです。

車で言うなら「普通車・4ドア」とかいう感じかな・・・。

で、あとの寸法がそれぞれのお仏壇で違うわけです。

お客様が

ウチの仏間は高さ170㎝、巾80㎝」とメモしていらっしゃると

このお仏壇は「巾は大丈夫だけど、高さが高くて入らない」ということになります。

でも、ちょっと待って。

表示してあるお仏壇の巾は扉を閉じた場合。

実際にお仏間に納めるときには扉を開くのでその分の空間が必要になります。

一般にその巾は12㎝以上は必要

このお仏壇だと仏間の巾は83㎝くらいは欲しい、ということになります。

逆に高さは多くの場合、鴨居より奥に入れてしまえば大丈夫。

むしろ2㎝くらいだったら鴨居に隠れている方が格好よく納まります。

 

そんなわけで「この仏間巾ではこのお仏壇は無理」??

いえいえ、あきらめるのはまだ早い

お客様によくよく尋ねるとお仏間の柱から柱までの間

採寸していらっしゃる場合が多々あります。

柱より奥の壁から壁を測ればもう2~3㎝くらいは巾に余裕が生まれます。

かくして、このお仏壇はお客様のお仏間にぴったり!!ということになります。

 

もちろん、こんなに上手くいく時ばかりではありませんが

お仏間の採寸一つもおろそかにはできません。

契約後は担当者がお仏間サイズの再確認にお伺いします。

また、チラシを持ち帰ってご検討、というお客様には

チラシに表示してあるお仏壇寸法とお仏間の寸法の関係

よくよく説明します。

 

お仏間の寸法については全国有名仏壇店ネットにも

詳しい解説がのっています。

 

お仏壇を買いたいので、仏間を測りに来て下さい

って、こんなお客様だと涙が出るほどありがたいですねぇ・・・。

 


お仏壇の寸法表示

2008-04-22 13:50:35 | よろづ考察

店によって若干のちがいはあると思いますが、

お仏壇の規格は「尺」「寸」で表示されます。

扉(大戸・雨戸)を閉じた状態の巾が「2尺」とか「2尺2寸」

などといった規格寸法になります。

(○○代、という言い方をするところもあります)

 

この、「尺」「寸」といった尺貫法による表示はこの業界では一般的です。

経机なんかもサイズ表示は「一尺六寸」などと表示します。

ところがお客様は「家の机の巾は54cm」という風にメートル法

測ってこられる方がほとんど。

そこで活躍するのが店に常備している「尺の表示もある」スケール。

ほんと、これがないと話がややこしくて仕方なくなります。

 

これは有名な話なのですが

1966年の計量法の改正により、尺貫法による定規や升などの製造販売は

禁止されました。その後、タレントの永六輔さんらの運動により

大工など伝統的な業種に限って尺貫法を使用することを認められ、

それに伴う定規などの販売もOKになったとか・・・・。

店に常備してあるスケールはこの運動の賜物、というわけです。

 

そう言えば以前、自分専用のスケールを持とう、と

ホームセンターで捜したところ、メートル法表示のみのものしかなくて

断念したことがあります。

市販品はホントに少ない。

お客様が自宅の仏具をメートル法で測ってこられるのも

むべなるかな、という感じです。

 

「伝統的な業種」というのが具体的にどういう職業か、

興味のあるところですが、それはさておき、

寸法のことから考えると、やはり仏壇・墓石業界も「伝統的な業種」という

ことになるんですね・・・・。

 

 

 

 

 

 


お遍路さんへのお接待

2008-04-21 13:45:00 | 仏事のあれこれ

以前にも書きましたが、柳井市のおとなり、

周防大島町にも「周防大島八十八ヶ所」と言われる霊場があります。

88のお札所の中にはお寺が無住になり、

地元の人の手で守り、祀られているところもたくさんあります。

23番札所、「雲蓋寺」もそんなお札所の一つ。

 

でも、地元の信者さんたちはやってくるお遍路さんのために、

写真のようなお接待の品を用意されました。

小さな瓶にはいった、地元、周防大島産夏みかんのマーマレード

さらりとさわやかな風味です。

かわいい蓋のイラストとともに、

地元の人のあったかーい思いが詰まった

素敵なお接待です。


NHKの「トップセールス」を観て・・

2008-04-20 13:36:49 | 本音

今月から始まったNHKドラマ「トップセールス」。

新聞の予告を見ただけで、あの「林文子」さんをモデルにした

ドラマに違いない!!と大いに興味をそそられました。

めったにドラマは観ないし、ましてやNHKのドラマとなると、

数年前の「名古屋仏壇物語」以来か????

 

まだまだ2回目だけど、あれやこれやと迷いつつも

「営業努力」としてやれそうなことは骨惜しみせずぶつかっていく

主人公の姿勢に共感します。

職場の面々の存在感もいいし。

 

惜しむらくは主人公が独身女性、という設定。

ストーリーの中でしばしば「未婚」が大きな問題であるかのように

語られるのにはうんざり。

当時の世間はそんなものだったのかもしれないけれど、

あまりに陳腐。

いっそ、青臭い人間関係の絡みなんかバッサリカットして、

「これがセールスだ!!!」という感じでドラマを見せてくれた方が

のめりこめたかも。

 

実際、モデルとされている林氏は結婚してから

車のセールスの世界に入っていらっしゃるし。

「仕事も家庭も」という主人公の方がリアルな気がします。

 

とは言え、まだ2回の放送を終えたところ。

これからも楽しみです。

 

 

 


甘茶バリエーション、また。

2008-04-18 13:40:34 | 仏事のあれこれ

ちょっと前の記事で、「甘茶クッキー」なるものを紹介しました。

そして、今度は「甘茶あめ」登場!!

弊社スタッフがまた別の花祭りのお手伝いに行って

いただいてきたもののようです。

こちらはなんともイマドキな感じのパッケージ。

形もキュートな(^^)ハート型。7個入り。

 

この7個、パッケージ裏面の説明によると、

「お釈迦様はお生まれになってすぐ、7歩歩まれた」という

言い伝えの「7歩」に因んでいるそうです

なかなかそつのない計らいです。

 

まだ食べてはいないのですが、

「砂糖・水あめ・紅茶・甘茶・香料・カラメル色素」といった材料名が

並んでいるところをみると、

むかし、むかしに食べた紅茶キャンディーみたいなものかいな??

と想像しています。

 

午後、小腹がすいたらチャレンジしてみよう・・・。