仏壇販売人、ぶつぶつ日記

山口県の隅っこから
仏壇販売人のたわ言、繰言、独り言。
ほぼワタクシごと、たまにお仕事。

新作のお仏壇

2006-10-30 16:01:00 | 商品のこと

昨日入荷した新作のお仏壇です。

遠目にはごく普通の胴長の金仏壇(浄土真宗本願寺派用)なのですが

来て見てびっくり。

大戸(雨戸)の金箔も須弥壇奥の背板の金箔も猫戸の金箔も

これでもかーーーーー!!」と言わんばかりの七宝つなぎ模様。

金箔を貼ったうえから加工してあるらしいのですが、

個性的といえば個性的。くどいと言えばくどい。

 

その上、障子紗はこのとおり

なんと、レースのお花模様。

 

平凡な仏壇じゃイヤ!!という夢見る乙女が現れて、

お買い上げいただけることを祈るばかりです。

ただ、欄間などの彫りの部分はいたってシンプルな格子だし、

蒔絵もないので障子さえ見なけりゃかなりすっきりしてるんですけどねぇ。

 

さて、この仏壇のウリをどちらの方向で強調するか?

それが問題です。

 


芸術新潮11月号

2006-10-29 15:49:34 | 私の本棚から

たまにしか買わないんだけど「日本の仏像誕生」という

タイトルに引かれて芸術新潮11月号を買ってしまいました。

本文はこれからゆっくり読むとして、思わず目を留めたのが

新製品や話題の商品を紹介するページ。

 

そこで紹介されていたのがその名も「山吹色のお菓子」

黒塗の箱に小判(中身はパイ風の和菓子らしい)がぎっしり。

なんともインパクトのあるパッケージ。

 

さらに販売元のHPをあけてみたところ、

「山吹色のお菓子」のお菓子の用途として、

  • お得意様との距離をより一層近づけたい営業マン
  • 何かと便宜を謀っていただきたいあの方への貢ぎ物として
  • 一秒でも昇進を早めたい時の上司へのご機嫌伺い
  • 笑えない大失敗も何とか円満に収めたい時に(リスク大)
  • 下心を伝えたい現ナマはちょっと…と思う良識ある方へ

その他には…

  • ありきたりのお中元・お歳暮を贈るのに飽きてしまった方へ
  • ご贈答品を選ぶのが面倒で迷っている方へ
  • お主も悪よのう…一度は言われてみたい方へ
  • お茶会のお菓子として

(発売元:有限会社セントラル・スコープ ギフト事業部のHPより抜粋)

と、列挙されています。

何から何まで洒落っ気たっぷりの商品で、すっかり惚れてしまいました。

こういうユーモアの通じる会社って、いいですねぇ。

 

今度、下心を持って御近づきになりたいようなことが発生したら、

ぜひ、賂に使わせていただこうと思います。

 


棚卸し

2006-10-27 17:14:06 | 本音

わが社は今月決算です。

よって、少しでも売り上げを伸ばすため現在、追い込み中。

って、それはいいけど憂鬱なのが「棚卸し」。

企業の宿命とはいえ、うっとーしーことこの上なし。

回転のいい仏具が多種多様にあるのは許せるとしても、

いつからあるんじゃ!!!」と言いたくなるような

魑魅魍魎のような商品がぽつり、ぽつり。

数えれば埃で手は汚れるし、古い箱だから商品名は判別し難いし。

 

次いで現れるのが「なんであるんじゃ!!!」と言いたくなるような

異星人ような商品。だれがこんなもの仕入れたの???

毎年、この類の在庫に出会うたびに凶暴な気分になります。

 

なんとか、上司が思い切って、

「在庫一掃処分セール」やらしてくれないかなぁ・・・・。

そういえば

最良の棚卸しは全て売り切ってしまうこと」なんて至言がありました。

一度でいいから経験したい。


「まいどおおきに食堂」本日の日経MJより

2006-10-23 17:07:05 | 本音

本日の日経MJの1面に「まいどおおきに食堂」の記事が載っていました。

フランチャイズでセルフ方式の食堂ですが、目標を上回る勢いで

チェーン店を増やしてるとか。

実は、当店の目の前にもあります。「ごはん屋 山口柳井食堂」。

ファストフードとかファミレスと違って、ちょっと懐かしいような

「お惣菜」を自分の好きなだけ食べられるとあって、このあたりでも人気です。

 

そろそろ食事のバランスが気になる男性社員もちょくちょくお世話になってます。

とくに記事にもある写真の「厚焼き玉子」は老若男女を問わず大人気。

しっかりだしがきいてて美味です。

お持ち帰りもできるので、今度夕食のメニューに困ったら

駆け込もうと心に決めてます。

 

先日は、お店の人がご近所のよしみでお味噌汁の無料券を持ってこられました。

こまめな営業活動にも余念がない!!

それにこのお店、こちらから見ていると、

しょっちゅう店の前のベンチに数人の人が腰掛けてます

「え~~?順番待ち?行列?えらく流行ってるなぁ・・・」と思って

見ていたら、お店に行って納得。

店内は禁煙なので外のベンチでタバコを吸う人たちでした。

でも、遠目には行列に見えるもんねぇ。

「賑わい感」の演出にはもってこいです。おぬしやるな。

店頭ののぼり旗も数ヶ月ごとにまとまった数で取り替えて、

車道からでもすっきりとよく目立つようになってるし。

このあたりの戦略は人の目線を知ってるなぁ、と言う感じです。

 

でもでも、中にはホントに「ご飯とお味噌汁だけ」で300円弱で

食事を済ませていくツワモノのお客さんもあるとか。

上には上がいるもんです。


お数珠の房あれこれ

2006-10-22 16:19:14 | 商品のこと

お数珠(念珠)には様々な形がありますが、

浄土宗・真言宗・日蓮宗のお数珠に欠かせないのが「梵天房」

略式の片手用にも梵天房のものもありますが。

 

この梵天(房)、一般的な作り方だとぐるぐる巻いた糸を真ん中で結び、

カットしながらきれいに形作っていく、というものです。

(はるか昔、母が手編みのマフラーの先につけるために

 作っているのを見たことがあります)

ところがこれ、真ん中は縛ってあるだけなので抜けやすいのです

特に真言宗などでは数珠をもむことがあるので、

熱心な信者さんの多いお寺などに行くと、

「房の痕」のみが残る数珠を持った人の多いこと、多いこと。

この問題の解決策として、最近増えてきているのが

アジアンノットの一種で、糸を組み合わせて丸く形作る方法。

 

写真の左が従来の「梵天房」、右側が新しい方法です。

「釈迦梵天」とか「葵梵天」「小田巻房」など呼び方は様々。

(登録商標の関係で呼称についてはひともめあったらしいです)。

房が傷みにくいので、数珠の修理でお預かりするときは

こちらのタイプをお勧めすることが多くなります。

(従来のタイプにこだわられる方もありますが。)

 

ところで、なぜ「梵天」というのか???と思っていたら

太平山三吉神社総本宮というところのHPに

民俗学の大家、柳田国男によると語源は「ほで」という古語で、いわゆる「秀でたる」意味を有し、神様が降りられる祭場を標示するため、高く茂った樹木や竿に御幣・幣束をつけて標示したとされる。「ほで」が「ぼんで」「ぼんでん」と訛っていくことは容易に考えられるが、仏教における「梵天」という字をあてはめたのは、後世における修験者によるものであろう

と、出ていました。

じゃあ、修験者と「梵天」の関係はどうなっているのか???というのは

これまた新しい宿題。


戒名さまざま

2006-10-20 11:46:51 | 本音

戒名、というと「徳」とか「浄」とか「寿」「真」など

比較的よく使われる字というのがあります。

そのせいか、位牌のご注文をいただく度に

「こんな戒名前にもあったっけ???」というようなデジャ・ヴュ

襲われることもしばしば。

「別々の人に同じ戒名をつけちゃった!!!」なんていう

まことしやかな笑い話もむべなるかな、と思ってしまいます。

 

でも、先日お預かりした戒名はなんか違う。

ん?と見ると「潮」とか「航」の文字が入ってる。

ああ、この人はきっと船乗りさんか、漁師さんか、海にまつわる

お仕事の人だったんだなぁ・・・と生前が偲ばれるようなものでした

 

作家であり僧侶でもある玄侑宗久氏が

戒名というのはその人の人生にタイトルをつけること」と

言っていたことを納得しつつ思い出しました。

 

しかし、いくらお寺様でもろくに知りもしない人の人生にタイトルを

つけるのは至難の業。

やはり納得できる戒名は日ごろのお付き合いから、ということでしょうか?

 

 


仏壇の供養

2006-10-17 16:48:07 | 仏事のあれこれ

昨日も1件、今日は2件。

最近続いているのが仏壇の供養。つまり処分

親御さんが亡くなり、子供たちは遠方に住んでいてこちらに帰る予定がないから・・とか

古い家を解体することになったから、とか理由は様々です。

古~~いお仏壇を引き取って処分するわけで、

たいていの場合は男性2人がかりで「埃まみれ覚悟」の仕事になります。

もちろん、有料です。

 

中には、問い合わせの段階で「まだまだきれいなお仏壇なんだけど・・・・」と

含みのある表現をされるお客様もあります。

「お仏壇の供養は有料です。○○円(大きさ等によって変わります)かかりますが」と

お伝えすると、

「えっ!?お金がかかるんですか?」(当然です。処分代も人件費もただじゃありません。)

とか

下取りはないの?」(じゃ、アナタは一旦アカの他人のご先祖さまが入ったお仏壇を買いますか?)

とかいう反応も珍しいことではありません。もちろん、

「いくらかかってもいいから、とにかく処分して!!」という方もありますが。

 

で、ともかくお仏壇の供養を依頼することにしたら、

最低限これだけは・・・ということがあります。

その1.お寺様にお願いして「魂抜き」をしていただく。

その2ご本尊、および両脇は仏壇からはずし、お寺様に供養していただく。

その3位牌、過去帳などもお寺に納めるか、遺族の手元で保管する。

  これらは仏壇店では処分できませんので注意してください。

また、出来ればはずせる仏具ははずし

燃えるもの、金属など分別しておいていただくと助かります。

そして、お仏壇の引き出し等をよくチェック。

ちょっと見には気づかないところに引き出しがあったりしますので

よく見てください。

思わぬ貴重品や思い出の品が忘れられていませんか?。

(100円札とか備忘録とか出てきて 処分に困ったことがあります)

 

仏壇屋はお仕事ですから当然、

御魂抜きが済んでいればどんな状態のお仏壇でも引き取りに伺います。

でも、やはり最後にちょっとだけ、そのお仏壇に手間と時間を割いて、

それにまつわるいろいろな人の思いや来し方、行く末に

思いをはせていただきたいな、と思います。

それは、間違いなく、あなたの周りに存在した人たちの物語ですから。

 


お茶の香りのお線香

2006-10-15 16:34:26 | 商品のこと

最近発売された、お茶の香りのお線香。その名も「八十八夜」(薫寿堂製)です。

茶筒をイメージさせる丸いパッケージで、長さも普通のお線香の3分の2くらい。短めです。

消臭効果もあるそうで、新製品紹介のために蓋を開けて展示していると

火をつけなくてもふんわりお茶の香りが漂ってきます。

お茶屋さんの店先に立った時のような香りです。もちろん、適度な清涼感も感じさせます。

 

お茶の香りのお線香といえば、「煎香茶」(梅栄堂製)という商品もあります。

香りの強さ、というか濃さでは「八十八夜」の方が濃いようですが、より自然な感じを好まれる方は

「煎香茶」を選ばれます。このあたりはお客様の好みの加減、としか言いようがありません。

「八十八夜」は少し短め、ということからも、室内香としてお部屋で楽しまれてもいいかも知れませんね。

 

いよいよ秋も深まる気配。

マツタケの香りのお線香」なんて開発する会社は出てこないものか????」と

密かに楽しみにしている今日この頃・・・・。


電話のマナー????

2006-10-13 14:46:41 | 本音

ちょっとした用件でお問い合わせのあったお客様に電話。

出てこられたのはおじいちゃんと思しき男性。

ちょっと言葉が聞き取りにくい部分もあったものの、問題なく

打ち合わせは終了。

こちらがお伺いする日時を確認して、

「それでは、よろしく」

「どうもありがとうございました」(よしよし、一件落着

と、待てよ?

ここですぐに電話をきってはいけない

お客様が受話器を置かれたことを確認してからでないと。

それが、大人の、マナー(CMか?!)

 

受話器を持ったまま待つことしばし・・・・・・切れた様子がない???

と、電話の向こうから

ごそごそ・・・ぱた、ぱた、ぱた・・・・・・

って、もしかして・・・・・

「おじいちゃーーーーん!!電話切らずにどこいくねーーーーん????」

 

 


これで防火策は万全?安心のお線香

2006-10-12 17:23:33 | 商品のこと

これは、お線香です。少なくとも見た目は。

電池式です。直火じゃないから小さいお子様やお年寄りにも安心です。

土台の下に電池を入れておいて、スイッチ(手前の小さな突起)を押すと

お線香に明かりがつく、という仕組みです。

お線香立ては別売りです。

写真では陶器のお線香立てに入れていますが、

鋳物のお線香立てなどでお使いになると、より格調高くなります

しかも、線香を一本とか二本しか立てないご宗派にも配慮して

線香は着脱可能。抜いた後の穴をカバーする部品まで装備。

まさに、これからの季節のための商品。火災予防にうってつけ。

安全仏具の鑑!!

ただ、哀しいかな、お線香につきものの「香り」は出ません

 

スイッチ入れると、わびしいような小さな明かりがぽっとつくだけ。

たいていのお客様はこの商品を説明すると

スイッチを入れた時点で笑い出します

 

・・・・・でも名誉のため付け加えると、それでも安全のために

お買い上げくださるお客様もあるのです。はい。

 

そういえば、電子蚊取り器そっくりに液体のカートリッジをセットすると

香りが出る、(蚊は落ちません、ということをお客様に納得して

いただくのが面倒だったっけ。)という商品もあったけど、

あれとこれを組み合わせる、ということは出来ないのかしら?