久々に入荷してきました。
「大阪仏壇」
微妙に違っているのですが、
最近のこのあたりの主流は京型。
スマートでコンパクトなところが現代の住宅事情に受けているようです。
一方、今回入荷した大阪型はこんな感じ。
アーチ型の欄間と深めの奥行きで広々と見えています。
中にしつらえられた上卓も京型にはないもの。
また、
一般に言われる大阪型のお仏壇は
「内部上段の前面には、高蒔絵(たかまきえ)の技法により段金具を打ち付けたように見せ、金具による木地の損傷を防ぐ工夫を凝らしています。
金箔を押した柱や彫刻の表面には優美な彩色を施しています。この他、扉前面の飾り金具八双(はっそう)に各宗派の違いを出しているのが特徴です。」
ということになるのですが
このお仏壇でもやはりそのあたりのお約束は守られています。
高蒔絵の技法を踏まえて
下地に模様を施した金粉仕上げや
きっちり彩色された花丸天井や柱。
隠れたところに施された優雅な蒔絵。
そして、宗派の特徴を表す金具。
どの部分もしっかりと落ち着いていて、
このお仏壇に
伝統を踏襲したものならではの存在感を与えています。
とはいえ
本来の大阪型には少ない、錺金具を使ってみたり
障子に円窓の形を取り入れてたり、
大戸裏にも華やかな蒔絵。
進取の気性もちらほら。
最近は大阪といえば
「こてこて」「ノリツッコミ」ばかりが
クローズアップされがちですが
ゆるぎない歴史の裏づけがあるから
自信を持ってふるまえるんですかねぇ。
ともあれ、
優雅な大阪の一面、
どうぞ店頭でご覧ください。