故白洲正子といえば、当代きっての目利き、
美の理解者として、また、かの白洲次郎の奥様としても有名な方。
先日何かの雑誌でその白洲正子の修行時代、
師匠の青山二郎から「座敷のテリヤ」と評されたというエピソードが載っていました。
曰く「本人は精一杯吠え立てているつもりなのだが、
脚は踏ん張りきれず、畳でズルズルすべっているのに気がつかない」
(というようなことだったと思う)
あまりに見事な比喩だったので強く印象に残っています。
美に敏感な人は言葉の感覚も研ぎ澄まされていた、ということですかね。
あの、白洲正子でさえそうだったのだから、凡人ならなおさら。よくよく自戒せねば。
もっとも、彼女は立派に「テリヤ」を卒業したのは周知の事実。
最終的には風格と鋭い美意識を持ったのですから。
あえて言うなら「ボルゾイ」あたりか????
そういえば、「弱い犬ほどよく吠える」なんていうことわざもあったっけ。
犬の無駄吠えはよくよく嫌われるようです。
余談だけど、
番犬役のおじさんが「誰、誰、誰?」って吠えまくる、セコムのCM、好きだなぁ。
そういえば、あのおじさんもちょっぴり小心そうな感じだよね・・・・・。