仏壇販売人、ぶつぶつ日記

山口県の隅っこから
仏壇販売人のたわ言、繰言、独り言。
ほぼワタクシごと、たまにお仕事。

方言あれこれ

2007-07-31 13:40:34 | 本音

柳井に住むようになって、初めにわが耳を疑ったのが

「伊陸馬(イカチウマ)」という言葉。

職場の人が、普通に会話の中で

「今日はえらくよく売れたけど、伊陸馬じゃなかろーか?」などと

言うのです。

ちなみに、「伊陸」は柳井市のちょっと山よりの地区。

「伊陸馬」=「竜頭蛇尾」=「初めだけ勢いがよくてあとはどんどんダメになる」

という意味だそうです。

 

なんというか、そういうことわざというか、慣用句があることにも

驚いたけど、それを幅広い年代の人が

当然のように使いこなしていることに驚いたのでした。

だって、だって・・・・

同じ県内の出身者だって理解できない、

ホントに柳井地域だけに通じるえらくピンポイントな方言なんだもの。

 

ちなみにネットで「伊陸馬」を検索してみたら、ほぼ方言がらみで

何件かヒットしました。

さらに、「柳井地方の方言」を集めて解説したページも発見

世の中にはマメなひともいるものです。

・・・そういえば防府市内の商店街もアーケードに

いろいろな方言を書いた旗(?)がぶら下がってます。

やっぱり方言はローカル色を濃くするには欠かせないものなんですね。


ホオズキ、その後

2007-07-30 14:08:12 | 本音

お盆につきもののホオズキ

その造花が大好評、という話を先日書きました。

ところで

昨日いらっしゃったお客様。

「あ!!ほおずき!!これ、いいのよね!!

 私、3年前におたくで造花のホオズキ買ったけど

 まだ、ちーーーっとも色あせしてなくてきれいよ。」

 

商品の品質に満足していただいているのは大変喜ばしいことですが・・・

ぶっちゃけ1本100円也、の造花にそれだけの耐用年数があると

利益にならないような気が・・・・


ローテク商品vsハイテク機器

2007-07-27 14:21:21 | 本音

この地方では今がピークの盆提灯。

走馬灯形式の火袋の中の絵が廻るものやら

泡が出るキンキラキンのものやら形も大きさも様々です。

でも、やっぱり一番人気は大内行灯

と呼ばれるオーソドックスなもの。

この大内行灯、弊社で扱っているもののほとんどは正絹の火袋。

じゃあ、どこで価格に差がつくのか?と問われると

私は迷わず「脚の部分(つまりは火袋以外の部分)の材質によって

差がつきます」とお答えすることにしています。

他に、細かい部分にちがいはあるけれど、

それが一番お客様にわかりやすいと思うので。

 

脚の部分の材質は

プラスチックから総黒檀、黒檀(あるいは紫檀)のつき板(1mm程度の

薄い材を貼ったもの)、黒塗、蒔絵入、等々ありとあらゆるものがあります。

写真の大内行灯は漆をかけた上に金箔を散らし、さらに緑の漆をかけた

「散金」という技法のもの。

伝統的な塗りである「春慶塗」を用いた行灯もあります。

お盆提灯は小さくとも伝統の技法をふんだんに使った工芸品です。

 

で、その「工芸品」を買いに来られたお客様。

あれこれ物色した挙句、携帯を取り出してなにやら家族の方と相談中。

「これどう?これでいい?」

と、見るとテレビ電話機能でお目当ての提灯を相手に見せておられました。

なるほどねぇ!!!

こういう使い方もあったのね!!

 


熱戦は風にのって・・・・

2007-07-25 13:48:13 | 本音

これは柳井市中心部の地図です。

弊社「ぶつだんの小林」はやや南寄り、青いの所です。

そして、そのもう少し南、かつての干拓地に柳井市民球場があります。

そして、その柳井市民球場が先日から熱いのです。

理由はそう、夏の全国高校野球大会、山口県大会のせい。

普段はそれほど気にもとめないのに、

すごくクリアに応援の様子が聞こえてくるのです。

海風にのるのか

暑くてこちらも売り場以外は窓を全開にしてることが多いからか

その両方なのか???

ふと気がつくと甲高い女子高生の声やら

もはや定番となっているらしい「ねらい撃ち」のテーマやらがひっきりなしに

聞こえてきます。

あるときなんかは、一際大きな応援の声のあと

「きゃーーーーーー!!!」というようなどよめき。

そして、いっときの静けさの後の校歌。

「ああ、9回ぎりぎりまで勝敗の行方のわからない、切迫した試合だったんだ・・・」

なんて、風にのってくる声だけで試合の様子まで

見当がついてしまいます

普段は野球なんぞ全く興味がないのに、

こんな喚声が聞こえてくると思わず、ネットで試合結果をチェックしてみたり。

柳井市民球場の熱い夏はあと数試合です。

 

 


お盆といえば、の花

2007-07-24 13:51:17 | 仏事のあれこれ

「お墓や仏前に造花なんて・・・・」と

眉をしかめられる方もありますが、この時期やっぱり

お仏壇・お墓むけの造花は好評です。

なかでも今頃からの売れ行きが赤丸急上昇なのが「ほおずき」。

「お盆といえばほおずき」というお客様も多く、並べた端から売れていく、

という状況になります。

 

「ほおずき」は「酸漿」とも書くけれど(って、パソコンだから変換されただけで

自分じゃ絶対書けないけど・・・余談)

「鬼灯」と書くこともしばしば。

読んで字の如し。そして、その姿を見れば一目瞭然。

「提灯」だよね。「ほおずき」って。

だから「お盆の花=ほおずき」となるようです。

このあたりでも、お盆直前くらいになるとスーパーの生花コーナーなんかに

並ぶけれど、ちょっと早めに、というお客様には造花が好評です。

 

そういえば、いつか何かの記事で

この偽の鬼灯の中に小さな電球を仕込んで

飾っている人がいたっけ。

名案かも。

 


お盆提灯、ちょっといい話

2007-07-23 14:18:13 | 本音

先日のこと。

親戚へのお盆提灯を買いに来られていた数人連れのお客様の中に

小学校中学年とおぼしき男の子が一人。

大人たちがあれこれ提灯を吟味する間も一人おとなしく

店内をぶらぶら見ていました。

そして、皆の相談もまとまりかけた頃、小さな廻転灯

の前で彼が一言。

これ、ぼくのお小遣いでおじいちゃんに買ってあげる!!」

もちろん、お提灯の箱にはしっかり彼の名前でのしをつけさせていただきました。

孫がお小遣いで買ってくれた盆提灯なんて、

おじいちゃんにとっては何よりの供養ではないかと思います。

 

「おじいちゃんのために」と思いついた男の子も素晴らしいけれど、

そういう孫との関係を築いていた亡きおじいちゃんも素晴らしい。

そして、そんな風に祖父母を慕い、大切にする子供に育てた

男の子のご両親も素晴らしい。

結局、そのご一家には「家族を大切にする気持ち」が脈々と

受け継がれているのでしょう。

子供は親の言う通りにはしないけれど

親のするとおりにする、という言葉をつくづくと思い出しました。

 


粟島大明神さんのお祭り

2007-07-20 14:14:07 | 本音

本日は市内普慶寺さんの境内の中にある「粟島大明神」さんのお祭りです。

粟島大明神とは「淡島」という字を使うところもありますが

総じて婦人病や安産・子授けなどにご利益があるという神様。

境内には粟で作った鳥居が設けられ、そこをくぐって無病息災を祈るものです。

 

また、このお祭りとともに、地元料飲組合の協賛で

粟島ゆかたまつり」も開かれます。

去年の「浴衣姿」の写真&健康祈願がしてもらえたり

ヨーヨーすくい券がもらえるなど、女性にうれしいイベントになっています。

他にも地元の商店の皆さんが屋台やくじ・ゲームなどを用意して

お祭りを盛り上げています。

 

ところで、このお祭り、スタンプラリーよろしく

境内の中の6つのお堂を全て回ると「かき氷」または「ジュース」がもらえることに

なっています。

そのお堂の中の一つ「愛染堂」の「愛染明王」は

  真っ赤な身体に憤怒の表情という

いかついお姿に関わらず、よく見ると手には弓矢が・・・・・

そう、じつは恋愛成就・良縁の仏様なのです。

ますます女性に嬉しいお祭りです。

機会があればお祭り以外のときにも参拝して

じっくり仏様と向かい合ってみるのもいいかも。

 

・・・・・こんなイベントですがあいにく今日は午前中から

雨模様。お祭りは夕方5時からだけど・・・・ちょっと心配です。

 

 


いまさらながら、やっと読了

2007-07-17 13:49:26 | 私の本棚から

長いこと「つん読」状態だった

「千年働いてきました」をやっと読了しました。

使い古された言葉だけれど、「老舗の底力」というやつを感じました。

中でも深く考えさせられたのは

生き残っている老舗は皆「本業を大事にする」という姿勢を貫いていること。

つまづいて、あえいで、道に迷いそうになったら、

元に戻って基本から、という感じでしょうか?

これって、老舗に限らず誰にでも当てはまることではないかと思います。

落ち着いて、基本に帰って、それを丁寧にやることで

また仕事が波にのってくるんじゃないかな?

軌道修正する柔軟性と戻るべきしっかりした基盤をもっているのが「老舗」と

いうものかもしれません。

 

ちょっぴり印象的だったのは「長寿の老舗は3代目あたりで婿養子を迎えるなり

他人を経営者にするなり、血縁にこだわらない選択をしている」という

フレーズ。なかなかスルドイ!!

 

 

 

 


台風接近中

2007-07-14 13:57:38 | 本音

せっかくの3連休、しかもお盆前。

例年なら今日あたりは開店するやいなやお客様がやってきて、

お盆提灯やら仏具やらでてんてこ舞い!!!!という状態なのですが・・・

なにを間違ったか台風接近中。

まだ遠いとはいえ柳井も段々雨風がひどくなってきています。

当然、客足は伸び悩んでます。書き入れ時なのに~~~

 

しかし、しかし・・ぼやいてばかりもいられない。

台風対策もしっかりせねば!!というわけで

台風接近の度に私に課せられるお仕事はネットでの台風情報探し。

おかげで妙に台風情報サイトに詳しくなってしまいました。

とりあえず開いてみるのは気象庁。

進路予想図がわかりやすく、動画の解説もあるウェザーニュース

正確さはピカイチと言われるアメリカ海軍の台風情報

・・・・なんだかマニアになった気分です。

そうそう、気象庁のサイトの中には

風の暴風域に入る時間帯別の確率がわかるページもあって

ひどくなりそうな時間帯が予想できるので大助かり。

 

もっとも、本格的にひどくなったらこんなサイト見てる暇なんか

ないんですけどね・・・・・。

 


仏壇の見方いろいろ

2007-07-13 13:36:38 | 商品のこと

たくさんの商品の中から、気に入ったお仏壇を選ぶ、というのは

結構大変なことです。おそらくは一生に一度しか買わないであろうものだから

なおさら大変です。

「どれを選べばいいのかわからない」「良し悪しの基準はなんなのか?」と

問われることもしばしば。

お客様なりの理想のタイプのお仏壇、というのがはっきりしている場合は

楽なのですが、そうでないと目移りしてばかり、ということにも

なりかねません。

 

そこで、まずはどんなものがあるのか、ごゆっくりご覧下さい。と

ご案内することにしています。

 

「目が肥える」という言葉もあるように、たくさん見てると

それなりに自分の好みや良し悪しに見当がつくようになるもの。

まずは、ご覧下さい。たくさんご覧下さい・・・・です。

 

そして、例えばある一部分だけを集中的に見てまわる、というのも

目を訓練する一つの方法だと思います。

例えば大戸や障子についている蝶番。

写真の用に比較的平面的で単調な模様のものから

 こんな風に蓮の花や宝相華の意匠を施したもの。

また、 このように透かしを入れたもの。

さらに 象嵌よろしく色の違う金物を使っているものもあります。

仏壇はわかりにくいもの、と決め付けず、どうぞごゆっくり

まずは鑑賞してみてください。

結構あらゆるところに工夫や技巧が凝らしてあるんですよ。