仏壇販売人、ぶつぶつ日記

山口県の隅っこから
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「みぞさらえ」の加持

2007-10-05 14:06:13 | 仏事のあれこれ

昨日お手伝いに行ったお寺では「みぞさらえ」というお加持が行われました。

「加持」というのはいわゆる「加持祈祷」。

きゅうりに託して夏の身体健康を祈る「きゅうり加持」とか

土に託して家内安全を祈る「土砂加持」など様々なものがありますが、

昨日のものはちょっと違う。

 

写真のようにお寺のお堂の下にちょっとした「地下通路」があります。

そしてそこには四国八十八箇所と西国三十三観音のお砂が用意

されています。

この点は簡易霊場めぐり、とも言える「お砂踏み」とほとんど

同じです。

そして、お参りの人は

それぞれに自分の名前を書いた護摩木を持って、これらの砂の上をめぐり、

やはりその地下の回廊の一部に設けられた壇の前で

お加持を受けるのです

真っ暗ではないので少し違うけれど、薄暗い通路を歩くさまは

善光寺の「お戒壇巡り」を連想してしまいました。

 

ところで、何故、「みぞさらえ」なのか?

ご住職によると、語源はやっぱり、町内の清掃活動、「溝さらえ」。

「溝の泥をさらえてさっぱりするように、

 身内の悩みや心の汚れ、あるいは罪をきれいにさらえてさっぱりしましょう」

ということだそうです。

 

地下の回廊はなんとなくそれだけで「異空間」という感じで

お参りに来られた皆さんは大変満足されていたようです。