仏壇販売人、ぶつぶつ日記

山口県の隅っこから
仏壇販売人のたわ言、繰言、独り言。
ほぼワタクシごと、たまにお仕事。

白檀の仏像

2007-01-30 12:11:13 | 商品のこと

この仏像は白檀製です。

白檀という木は香木として有名ですが、古来インドでは仏像といえば

白檀で彫るものとされていたそうです。

シャカの生前、弟子の一人が白檀で仏像を彫ったのが始まりとか・・・。

そんなわけで、白檀製の仏像はとくに「檀像」と呼ばれ珍重されます。

また、材質が硬いため彫りにくい反面、毀れにくいので緻密な彫刻が可能です。

 

この大日如来像も、そんな檀像の一つ。

細かい火炎を鋭く彫り出した火炎光背には真言宗のご本尊様にふさわしく

三鈷がいくつも彫刻されています。

写真の都合上、台座までは載せられませんでしたが

台座も華蔓座と呼ばれる細かな細工が施してあります。

胸の瓔珞や衣紋の流れも美しく表現されており、

在家用のお仏像としては最高級のものです。

ちなみに白檀の持つ芳香を殺さないよう、檀像には

ほとんど彩色をしないのが一般的です。

この大日如来像もショーケースの扉を開けるとふわぁっと

白檀の香りが漂います。

 

なお、仏教が中国に広まるとともに、中国では白檀が手に入りにくいため、

「仏像は栢木(ハクボク)を用いてもよい」という解釈が示されました。

その、栢木が日本では「栢(カヤ)、榧」とされたようです。

 

従って、当店のショーケースにも榧製のお仏像はたくさん並んでいます。

 

 

 

 


新製品!!お経のカラオケ「経カラ」

2007-01-27 17:40:18 | 商品のこと

本日入荷の新製品です。

お経のカラオケ、「経カラ」。

DVDソフトです。2800円也(税込み)

今までのお経のカセットテープやCDと変わらんじゃないか!と

思われそうですが、(事実、メーカーの人が売り込みに来たときは

皆そう思っていたのですが・・・・)

 

店のパソコンで試したところ、

なるほど、カラオケと同じように、読んでるところがよくわかる。

いちいち考えなくても、画面にあわせて読んでいくだけで般若心経が

読めちゃう、というものです。

バックの風景もなかなか秀逸。

自分のタイミングに合わせて速さを調節することも出来ます。

この他に、開経偈、観音経、光明真言、御宝号、回向

      光言和讃、法光和讃、常楽和讃、凡聖不二和讃

などが収録されています。

DVDなので、頭出しも簡単。

覚えたい部分だけ、何度でも見られます。

 

店内で試聴(?)したところ、思わず皆で集まって

読経してしまいました。

そして、一言。

「いいかも!!」

 


POPの苦しみ!?

2007-01-26 17:29:04 | 本音

来週末から始まる柳井店の売り出しに向けて

準備に追われてます。

売り出し用のプライスやらポップやら印刷物も

たくさん発生して、印刷係は青息吐息。

いえ、印刷は昨年末に買い換えたプリンタが実に機嫌よく

快適にやってくれるのですが・・・・・。

 

その前の、ポップの原案がね

シロートの私には苦しい限り。

一人のシロートから搾り出すアイデアなんてたかが知れてるし。

ポップが増えれば増えるほど、色使いに気を使うし、

目はチカチカしてくるし。

 

ポップ作りをするたびに、「プロダクトデザイナー」とか

呼ばれる人たちの才能に敬服します。

やっぱ、しかるべき才能には対価が支払われるのね・・・。

平たく言えば、「お金取るだけのことはあるなぁ!!」ってことです。

 

さぁ、サボってないで続きの仕事を片付けよっと。

 

 


新聞の死亡広告

2007-01-20 17:41:52 | 仏事のあれこれ

朝刊を開いたら、とりあえず死亡欄はチェックしてしまう、という

哀しい習慣が出来ております。

故田中角栄元首相は「新聞で真実が書いてあるのは死亡欄だけだ」と

言ったとか。そう思うと余計に気になります。

縁などあろうはずのない全国ニュースの面であろうとも・・・。

ついでに、最下段の死亡とか葬儀を告げる広告も見てしまいます。

出席する予定など万に一つもないのですが。

 

最近目についたのは日清食品の故安藤百福氏の社葬で

葬儀委員長が中曽根康弘氏だったこと。

「へぇ~」ボタンが頭の中で鳴り響いてしまいました。

思わぬところに人脈が垣間見えたりします。

 

ところが、今朝の朝刊には一風変わった死亡広告が。

どうも、一般の方のようなのですが、

生前の本人の希望により、葬儀も告別式も開かなかった家族が

これまた本人の希望により、死亡広告を新聞に載せたもの。

それが、遺族からの挨拶のあとに、

亡くなったご本人からの知人にあてた手紙が掲載されたものでした

「今まで無宗教でいたのに、今更宗教儀礼は受けたくない。」とした上で、

自分の人生に関わった人たちへの感謝の言葉が述べられていました。

そして、香奠等は固く辞退するけれども、どうしても、という方は

遺族に自分(亡くなった本人)を偲ぶよすがになるような手紙でも

書いてやって欲しい・・・・というような内容でした。

 

自分の人生、死の瞬間どころか死後までプロデュースしてしまったこの人に

なんとも天晴れ、と感じてしまいました。

きっと充実した人生だったのでしょう。

自分の葬儀を自分でプロデュースしたり、計画したりする人は

確実に増えてきているようです。

それはそれで「よく生ききる」ために一つの方法かも知れません。

 

また、そうは言っても、自分の死後まで自分の思い通りにしたい、

というのは、ちょっと人間の思い上がりではないのか?という思いもします。

死んだらどうなる、なんてホントのところは誰にもわからないのですから。

昔々から連綿と続いてきた葬送儀礼にはいろいろわずらわしいしきたりも

あるけれど、「しきたりに振り回されることで、遺族が悲しむ時間を減らす

(=気がまぎれる)」という機能もあると聞いた事があります。

学術的根拠があるわけではないけれど。

 

それぞれに、賛否両論あるけれど、

「どう死にたいか?を考えることはどう生きるか?」を考えること、

というのは間違いないかもしれません。

 

 

 

 


顔面蒼白になる時

2007-01-18 16:40:45 | 本音

仕事中に顔面蒼白になることがあります。

それは、修理のためにお預かりした念珠の玉(多くの場合、バラバラになってます)を

こぼしてしまった時。

そんな時は立場の上下に関係なく、皆一斉に這いつくばって

玉捜しに血眼になることになります。

皆の一念が通じるのか、幸い今のところ「預かった玉を失くしてしまった」という

事態には至っていません。

 

まあ、よくあるタイプの玉(水晶とか)なら修理先で補充してもらうことも

出来るのですが、要注意なのが木製のもの。

特に星月菩提樹等の使い込むことで色艶を増してくるもの。

補充してもそこだけ色が違うのでしっくりこなくなってしまいます

だから修理の念珠を扱うときには手元にしっかり注意して

数も確認、がお約束。

 

ところが先日、またしても預かった玉が1個逃走

「あんまり転がってないはず」という同僚の言葉で

カウンターの近くを重点的に探していると、物入の箱の底で

何やら音が・・・・・。

あった、あった!!!」つまみ出したのは一粒のオニキスの玉。

え?捜しているのはトラメ石!?

じゃ、このオニキスって一体??????

 

その後、無事トラメ石発見。一件落着。

でも、あのオニキスって一体??????

 

 


お墓用のローソク立

2007-01-16 17:45:36 | 商品のこと

写真はお墓用のローソク立です。ステンレス製

陶器やガラスだと割れてしまう、というお客様の声に

お応えして取り扱いを始めました。

従来のものと比べると価格はやや高めですが、

「どうしてもお墓のローソク立が割れてしまうのが気になる」という

お客様には好評です。

はっきりした売り(この場合は割れないということ)があれば、

少々値段が高くてもお客様は納得してくださる

という好例だと思っていました。

 

ところが・・・・・この商品の説明書・・・・

「少しは役に立つと思います」って・・・・・・・

どこまで謙虚なんだか・・・


今年最初の一冊

2007-01-15 16:27:02 | 私の本棚から

今年最初に読んだのは、今、おそらく日本一有名なビジネスウーマン、

林文子氏の「失礼ながら、その売り方ではモノは売れません

という辛口タイトルのもの。

雑誌や新聞で著者のことは大体聞きかじっていたのですが、

気になりつつも、その華々しい経歴に、

「こんな立派な人の経験談や持論は、末端販売員の参考には

ならないんじゃないか???」などと勝手に気後れしておりました。

 

しかし、イマイチ仕事のテンションが上がらない、とか

なんとなく調子が出ない、というときは

違った視点から自分にハッパをかける、という感じで

このテのビジネス書を読むのが私のスランプ脱出法になっています。

 

内容としては「目からウロコ」的な画期的営業技術、なんてものは

ないのですが、読後、

「よーーし、私も頑張ろう。この中の一つでも真似してみよう。

 やってみよう」

そんな気になってくるから不思議です。

これが林氏の講演を聞くと元気になる、なんて言われる秘密かも。

 

印象に残ったのは、林氏がとにかく「営業は人間に興味を持って」と

言い続けていらっしゃること。

優秀な営業マンは

人間が好きであること。そして少し積極性を発揮して、

普段はしないようなこと、口にしないようなことでもどんどんやること。

(服装を褒めたり、ちょっと手を貸したり・・・やっているうちに

 板についてきます)

で、少し勇気を持ってもう一押しすること。

だそうです。

 

そして、もう一つ。

ショールームに足を運んでくださったお客様はただそれだけで有難い。」ということ。

店舗での販売が主な仕事になっている私たちとしては

肝に銘じておきたいところです。

 

 


お経本のこと

2007-01-12 16:54:03 | 商品のこと

取り扱い商品の中には「経本」もあります。

簡単な表装、というか製本ですが各宗派ごとに

よく読まれるお経を一通り掲載してあるものです。

それぞれに、「浄土宗勤行集」とか「曹洞宗日課諸経要集」なんて

タイトルがふってあります。

 

ところが、

お経本をお求めになるお客様は「○○宗のお経」なんていうのじゃなくて

「○○経」が載っているもの、と言って来店される方がほとんど。

これがなかなか大変なんです。

それぞれのお経本の目次を確認して、お客様にも確認していただいて、

ご自宅の宗派も考慮して(同じお経が複数の宗派であげられることもあります)

お勧めします。

 

そして、もっと大変なのが

「『ナムカラタンノートーラーヤーヤー・・・・・』ってお経が載ってるもの

という類のご要望。

はなはだ勉強不足で申し訳ないことですが、わたしゃ一介の仏壇屋。

しかもヒラッひらのヒラ社員。

いきなりお経の文句を唱えられてもすぐにはお答えしかねます。

・・・・この時は「禅宗の経本に載っていた」というお客様からの

ヒントと、始めの言葉を頼りにそれらしきものを見つけました。

(ちなみに「大悲心陀羅尼」でした)

 

そして、もっともっと大変なのが

いきなり持参したカセットテープをならして

「お寺さんがお経あげとる所を録音して来たんじゃが、

このお経、なんちゅうお経じゃろか? 練習したいんだけど。」

というもの。

テープはホントに法要の途中みたいだし、人の声はざわついてるし

宗派というヒントだけではとてもとても見当はつきません。

さすがにこの件は、ご容赦願いました。

 

 

 

 


お仏壇の引き出し

2007-01-11 16:29:21 | 商品のこと

お仏壇をよく見ると、結構いろいろなところに

引き出しやもの入れが作ってあります。

通常よくあるのは、写真の青い丸の部分。上は「猫戸」、

下の青い丸は「線香引き出し」などと呼ばれます。

蒔絵師の腕の見せ所でもあるのですが、線香引き出しはともかく、

猫戸のほうは実際に家庭で祀る時は

いろいろな仏具が並ぶし、打敷で隠れてしまうので

もの入れとしては非常に使いにくくなります

 

さらに、その隣の赤い丸の部分は猫戸の後ろに隠して作ってある引き出し

当然、もっともっと使い勝手は悪くなります

先日もお仏壇の商談中、お客様から

ここへは何を入れるの?」と訊かれて、ハタと考えてしまいました。

使用頻度は少ないけれど、大事なもの・・・・でも

泥棒とかには狙われやすいものなので貴重品は不向き・・・・となると

「『へその緒』なんかがいいんじゃないでしょうか!?」

賛否はあるかもしれないけれど、

大切だけど、使わないものだし。

ご先祖様や仏様に守っていただいてるみたいで

お仏壇は「へその緒」のしまい場所として最適なのではないかと思います。

 

余談ですが、最近のお仏壇は緑の丸の部分が

引き出しになったものも多くあります。

収納場所が多い、というのは現代人にとっては嬉しいポイントじゃないでしょうか。