仏壇販売人、ぶつぶつ日記

山口県の隅っこから
仏壇販売人のたわ言、繰言、独り言。
ほぼワタクシごと、たまにお仕事。

ものの数え方、仏壇の場合

2008-05-30 13:48:29 | 本音

お客様からお問い合わせの電話。

「・・・仏壇って、どう数えたらいいんですか?」

 

普段気軽に言っていることでも、改めて問われると少しドッキリします。

いつもは「仏壇が一本、仏壇が二本・・」だけど

あれ?標準的にはどうなのかな?

お墓と同じように「一基、二基」というところもあるのかな?などなど。

 

「ものの数え方」が辞典になるくらいだからそのバリエーションは

様々だけど、一応、こういうものにはこういう数え方、という

原則はあるようです。

こちらのロングステイ横浜会報というページをご参照下さい。

また、ものの数え方を調べることのできるページもあります。

調べてみて意外だったのは位牌の数え方。

私たちは簡単に「一本、二本」と数えることが多いけど

「一柱」(はしら)と数えることもあるんですね。

これはなんと「神様」を数える場合と同じ

仏像は「一体」とか「一躯」とかいうのに、位牌が神様と同じ、という

のもどういった理由なんでしょう???

 

ついでながら「神様を数える」だなんて「一神教」の民族が

きいたらひっくり返るかも。

さすが、「八百万の神々」のお国柄。


「話す」技術 「聞く」技術

2008-05-29 13:54:02 | 私の本棚から

正直なところ、初対面の人との会話が苦手です。

接客販売には致命的(?)欠陥であることは自覚しております。

で、「話す」とか「聞く」とかいうテーマの本があると

藁にもすがる思いで手にとってしまいます。

この、宝島社の「仕事力がアップする 『話す』技術 『聞く』技術」

そうやって購入した一冊です。

(余談ですが、最近この「聞く」「話す」に関するタイトルをよく見かける

ように思います。それだけ生のコミュニケーションが希薄になってるって

ことなんでしょうね)

 

この中で、多くの人が指摘しているのが、

「(相手の)言いたいことをしっかり聞いてからでなければ

相手はこちらの話を聞いてくれない」あるいは

「こちらの欲する情報はくれない」ということ。

これは私も普段の接客の中で常々感じていること。

まずはバケツの中の水をカラにしてからでなければ

新しい水を入れることはできません。

 

そして気持ちよく「話してもらう」ためには「聞き方」も大事なポイント。

相づちや表情、しぐさ、視線、自分自身を総動員して

「聞いてます」というメッセージを感じてもらわなければ・・・(これが難しい!!)

雑談の上手い同僚を観察して、参考にすることも・・・。

 

そして、雑談だけでは終われないのが接客・販売というオシゴト。

どこかで上手く誘導して「買いたい」「これが欲しかった」という

気持ちになっていただかなければ・・・・。

そのためにはお客様自身に気づいていただく

「誘導的な質問」が要求されます。

(・・・って、そんなものの決定版は未だ見つかっておりませんが。)

 

それにしても「効果的な質問」で相手自身に「気づかせ」「発見させ」る

って、なんだか授業上手、と言われる教師の手法じゃない???

上手い授業、って「上手いプレゼン」なのかも知れませんねぇ・・・。

 


蓮の花の盆提灯

2008-05-26 14:24:43 | 本音

高さ90㎝はあろうかというような、すっくと伸びた見事な蓮の花。

これもまた、お盆提灯の一種です。もう一つ同じものがあって

一対セットになっています。

蓮の花の中に電球があって、電気がはいると花の部分が

ぽ~~っとピンクに見えます。

暗い色が多いお仏壇の周りで、華やかなアクセントになるし、見栄えのわりに

価格も手ごろ、というわけで人気の定番商品です。

 

でも、これスタッフにはきわめて不人気

・・・・・その原因は・・・・・

とにかくしまいにくい!!

箱に入れる時には花も葉っぱも何もかもがバラバラになります。

上手に入れないと蓋が閉まらなくなったり

うっかりすると花や葉を傷つけてしまうかも・・・。

お持ち帰りのお客様だったりすると、

焦るわ、わからないわで嫌な汗をかくことになります。

 

何年もやってれば覚えそうなものだけど

一年に一度、な上に入荷する数も数点のみ。

一度も蓮の花に触らずにシーズンを終える、などということもままあります。

 

そこで、今年は・・・・・

組み立てる前に、梱包してあった状態を撮影

プリントアウトして箱の中に入れておきました。

これで片付けるときも安心。

まさに、必要は発明の母。

ずぼらは工夫の育ての親!?!?!


お墓参りで飲食する習慣

2008-05-24 13:37:44 | 仏事のあれこれ

長崎県の五島列島出身、というお客さまから聞いた話。

そこではお盆にはお墓にも提灯を飾り、

親族や知人が集まって墓前で飲食(というか宴会?)を

する慣わしがあるとか。

台湾あたりでもお彼岸にお墓で飲食する、という

習慣があるとか。

以前テレビで紹介していました。(細部はうろ覚え・・・・)

「やっぱり、五島列島とかは大陸に近いから、

 大陸の風習が残っているのかなぁ???」などと思っていたら、

日本の他の地方でも似たような風習を発見。

地域性だけではくくれないのかも・・・。

 

それはそうと、「墓前で飲食」というとなじみのない人は奇異に感じるかも

知れないけれど、意外なメリットもある、とお客様。

すなわち、

自宅のお墓に参ったついでに

知人のお墓にもお線香をあげる。

その家の親族と気軽に言葉を交わす。

わざわざ「お線香をあげさせてください」と家を訪ねるのは

大げさでも、お墓というオープンな空間でそれに近いやりとりがあることで

誰もが構えず旧交を温めることができる、というわけです。

なるほどねぇ~~~

長い時をかけて残ってきた風習には

ちゃんと意味があるんですねぇ・・・・。

 


そろそろお盆提灯の準備です

2008-05-22 14:11:54 | 本音

もう?と思われる向きもあるかも知れませんが、

当店では只今お盆提灯の準備真っ最中。

来週始めには店内に展示する予定です。

気が早いようではありますが、実際はそうでもありません。

毎年、GWあたりからお盆提灯の問い合わせが入り始めます。

季節商品だけに良いものはお早めに、ということになります。

 

ともあれ、店の倉庫は入荷してきた提灯の山。

全てもう一度箱を開けて検品します。

これがまた時間と手間がかかるのですが、あだやおろそかにはできません。

 

「左右の提灯の風鎮の大きさがちぐはぐだった」

「部品が足りない」

「火袋に穴があいている」

かつてはそんなトラブルもあったからです。

防げるトラブルは未然に防ぐべく、ひたすら検品、検品・・・・・。

 

これだけ検品しても、昨年は

「提灯の脚が足りない!!」というクレームがありました。

「そんなはずは??」と思いつつ、箱ごと持ってきていただいて

開けてみると・・・・

・・・・・・・二重底のようにな構造の箱、底板(のように見えている)ボール紙を

めくると、ぴったり並べられた脚が・・・・。

まあ、笑い話で済んでよかった・・・

 

 

 


入仏式あるいは開眼供養のこと

2008-05-20 13:48:14 | 仏事のあれこれ

弊社では新しくご契約いただいたお仏壇を

納品する際、付属の様々な仏具とともに「赤いロウソク」も

一対入れています。

これは「入仏式」あるいは「開眼供養」のためのもの。

新しいお仏壇にご本尊さまをお祀りして、お寺様にお経をあげていただく、

「魂入れ」とも言われる儀式のためのものです。

おめでたいことなので慶事=赤いロウソクとなります。

これをしないと所謂「仏つくって魂入れず」という状態になってしまいます。

 

お仏壇をご契約いただいたお客様には必ず、この「入仏式」「開眼供養」

についてご説明します。

 

・・・・ところが、たまに、ですが

「どうしても開眼供養をしなければなりませんか?」と聞かれることがあります。

菩提寺が遠方にある、

まだお寺が決まっていない、

とりあえず仏壇は置いたけれど、まだ家族の中に供養しなければ

ならないご先祖さまはいない(・・・木の股から生まれてきたんじゃない限り、

そんなはずはないんだけれど????)

等々・・・・理由は様々。

 

そんな時は無理に開眼供養をお勧めすることはしません。

その意味だけはしっかりと説明させていただきますが

そこから先はお客様の判断。

菩提寺が遠方の場合など、

勝手がわからないままに近くのお寺様にお願いしても

よい結果になるかどうかはわかりません。

 

いずれ機会を見てお寺様にお願いしてくださいね、と言うにとどめています。

まずは「手を合わせよう」と思い立たれたその気持ちを

大事にして頂きたいと思っています。

 


念願のお弁当箱

2008-05-19 13:52:33 | 本音

先日の普賢祭でゲットしたものがもう一つ。

写真の「曲げわっぱ」のお弁当箱。

普賢祭は江戸時代、「農機具市」として発展したといわれ、

今でも刃物(鎌・鍬など)や竹製品・植木などの

露店も多く並びます。

その中の竹製品のお店で見つけたのがコレ。

以前にも書いたとおり、経木塔婆の香りをかぐたびに

かつての「折り詰め弁当」を懐かしく思い出していた私。

憧れのお弁当箱、というわけで早速購入しました。

 

期待どおり、お弁当箱の蓋をあけると

ふわり、と白木のいい香り。

お弁当タイムがいっそう楽しみになりました。

 

・・・・もっとも、手入れには気を使いますが。

「おいしいものは手間がかかる」ってことですね。


だまし絵(?)の金具

2008-05-18 13:32:13 | 商品のこと

今朝の「がっちりマンデー」ではシール業界がテーマでした。

そこで紹介されていたのは錺金具そっくりの

棺桶用シール。

 

それを見て思い出したのですがお仏壇の中にも時々

「シール」でこそないものの「騙し絵」的金具があります。

それが写真のもの。

私たちは「金具蒔絵」なんて呼び方をしますが、

要するに「高蒔絵」の一種だろうと思われます。(このあたり、勉強不足

しっかりと厚みをつけて存在感たっぷりに仕上げてあります。

ただ、やはりホンモノの錺金具と比べると

 

繊細さ、というかエッジの鋭さはかなわないという感じです。

ただし、それはそれで蒔絵には蒔絵の良さももちろんあるので

甲乙の問題ではなく一つの「技」として大事にされるべきものだと思います。

 

ところで、このお仏壇は

「金具蒔絵」と錺金具を両方味わうことができるお仏壇です。

他にもあるのですが、とりあえず、赤い矢印の部分が「金具風の蒔絵」

青い矢印の部分がホンモノの錺金具です。

派手なつくりだけにいかめしくなりがちなところを

金具風の蒔絵で上手く和らげている、と言ってもいいでしょう。

 

仏壇屋さんに行く機会があったらぜひ金具もじっくり見てみてください。

見分けがつくかな???