戒名、というと「徳」とか「浄」とか「寿」「真」など
比較的よく使われる字というのがあります。
そのせいか、位牌のご注文をいただく度に
「こんな戒名前にもあったっけ???」というようなデジャ・ヴュに
襲われることもしばしば。
「別々の人に同じ戒名をつけちゃった!!!」なんていう
まことしやかな笑い話もむべなるかな、と思ってしまいます。
でも、先日お預かりした戒名はなんか違う。
ん?と見ると「潮」とか「航」の文字が入ってる。
ああ、この人はきっと船乗りさんか、漁師さんか、海にまつわる
お仕事の人だったんだなぁ・・・と生前が偲ばれるようなものでした。
作家であり僧侶でもある玄侑宗久氏が
「戒名というのはその人の人生にタイトルをつけること」と
言っていたことを納得しつつ思い出しました。
しかし、いくらお寺様でもろくに知りもしない人の人生にタイトルを
つけるのは至難の業。
やはり納得できる戒名は日ごろのお付き合いから、ということでしょうか?