BCLとベリカードの楽しみ

海外短波放送や国内放送を聴き、放送局からいただけるベリカードなどを紹介。近頃は、自分が楽しいと思える事柄も書いています。

放送局にコールサインは必要なのか?

2021-05-16 | BCLアラカルト
「毎日放送」テレビのコールサインが、4月1日より「JOOR-DTV」から「JOOY-DTV」に変わった、という事を、13日のブログに書きましたが、そもそも、放送局にコール (呼出) サイン (符号) が必要なのかどうか、と、フト思ってしまいました。

相手と交信する無線局だと、「だれ」が「だれ」を呼出しているのかわからないので必須ですが、一方通行の放送局 (無線局) は呼出をしないので、サイン (符号) だけでも良いのでは。そして、そのサインも放送局の略称でもいいのではと。(仮に「MBS毎日放送」を例にするなら、MBSR、MBSFM、MBSTVでも。他局が未使用で区別が出来るのなら良いのでは)

放送局のコールサインは、1920年にアメリカのウェスティングハウス社のラジオ局にKDKA (4文字) が付けられ、1922年には英国でBBCの前身に2LO (数字+2文字) が付けられたのが始まりだそうです。

日本ではアメリカに倣い、ラジオ放送開始時の1925年に、頭に国際符字 J がある4文字を使うことになりましたが、英国式の1数字+2文字を採用した国 (英連邦など) があったり、国際符字+1数字+2文字や、文字+数字といったのもあったりするようです。言うなら、放送局のコールサインは、その国の所轄官庁が定めるものになっています。

昔のアメリカのアマチュア無線局は、自分の名前からコールサインを作っていたようで、その習慣でしょうか、アメリカの放送局には国際符字(WとK) で、K+TWR、K+SDA、(K+GE+I、廃止局) と言った団体や会社名が入ったのがあったりします。

エクアドルの宗教局は、国際符字HCにJesus+Blesingsを付け、Heralding Christ Jesus Blesingsとすることで、局名称をHCJBにしたことは、よく知られています。

日本はと言えば、電波を管轄している国 (総務省) が放送局にもコールサイン(JO-) を振り分けることになっていますので、自由に付けることは出来ないことになります。

これまでいただいた中で、何かコールサインが書かれた面白いベリはないかと探したところ、1970年代のNSB日本短波放送と、ABCオーストラリアのカードがありました。

NSBについては、「JOZ、JOZ2~JOZ7」が書かれています。



オーストラリアは、局の所在地によって、中波局は「数字+2文字」、短波局は「国際符字VL+1文字+数字 (使用周波数MHz)」が付けられています。



表面は、ポートモレスビー局 (パプア・ニューギニアですが、当時はABCの管轄でした) の9520kHzで、VLT9になっています。

もう1枚は、パース局で、9610kHzはVLW9、15425kHzはVLW15などとなっています。



その他、昔のベリカードを再現した、リプリント版ですが、ラジオ・ネダーランドは「PCJ」、ラジオ・プラハは「OLR」と言っていたようです。



最近では、コールサインが書かれた短波局カードを見ることが少なくなってしまいましたが、ラジオ・タイランドが、「HSK9」表記のベリを発行したのには、ちょっと驚きました。



無線局でもある放送局には、国際的なルールは適用されないようですが、かと言って何でも良いとはならずに、実際はその国の決まりに従うことになります。ただ、短波局の中には、正規の局以外に、地下局、秘密局、海賊局などと呼ばれている局がありますので、それらの局は、到底コールサインを名乗ることはないでしょう。




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