東アジア歴史文化研究会

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尖閣諸島を“第2の竹島”にしてはならない(加瀬英明のコラム)

2021-01-08 | 日本の安全保障

新年が明けて4月になると、日本がサンフランシスコ講和条約によって独立を回復してから、68年がたつ。

68年! 半世紀以上になるというのに、このあいだ私たちはアメリカが占領下で日本に強要した現行憲法を改めることができなかった。現行憲法は、アメリカが日本が再びアメリカに弓を引くことがないように、日本を国家でなくするために定めたものだった。

アメリカが新憲法制定という毒を、無抵抗の日本に飲むことを強いたのだった。

アメリカは日本国憲法を、広島、長崎に原爆を投下した1年3ヶ月後の昭和21年11月に公布させた。

占領下の国の基本法を変えることを禁じた、国際法に違反する。原爆投下に匹敵するといってよい蛮行だった。

多くの日本国民が“アメリカ製”の憲法によって、日本が独立国家から、平和国家になったという幻想を受け入れた。

平和憲法は人類の長い歴史を通じて、武力を放棄した平和国家なぞ、一度すら存在したことがなかったから、アメリカの保護国となることを意味した。

いま、尖閣諸島が危い。それなのに日本政府は「中国を刺激するから」といって、尖閣諸島に日本国民が上陸することを、いっさい禁じている。

沖縄県石垣市に属しているが、市職員も、海上保安庁の海上保安官も上陸できない。

戦前、魚釣島に200人あまりの集落があったが、旧島民の墓参りも許されない。

10月には、河野防衛大臣が上空から尖閣諸島を視察しようとしたところ、自民党内の親中派から、「中国を刺激してはならない」という声がでて中止した。

どうして、日本の国土の上空を飛んではならないのか。

このようなことでは、日本が尖閣諸島の領土主張に自信を欠いていると思われても、仕方あるまい。中国が隙に乗じる状態をつくっているのではないか。

私は40年前から、魚釣島に陸上自衛隊一コ中隊を常駐させろと主張してきた。だが、「国民感情が許さない」という。武装した海上保安官が駐留するのも、中国ではなく「国民感情を刺激する」から、できないという。

尖閣諸島を、“第2の竹島”にしてよいのか。

いったん中国の海上民兵によって占拠されたら、大量の血を流すことなく奪還することができない。北朝鮮による拉致被害者も、日本が無防備だったからではないのか。

アメリカが占領下で日本に強要した、日本を国家でなくして、弱体化する現行憲法を護ってさえいれば、日本の平和が守られると信じている者は、電話による特殊詐欺によって騙される、恍惚(こうこつ)となった呆け老人のようなものだ。

中国が連日のように重武装した公船によって尖閣諸島を包囲しているのに、切迫した危機感に駆られることがないのは、認知症におちいっているからだ。

中国よりも、護憲症のほうがはるかに恐ろしい。

米中対立の狭間(はざま)に立って、たいへんだといって、浮き足だっている。日本が半独立国家でしかないからだ。

一日も早く、憲法改正という解毒剤を服用しなければならない。


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