東アジア歴史文化研究会

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政府の一代限りの女性宮家創設案でよいのか

2012-01-11 | 皇室関係
政府は、2月から本格的に「女性宮家」創設だけに限定して、それも一代限りとする皇室典範改正に向けて検討を始めるらしい。政府が皇室典範改正に関し、「女性宮家」創設に絞ったのは、男系による皇位継承という大原則をひとまず尊重したかのようにみえる。しかし、「女性宮家」創設は将来的に「女系皇族」を生みかねず、皇室伝統の大転換となる「女系天皇」実現への布石になる懸念はぬぐいきれない。

女性宮家は一代限りとし、公務分担のため、その配偶者も皇族とする案が有力だという。天皇の娘、孫娘にあたる「内親王」に限って女性宮家の対象とする方向で調整している。しかし、女性宮家とその配偶者を皇族と定めた場合、子どもだけ民間人とするのは不自然だとの議論が起きる可能性がある。そこで、その子どもも皇族とするとすれば、男子であれ女子であれ、皇室伝統とは異なる女系皇族が誕生することになる。

仮に、一代限りではなく世襲と決まれば、正式に女系宮家が誕生することになり、女系宮家から皇位継承者が現れれば、有史以来初の女系天皇となる。

政府は、戦後皇籍離脱した旧皇族の復帰については「現天皇陛下との共通の先祖は約600年前までさかのぼる」とする平成17年の報告書を踏まえ、検討対象から外したらしい。女性宮家の配偶者となる民間男性が皇族となるのに、旧皇族は無理とするのは不合理ではないか。旧皇族の竹田、北白川、朝香、東久邇の4宮家には明治天皇の皇女が嫁ぎ、東久邇宮家には昭和天皇の皇女も嫁いでいるので、母方とはいえ血縁は非常に近い。

現在、このままでは皇族の減少が深刻となることから、野田首相は「皇室活動の安定性から緊急性の高い課題」と判断し、政府は女性宮家創設にむけ検討を急いでいるようだが、当事者である皇族方のご意見も取り入れて、早計な判断を避けるべきであると思うが・・・。

私的意見としては、皇位継承は男系男子という原則を重視して、旧皇族(竹田、北白川、朝香、東久邇など)の中からふさわしい方を皇族に復帰するという案をひとまず検討課題に入れてほしいと思う。



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