5月16日からロシアのプーチン大統領が北京を訪問する。
昨年十月にも訪中したばかりだが五期目としては初の外国訪問となる。ラブロフ外相のほか、国防相に就任したばかりのペフウソフ(前副首相)、ショイグ安全保障会議座長(前国防相)らが同行する。
中国側は国賓待遇として派手派手しい歓迎の宴を開催する。招待される面々と食事のメニューが北京っ子には関心の的とか。
ロシア側の事情は、国防相トップを入れ替えたばかりだからタイミング的どうなのか。
正面からみれば、クレムリンの権力構造のトップは揺らいでない。ゆえにクレムリンを不在に出来るともとれる。プーチン政権は盤石というデモンストレーションになる。
国防相の腐敗は伝統的なもので、先般もクズネツォフ中将が100万ドルの賄賂で失脚したばかりだ。
逆にいえば国防相内部に不穏な動きがあり、クーデターを封じ込めるためペフウソフ新国防相とショイグ安全保障会議座長とを同道させるのだという分析もできる。ペフウソフは国防ではなく経済専門かだから、場違いな人事だが、軍の効率化は図らせるのがプーチンの目的といわれる。
プーチン訪中と中国側の歓迎は外交宣伝だ。
目的はお互いの利益がかみ合うからで、習近平としては欧米の高関税が浮上しており、ロシアにもっとEVを購入して欲しいはずである。しかし極寒地帯のロシアではEVは電池消費が激しく、凍結すると動かなくなり、そのうえEVステーションが少ないため、購買意欲は薄い。
武器弾薬、ドローンなどは西側の偵察衛星があるため第三国経由の迂回、とくにイランからカスピ海ルートが活用されているという。
注目はプーチンが北京のあと哈爾浜に赴く予定であることだ。 黒竜江省の哈爾浜はロシア人が多くロシアレストランが軒を競い、しかも目の前がロシア。問題はその後、プーチンは素直に帰国するか、北朝鮮を電撃訪問するか?
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